iPhone 8 Case

 iPhone8用のポリカーボネート製スマートフォンケースです。

 裏側のパネルと枠が別体になっていて、

 ピッタリと組み合わさってしっかりスマホをカードするような構造になっています。

 塗装するのは表側だけで、ただし裏側に塗料が着くと不具合が生じる恐れがある為、フチより少し内側の部分から裏面全てをマスキングします。

 穴をそのまま塞ぐとそこに塗料が溜まってバリが出来てしまう恐れがある為、こういった箇所もフチより少し内側の部分でマスキングを行います。

 こんな感じで裏面全てをマスキングしました。

 表側の被塗面を足付け処理します。

 素材が透明なので判り難かったのですが、表面はかなり凸凹している為、研磨して平滑に均します。

 台にセットし、良く脱脂清掃を行います。

まず最初にプラスチックプライマーを塗り、

 ベースコートを塗布します。

今回は「出来るだけ白く」と言う事で、STANDOX原色の白(MIX570)をそのまま使用しました(ただし原色そのままだと隠ぺい性が悪い為、最初に下色をしています)。

 最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承りました。

 この後一晩以上自然乾燥で寝かし、後日60℃40分ほどの熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

 さらに数日寝かしたら完成となります。

 仮合わせをしてみました。

後日オーナー様から以下のコメントを頂いております。


「とても完成度が高く、大満足しております!本当にプロフィット様にお願いしてよかったです!

次にお願いする機会もきっとあると思いますので、その時は何卒よろしくお願いします!

今回は本当にありがとうございました!」


こちらこそこの度のご依頼、誠に有難う御座いました!

デジタルカウンター 本塗り

 先日分解作業を行っていた携帯用デジタルカウンターです。

素地は未塗装で、若干ざらついた感じがあった為、

 軽く#800で水研ぎをした後、

 洗浄剤と研磨粒子が一緒になったウォッシュコンパウンドとナイロンブラシを使い、細部まで足付け処理を行います。

 その後よく脱製清掃し、台にセットして本塗り準備完了です。

 色はサンプルとしてこちらの薄いピンク色のパッケージ紙を御用意頂いたので、色見本の中からこれに近い色を選び、そこから配合データを使って計量調色(秤で量って色を作る作業)を行います。

 プラスチックプライマー塗布後、ピンク色で作製したベースコートを塗布します。一応パッケージの色と比べて確認しておきました。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 電池部分の蓋は爪の部分には塗料が着かないよう、ここだけマスキングをしておきました。

この後一晩は常温で自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥~完全硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせていただきますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

デジタルカウンター塗装承ってます

 先日到着しておりましたデジタルカウンターです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 塗装するにはこのままでは対応が出来ないのですが、見える所に普通のネジで固定されているので分解はさほど難しい物では無いと思います。

尚簡単な物であれば分解はサービスでお受付しておりますが、それによって生じる破損や紛失・故障などには一切の補償が出来ませんのでご了承下さいませ。また電気製品やカメラなど精密機械は対応が出来ません。塗装を御希望の際にはメーカーや専門店にてご相談を頂ければと思います。

 ご依頼を頂いている色は「淡いピンク」で、色の参考にこちらのパッケージを一緒に送って頂きました。

 ちなみにお貸出し出来る色見本は自動車用として市販されている物のみで、今回のようなパステルカラー調の淡い色に関しては独自に色見本を作製しておりますがこちらはお貸出しには対応しておりません。

ですので今回のような色の見本となる物を一緒に送って頂き、こちらで色見本からそれに近い色を選ぶ、と言う方法となります。これであれば調色費は掛かりませんのでお勧めでもあります。

 色見本の中からそれらしい色を選び、並べて比較をしてみます。

 結果としてはこちらの最も淡いピンクが一番近い色となりました。

 こちらは入口付近の自然光で見たところで、

こちらは外の自然光で見た状態です。

当初は蛍光ピンクになるかと思っていましたが、通常の塗色で問題無いようです。

尚仕上げは「艶あり」で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承っております。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

スマホケース(カバー)塗装 完成

 大変お待たせしました!スマホケース(カバー)の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々は透明なタイプだった物に下地処理を行い、

