ストアカで撮影講習会

先日、東京ドームのある後楽園の方まで行って、プロのカメラマンによる撮影のレッスンを受けて来ました。

少し前にこちらの社外記に頂いたコメントで「ストリートアカデミー」なるサイトを紹介して頂きまして、早速調べてみたところ、上記の「マンツーマンでテーブルフォトの基本ライティングから一眼レフの使い方」といった講習を見つけて今回お願いした次第です。

 講習にはいつも仕事で使っているカメラと、撮影する対象の塗装済み製品を持って行き、プロの方が使う機材を使用して撮影して貰ったり、また私自身今後どういった撮り方をしたいかなどを相談する事が出来ました。

ちなみに私が希望した事は以下の通りです。念の為ですが、趣味と言う訳では無く、仕事上で行う撮影についてです。


・画像の加工はせず、JPEGで撮ったそのままの状態で使いたい

・綺麗に撮りたいのでは無く、現物そのまま(もしくはそれ以下)にしたい

・三脚は使いたくない

・撮影に時間や費用などに余りコストは掛けられない

・被写体は色々な方向から、8カット程は使いたい


といった感じで、ただそもそも工業製品の撮影はかなり難易度が高いらしく、これらをサービスの一環としてやるにはかなり無理があるとの事で・・・。まあ私も薄々気付いてはいましたが(苦笑)。

しかしと言うか、やはり実際に見るプロの方の撮り方や環境は目から鱗が落ちる事だらけで、今の時代インターネットでもある程度の情報は得られますが、教えて貰った事はそれらとはまるで違う内容ばかりでした。

 今回持って行った被写体は私が塗ったサーモスと、以前アートトイペインターのGUNさんから購入したマジョ―ラカラーのBlackrabbitです。ちなみに球体の物を本気で撮影するのは非常に大変らしいです(それこそLightroomで編集加工しろって話でした)。

講習の最後には、今後導入出来そうな比較的安い機材と、自分で持ってきたカメラ(NIKON D200と40mmのマクロレンズ)を使って実際に撮影もさせて貰いました。

条件は先ほどの紹介した通りですが、いつもとの大きな違いは「ストロボ」を使った事で、ISOは100、絞りはF16なのでこの距離でも被写界深度はある程度深く出来て、シャッタースピードは1/125ですから手ブレも起きません。ストロボっててっきり集合写真とかで使う物かと思っていましたが、まさかこんなに撮影が楽になるアイテムだったとは!と思い知らされました。

プロ用の機材を導入するのは中々ハードルが高いですが(凄く高いので・・・)、そんなにコストを掛けずとも出来そうな事、買えそうな物なども色々と教えて頂いたので、是非今後の仕事に活かしていこうと思います。

しかしまずは先立つものと撮影スペースの確保ですかね(苦)。

フェラーリリモコンキー ステンレスリング作成

フェラーリ458リモコンキー塗装 完成

先日完成しておりましたフェラーリ458のリモコンキーですが、その後オーナー様から「やっぱり傷防止リングも」といったオーダーを頂きましたので、そちらの制作をする事にしました。

ちなみに通常は塗装前に作製しなければ対応が出来ないのですが(仮合わせ等で本体に傷が付いてしまう為)、今回は丁度別件でフェラーリ430のリモコンキーの塗装&リング制作を承っていましたので、そちらと一緒に行う事で対応出来ました。奇跡的です(笑)。

 使うのはいつものフレアー加工用の工具で、

 この円錐状の先端をステンレスパイプに押し込む事で、パイプの縁を広げてキーリング取り付け部の穴の形に合わせた物を作製するという方法です。

 ステンレスパイプを固定し、

 先程の円錐形の工具を当てて押し込みます。

ただしこの時、力いっぱい押し込むとフレーが広がり過ぎて穴の形に合わなくなってしまうので、この辺はある程度「勘」を頼りに力加減を行います。

 するとこんな感じでパイプの先端がフレアー状に広がります。

 ただネックなのはそのままではリモコンキーカバーの穴に形を合わせられない事で、フレアー形状がどれくらいになっているのかはカットしてからでしか判りません。ここまでがどうしても「勘」に頼らないといけない所なのです。

 と言う訳でフレアー加工をした部分をバンドソーでカットし、穴を開けた板に嵌めてカット面をヤスリ掛けします。

 内側のバリも削ります。

 と言う訳で、勘を頼りに8個作成しました。

 その中から形の合うものを選び、採用していきます。所謂ワンオブサウザンド方式ですね(さすがに4000個も作れませんが・・・)。

 こちらにも合うものを選び出し、

 透明なエポキシ接着剤を使って、

 取り付けます。

 接着剤が硬化したら、

 取り付けて完成です!

