色見本用マイクモックアップ 増産

色見本用に作成しているウレタンレジン製のマイクモックアップですが、大分数が減って来たので増産する事にしました。尚、画像は以前の物で、もう半分以上使ってしまっています。

また今回は、以前購入しておいた注型樹脂用の着色剤(顔料)を使ってみる事にしました。

主剤と硬化剤に対して6%まで入れて良いとの事で、取り敢えず2%程入れてみました。レジン自体はいつものウレタン180秒硬化の白いタイプです。

ちなみにこちらが元々本物のマイクを基にシリコーン型を作った時の画像で、

今回はこの型に黒い樹脂を注いで出来上がった複製が以下の画像となります↓

おおおお・・・。まるで本物のSHUREマイクのようです。一瞬タイムリープしたのかと思いました(笑)。

今回の件とは全然関係ないのですが、知り合いの塗装屋さんから新しいタイプの顔料を譲って貰ったので、近々それを使って色見本用マイクを塗装しようと思います。

龍子記念館行き

 今日は比較的ご近所に行きたい所があったので、徒歩での出発です。

 ちなみにこちらはいつも通勤帰りに寄っている(通っている)池上本門寺で、丁度「菊花展」なる催しをやっていました。

 今日来たかったのはここでは無く、単に行きたい場所の途中にここがあっただけで、まあでも予想以上に華やかだったのでちょっと得した気分です。菊は全然判らないんですが・・・。

 菊の盆栽は初めてみましたが、なるほど花径が小さい品種がある訳ですね。

 と言う訳で到着です!自宅から工場まで行くのとほぼ変わらないくらいの距離にある、大田区立龍子記念館です。

 ここは元々日本画家の川端龍子氏が自作を展示していた建物だったのですが、その後土地建物と氏の作品は大田区に寄贈され、1991年(26年前)から今の大田区立龍子記念館として運営されているそうです。

 と言うかそもそも川端龍子氏の事は全く知らなかったのですが(!)、工場の前に設置してある区設掲示板で今回の没後50年特別展の事を知り、そこに貼ってあったチラシにある龍の画を見てみたい、と言う事があってやって来た訳です。実物は予想を遥かに凌いでいました・・・(多分常設でも見れると思います)。

展示されている作品は多くはありませんが、とにかく人が居ないゆっくり見れるので、人混みとか行列は苦手だけど作品は観たい!と言う方にはお勧めだと思います。これが特別展真っ最中の日曜日か!と思うほどゆったりとしていました(笑)。

 その後は記念館の近くにあった佐伯矩博士(栄養学の創始者)の胸像がある公園に寄り、再びここ池上本門寺に戻って来ました。

 いつもここを通るのは22時~23時くらいなので、こんなに明るい時間に来るのは結構稀です(朝は時間に余裕が無いので寄り道している場合ではありません)。

 夜間の仁王像はいつもライトアップされているので、日中に見るとは大分雰囲気が違います。

 往復で20キロくらい歩きましたが、のんびりだったのでいつもの通勤よりは全然疲れませんでした。

本門寺を出た所のお寺の入口で、夜に通っていた時には良く判りませんでしたが、なるほど!でした。

GMCホイールキャップ 注型完成

 先日から少しやり方を変えて注型に挑戦していたエポキシレジン製のGMCホイール用センターキャップ(複製)です。

画像は5個目の物で、注型している途中に隙間からエポキシレジンが漏れたので、当て木をしてバイスで固定していました(ここで気付くべきでした)。

 と言う訳で、テスト用のウレタン樹脂製の物(右上)が1個と、エポキシレジン+GP(ガラスパウダー)製の4個が完成となります。念の為ですが右下の物がオリジナルです。

 最後に出来たのが左下の物で、全体的に良さそうに見えるのですが、

 どうも湾曲した部分のラインが変わっている!と言う事で、結局採用するのは最初に作った二個にする事にしました。

恐らくですが、型を開いた状態で注いだレジンが、真ん中の頂点部分で反対側のシリコーン型に当たってしまい、その分厚みが付いて型がしっかりと締まらずに隙間から樹脂が漏れ、製品自体のラインも変わってしまったのでは?と思った次第です(と言っても微妙な違いですし外径は変わらないので、使用(装着)は問題無いと思いますけどね)。