STANDOX原色の白(MIX570)+クリスタルクリアーの仕様で塗装を行いました。

 梱包する時に気が付いたのですが、どうやらiPhone8用の物のようです。

 ボタン周りはそのまま裏からマスキングをべた張りしてしまうと穴のフチにバリが出来てしまう為、それらを避けてマスキングしています。以下の本塗り時の記事が判り易いかも知れません。

スマホカバー 本塗り

 バラバラだと判り難いので組み合わせて裏からマスキングテープで仮組をしてみました。

 高品位なアクリルポリウレタンクリアーのお陰で、市販品には無いような質感を感じられると思います(実物は凄いです)。

 側面には成型時のパーティングライン(継ぎ目)が結構深く残っていたのですが、研磨する事でこちらも綺麗に仕上がっていると思います。

 作業工程を見て頂くと判ると思うのですが、サイズは小さくてもかなりの手間が掛かっていますので、一般の方が普通に考える「単なるケース」としてはかなりの金額になっています。

よく友人とか知り合いに「これ幾らで塗ってくれる?」と聞かれた時、こういった金額を言うとボッタくっていると思われてしまうので、身近な方からは仕事を受けないようにしています。また進んで仕事を請ける事もしておりませんので、出来るだけ色々なお店でお見積もり、ご相談をされる事をお勧め致します。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

スマホカバー 本塗り

先日お預りしておりましたポリカーボネート製のスマホケース(カバー)です。

 カバーは2部品構成になっていて、それぞれバラバラの状態で裏側をマスキングしていきます。

 この辺は「裏も塗ってしまう」と言う事も考えたのですが、部品単体だと本体とのクリアランスが判りませんし、固着したりしたらマズイのでやはりいつも通りフチから少し内側の部分でマスキングをしておきます。

穴の部分は「塗ったら直ぐ剥がす」と言う方法でも良かったのですが、今回のケースはフニャフニャなので、手で押さえられない塗装直後にテープを引っ張るのは難しいと思いこうしています。

スマホケースの塗装はいつも業者さんからUVプリントをした上に「クリアー塗装だけ」といったご依頼を頂いていますが、そちらもこれと同じ方法を行っています。

 実は透明な状態よりも色が入った方が粗が目立ち易く、今回の物もプラスチック素地表面の仕上りが良く無かったので全体を#800で水研ぎしています。

 この辺は簡単にポキっといきそうなので凄く気を遣います(数か月掛けて海外から取り寄せたような製品と言う事ですし)。

 その後は細部まで足付け処理をし、台にセットします。

 よく脱脂をし、プラスチックプライマーを塗布します。

 色は原色の白(STANDOX MIX570)をそのままですが、それ単体だと隠蔽が悪いので下色にいつものVWキャンディーホワイトを塗っています。黒とオーカーの無機顔料が入っているので白の原色単体よりも隠蔽し易いのです。

 最後にクリアーを2コート塗って本塗り完了です。

ちなみに「2コート」とは2往復している訳では無く、1コート目と2コート目の間には15分程のフラッシュオフタイム(乾燥時間)を設けていると言う事で、通常「クリアーを連続して塗って一回で塗り終わる」と言う事はしません。

または最初にドライコートを行ってから続けて塗る「1.5コート吹き」といった手法もありますが、あれは仕上りを良くしたり、作業スピードを上げる為と言う訳では無く、塗料メーカーがVOC(揮発性有機化合物)を減らした数値を打ち出したいと言う(安直な)方法です。製品自体は「1.5コート吹きに対応」と言う物でも、殆どの(車の)塗装屋さんは2コートで塗っていると思います。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。結局気になったので2回目のクリアー塗装直後に出来る限りマスキングテープは剥がしました(笑)。

 実は側面のパーティングライン(接着した部分)が結構ひどくて、ベースコートの白を塗装した後に再びサンディング作業をしていたりしました。

たんなる出っ張りなら触れば気付くのですが、傷状に凹んでいた個所は透明だと判り難く、サフェを塗らなかった今回は色を塗って初めてそれらが判ったと言う訳です。現状は綺麗に仕上がっていますのでご安心下さいませ。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!