ホンダS660カーボンルーフ塗装 完成

大変お待たせしました!先日磨き処理を行っておいたS660 ModuloX VersionZ用八千代工業社製CFRPルーフハードトップの塗装、本日完成となります。

最初の状態を紹介します。

元々はカーボン地にクリアー塗装が施されていた物に、

ロールトップのボルドーに似せた色=プジョー「Rouge Lucifer」(カラーコード:EKQ/BL)を、

カーボン地を透かすようにした塗装を施しました。

先ほどまでの画像は脚立に登って撮影したもので、ここからは下に降りた状態で撮影した物となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

裏側はそのままとなります。

2重にマスキングしていたので汚れや擦れなどは一切なく、新品時の綺麗な状態を保っています。

光源を正面に見るとパールに光が反射してカーボン地は目立たなくなりますが、見る方向をズラすとカーボン地が透けて見えるのが判るかと思います。

遠目には赤メタリック(実際にはパール)っぽく見えますが、

 近くによるとカーボン地がはっきりと判るようになっています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!


その後オーナー様より装着後の画像を送って頂きました。

製品が到着した時にご感想を頂いていたのでそちらも紹介させて頂きます。

「カーボン目の絶妙な透け具合が素晴らしく、美しく仕上がっており大満足です。
今後は、同封していただいた注意事項通り、2週間ほど寝かせた後にガラスコーティングを施工いたします。」

「最後になりましたが、無理筋なお願いを快諾していただき、素晴らしい作品を届けていただきましたこと、改めて感謝を申し上げます。本当にありがとうございました<(_ _)>」

こちらこそこの度は当店を御利用頂きまして有難うございました。またわざわざご報告&画像ありがとうございました!

BNR32 Timing Belt Cover RB26→RB28

スカイラインR32 GT-Rの純正アルミ製タイミングベルトカバーです。

元々エンジンパーツ一式がオレンジに塗装してあって、

今回はこちらの「RB26」ので小文字を「RB28」への変更で承りました。

既存の塗膜はあまり密着していないように見受けられる為、こちらも一旦全部剥がして塗り直しとします。その他の最初の状態はこちらのページでご覧いただけます。

他のエンジンパーツはそのままとなりますので、既存の塗膜を剥がす前に元のオレンジを再現出来るよう調色作業を行って塗料を作成しておきます。

STANDOXの原色ではここまで鮮やかな色を再現する事が難しいと考え、下地に白を塗り、それを透かすようにして鮮やかなオレンジを表現しています。

調色作業について詳しくはこちらのページで紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

裏側も剥がして塗り直す為、フチに塗ってあるシーラーを綺麗に剥がします。

その後溶剤層に浸け置きをして旧塗膜を剥がします。

その後平らな面をダブルアクションサンダーで均し、

サンドブラスト処理を行いました。詳しい内容はこちらのページで紹介しております。

そして「6」の部分を削り落とします。

 

「8」はアルミ板からカットした物を使用します。

リン酸を使った化成処理を行い、

構造用エポキシ接着剤を使って貼り付けます。

位置がずれないよう固定し、

熱を掛けて硬化させます。

熱が下がらない内にはみ出た接着剤を削り落としておきます(冷えると固くなって歯が立ちません)。その他詳しい内容はこちらのページでも紹介しております。

その後プライマーを塗装し、

サーフェサーを塗って熱を掛けて塗膜を硬化させます。

サフェを研いでラインを整えます。

最終#800でペーパー目を均します。

台にセットし、いよいよ本塗り開始です。

まずは裏側にベースコートの黒を塗布します。

続けて表面に調色したオレンジを塗布します。

RB28の凸文字部を研磨してアルミ地を光らせ、

クリアーを塗って本塗り完了です。

↓塗り終わった直後の動画です。

本塗についての内容はこちらのページで紹介しています。

最後に切り取っておいたシーラーを元の通りに貼り付けて完成です。

その他の画像はこちらのページで紹介しています。

↓完成時の動画も撮影しています。宜しければご参照くださいませ。

↓その後オーナー様の」SNSでも紹介して頂きました。

アルファロメオGT テールランプ塗装承ってます

 先日到着しておりましたアルファロメオGTの純正テールランプです。こちらのオーナー様は以前ヘッドカバーの塗装をご依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂き誠に有難うございます!

ご依頼内容はスモーク塗装べた塗りで、濃度は「薄目と標準の中間」、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承りました。

以前ご依頼頂いたヘッドカバーの画像も紹介しますね。

梨地を平滑にし、鋳造で作ったAlfaRomeoの凸文字を追加しています。その他の完成画像はこちらのページで紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

またオーナー様からその後の画像も送って頂いたのでそちらも紹介させて頂きます。

「以前のカムカバーは問題なく光沢艶々状態です。」とのお言葉も頂戴しました。わざわざ有難うございました!