傷防止用のステンレスリングはそれ単体だとちょっと野暮ったい所もあるのですが、実際にキーリングを取り付ければ殆ど目立たない(気にならない)筈なので問題は無いかと思います。まあ今回の塗装は塗色にシルバーが使われているので殆ど気にならないと言うか、むしろ自然な感じなんですけどね。

一応週末の間は寝かしておき、週明けに完成出来る予定です。

フェラーリ430リモコンキーの作業はもう少ししたら着手出来るかと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

MIDIキーボード クリアー下塗り

 先日分解作業を行っていたRolandのMIDIキーボードです。

通常は塗装を行う前に被塗面にペーパーを掛けて足付け処理を行いますが、今回は既存の印字をそのまま残したいと言う事で足付け処理は無しで行います(なので実用としては不可で、経年で塗装がペリペリと剥がれてくる可能性があります)。

 良く脱脂処理をし、密着剤を塗ったらクリアーを塗布して完了です。

全く気を遣う所が無く、金額が安くてもこう言う作業ならきっとお金が貯まるんだろうなぁ、と。

 ただしちょっと、様子が変・・・。

 何故だか判らないのですが、シルバーにプリントされた文字などが凹んでいると言う(恐)。

 プリントされている文字類は黒の上にシルバーが乗っかっているのですが、通常はこれが出っ張るところを、今回のクリアー塗装では何故かここが凹んでいます。何かしらの理由でクリアーが弾いたような感じでしょうか。

全くもって意味不明ですが、どの道このクリアーは下塗りなので、後でこの段差分を削れるよう、作ったクリアーは残さずタップリ塗っておきました。そう、まるで親の仇のように(笑)。

 その後熱も掛けておきました。先ほど日記で紹介したカーボンドアミラーと並行して作業をさせて頂いていたので、同じタイミングで一緒に熱も入れさせて貰っています。きっと先ほどの文字部分は、多分バチが当たったのでしょう(いや、一応仕事の一環でもあると思うのですが・・・)。

 ちなみにさらっとスルーしていましたが、今回のMIDIキーボード、サイズ感と良い分解のし易さと良い、とても気に入ってしまったのでもう一個買い足しておきました(笑)。

元々のマットブラックも良いですが、こんな感じで筐体が艶々になると、ピアノのようでちょっと格好良くも見えなくありません(画像はクリアーを塗ったカバーをそのまま乗せているだけです)。

ちなみに今回塗装したクリアーは下塗り用として適当に塗っているだけなので、よく見ると肌も悪く汚い仕上がりなのが判ると思います。

次はこのクリアーを(下地を出さない程度に)研磨して平滑にし、本塗りではクロマフレア風の塗料(No.2)を使おうと思っています。

新たに購入した二個目もそんなに状態は悪くないので、もしかしたらそちらもプリント文字は残してクロマ系にするかもですね。白鍵盤を敢えてマットブラックとかも面白そうです。

MIDIキーボード 分解

 塗装のサンプル用として、ネットオークションで中古のMIDIキーボードを落札してみました。

「電子ピアノを塗装したい」と言ったお問合せは何度かあるのですが、分解しないと塗装には対応が出来なく、また費用もそれなりになるので中々実現しなかったんですよね。

 と言う訳で分解です。爪では無くネジで、殆ど見える部分にあるので公衆電話に比べれば全然簡単です(比べる物でも無いですが)。

 スイッチパネルのコネクターを抜き、カバーを外しました。

 鍵盤の稼働構造はまさかの引っ張りコイルバネとか(笑)。

 今回白い鍵盤は塗らないのですが(さすがに仕事じゃ無いと厳しいので)、ただ黒い鍵盤を外すにはまず白い方を外す必要がある為、後で判るように印をつけておきます。

 黒い方は塗装するので、塗っても区別が付くよう見えない箇所に印を彫っておきます。

 鍵盤を全て外しました。

 鍵盤の裏にはプラスチックグリースが塗られているので、ホコリが付かないよう箱に入れて保管しておきます。機会があればこの白い鍵盤も塗ってみたいですね。

 ボタンやジョイスティックなども塗らないので、

 こちらも取り外して保管しておきます。

今回塗装するのは表面のカバーと黒い鍵盤となります。

実は当初、これらをピンクに塗ろうと思っていたのですが、届いたこの製品が予想以上に綺麗だった為、折角なので素地(印字)を活かした塗装にしようと思った次第です。

下地を透かした塗装と言うと・・・

パール顔料の一種でもある、クロマフレア系の塗装を施そうと思います。

これなら下地の黒によりマジョ―ラ感が強く出てくれますし、また印字のシルバーも見難くはなりますがそのまま残せるのでは、と思っています。ただしその反面、足付け処理が出来ないので(印字が削れてしまいます)、仕事としてはお受付が出来ない内容になるかもですけどね。

尚、取り敢えず下地としてのクリアー塗装は既に終わっていて(カーボンミラーカバーと一緒に塗らせて頂いておりました)、後日また進行状況を紹介したいと思います。