元々刺さっていた4ミリ径のスチール製の芯の跡は残るように成型しているので、そこの突起の中心に1ミリの穴を開けて貫通させ、その後徐々にサイズを広げて元の通り4ミリの穴を開けました。ここには同じサイズのステンレス製のシャフトに、エポキシ接着剤を塗って本塗り前に打ち込みます。

 表面にダブルアクションサンダー#180を当てて均します。またゴムパッキンが入る周りの溝は、一部埋まった個所をヤスリで成型しておきます。

 今回使う2個はどちらも上部に気泡が出来ていたので、それをペーパーやカッター、ワイヤーブラシを使って予備軍的な壁を削り落とします。ここはガッツリやってしまいましょう。

 外周に合わせてPP(ポリプロピレン)製の板をカットし、溝に挿し込んでそれを型枠代わりとして構造用エポキシ接着剤(3Mパネルボンド)を塗布します。

 3Mパネルボンドは主に金属同士を固定させる構造用接着材で、今回のようにパテ代わりとしても使えます。

パネルボンドは単なる接着剤では無く、今回エポキシレジンに入れたGP(ガラスパウダー)のように骨材が含まれていて、ある程度粘性があるので今回のように欠落した部分をヘラで形造る事が可能です。

鈑金屋さんならよくご存じだと思いますが、パネルボンドをヘラで練る時、アルミ製のパテ板を深く傷付ける程の硬い骨材が混入しているのが確認出来るので、恐らくこれは珪砂やガーネットなど鉱物系の物が使われているのでは?と思っています(以前調べましたが判りませんでした)。

エポキシ樹脂は一般的なパテ(ポリエステル系)に比べて強度や密着性が非常に高いのが特徴で、これを軽くしたのが以下のZ-1パテです。

Z-1パティ

 PP(ポリプロピレン)などのオレフィン系樹脂は、プライマー無しだと塗料も接着剤もくっ付かないという特徴から、嵌めておいたPP板は離型剤などを塗らなくても簡単に外れてくれます。FRP屋さんだったらシートワックスとかを使う場面ですが、結構高いので当工場にはありませんでして・・・。

 その後熱を掛けて硬化させ、#120→#180で研ぎました。

ボルト穴に着いた余分の樹脂を削り落とし、取り敢えずこれで注型したエポキシ製ホイールセンターキャップは完成です。

予定ではこの後サフェーサーを塗るつもりでしたが、予想よりも巣穴が多い為、その前に一旦スプレーパテを塗ろうかと思っています。どの道本塗りは2色を二回に分けて塗るつもりなので、多少のピンホールは途中工程で埋まると思っていますが、念の為ここはローラー作戦と言うか匍匐前進な感じで行こうと思います。

段々と塗装屋の仕事らしくなって来ました(笑)。

色々な所からのご依頼

 マイク関係の塗装依頼は個人の方から芸能事務所やアーティストさんと結構幅が広いのですが、少し前に珍しいところから塗装のご依頼が来ていました。

ご依頼頂いた内容については伏せさせて頂きますが、先方様のお名前(と言うか名称)は紹介しても構わないと言う事で、上の画像はその時に作った色見本キーホルダー(兼配合データ表)です。敷地が余りにも広大で時々遭難者が出る(!)という噂の、北海道大学様からのご依頼でした。

作業内容についてはやはりと言うか普通はやらない(やれない)塗装で、当方としても出来るかどうか判らなかったのですが、万が一失敗した場合の為に予備品も用意して頂けると言う事で引き受けました。

ご依頼頂いたのは半年くらい前で、先夫様もクライアント様も大層喜んで頂けたとの事で今回まさかのリピートとなりました。

他にも大学や国やメーカーの研究機関といった所からのお問い合わせは時々あるのですが、コスト面で中々難しいらしく(軍用の物はその点潤沢でした)、今回こういった形でご依頼頂けたのは嬉しい限りです。

しかし実際やってみないと判らないような案件はその都度大きな恐怖があって、夜中に汗びっしょりで起きる(信じられない失敗をするという悪夢を見る)と言う事を何度も繰り返しているのに、結局また同じような事を引き受けてしまうと言う、何故か仕事だとM体質になりがちと言うか、もう鶏と一緒だろうと言う感じです(苦)。