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

パブリカステアリング塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたトヨタパブリカのステアリングとホーンボタン(プレート)の塗装、本日完成となります。

最初の状態の画像も紹介しますね。元の状態は大分違っていたので、画像は多めの紹介となります。

ぱっと見は大した事無さそうですが、ステアリング全面にひび割れが生じていました。

 ステアリング内部には鉄製のフレームが入っているので使用自体は問題無いようですが、

 底まで達している亀裂と、樹脂の表面全体に細かいひび割れが発生しています。

色も黄色く変色していて、爪で擦ると粉が出るような状態でした。

 最初の画像に比べて随分と色が違ってみえますが、表面を削って劣化していない内部の色を基に調色作業を行っていますので、むしろ新車時の色に近く出来ているかと思います。

 単に亀裂に接着剤を塗っただけではいずれ再発してしまうので、

 割れていた箇所はV字型に大きく切開し、

強度の高いエポキシ系接着剤を使い、芯の部分と樹脂をガッチリ固めています。

またその後もエポキシ系接着剤を多用し、観賞用では無く実用を想定して補修をしています。

プライマーサーフェサーにもエポキシ系を使い、さらにガラスパウダーを入れて強度を高めています。

 この部分は補修途中に直した箇所の隣にヒビ割れが生じ、二度直しました(ショックだったのと、他にも亀裂が出るのではないかと少し時間を空けました)。

ネジ穴周りは特に劣化が激しかったので、

その辺りの樹脂は切り取ってしまい、

元のように穴を開けたABS樹脂の板をカットし、エポキシで固めています。

 言われも分からない仕上りに出来ているかと思います。

 途中行った何度かの熱入れで、切り貼りしたプレートの跡が出るかと思っていましたが、直した本人でも分からないくらい何も残っていませんでした(ただし今後熱による膨張と伸縮で跡は出るかも知れません)。

一番嫌なプレスライン付近も良い具合に割れが生じていまして、

こういうヒビは接着剤を流し込むだけで済ませたいのは山々ですが、それらの周りは割れ予備軍にもなっているので、そういった箇所は大きめに削り落として芯となるフレームと共にエポキシで固めています。

 この部分は単なる円柱に見えますが、実際は逆アールに反っていて難しいラインでした。さらにそれに連続するプレスライン部が自然な感じに見えるよう、そこは何度も修正しています。

 また今回はステアリングと同色で、色見本キーホルダーの制作も承りました(別途有料にて承っています)。

裏側にはシルバーでデカールも入れています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!


【後日】

それから2年後、実際に車体に装着されて使われているステアリングを見せて頂きました。

こちらのパブリカはガレージ保管しているような物ではなく、日常的に走らせている車両との事で、

ただそれでもあの割れていた箇所は再発する事無く、

塗装を終えた時の美しい状態のままを維持していました。

ひどい割れの他に劣化で全体に細かいクラックが入っていましたが、下地に使ったパテやサフェーサーはエポキシ系でがっちり固め、さらに骨材としてガラスパウダーを入れておいたお陰でそれらもしっかり抑えられたのだと思います。

実際かなり大変な作業でしたが、その後トラブル無く実用されている姿を見れるのは塗装屋冥利というか全ての苦労が報われますね。

わざわざありがとうございました!

BMW R1200RS パニアケース装着されました

 先日完成しましたパニアケースが装着されまして、オーナー様に許可を頂いて撮影をさせて頂きました。今回は土台に着いた状態でお預りしましたので、完成時にそのまま車体に装着して帰る!と言う事が可能だったのです(ただその場合別途保管費として一個¥5,000の費用が掛かってしまいます)。

装着前の車体の画像は無いのでパニアケースだけ紹介をさせて頂きますね。

元々は艶消しのグレーメタリックカラーで、ケースだけ外れて転がってしまい全体に傷がついてしまったとの事で、傷の修理と、ボディ同色のALPIN WEISSⅢへの塗装で御依頼を頂きました。

 トップケースはグレーのままなので、それと比較をするとパニアケースが白くなってイメージが変わったのが判り易いかと思います。車体との一体感が増してボリュームが大きく感じられるようになりました。

 元々白系の色がフロント周りに寄っていたので、車体全体で見た時の配色のバランスも凄く良くなったと思います。むしろどうして純正でこの仕様がないのかが不思議です(四輪車の場合はマイナーチェンジでモールをボディ同色にした仕様を後から出す事がよく見受けられますが)。

同車種のオーナーから見ると同色の仕様が無いのは良くご存じなので、きっと二度見をされる事かと思います。

この度のご依頼、誠に有難う御座いました!