TOYOTA2000GT ヘッドカバー 本塗り

 こちらも大変お待たせしました!トヨタ2000GTのヘッドカバー、無事本塗り完了しておりますのでご安心下さいませ。

こちらの型のヘッドカバーは以前にも施工例がありますが、とにかく素地が粗いのが特徴で、至るところに根深い巣穴が存在しています。

底が見える巣穴であれば塗料が上手く入り込むのですが、「入口が小さく中が広い」といった巣の場合は内部に空気が残ってしまい、塗装後の焼き付け時に塗膜が膨れてしまうので結構厄介です。

 と言う訳で、目立つ巣穴にはエポキシ接着剤を充填しておきます。

 ちなみに巣穴を埋めるパテと言えばラッカーかポリパテが一般的ですが、140℃程の熱を掛ける熱硬化型塗料(今回はメラミン系)ではいずれの樹脂も持たないので使えません。

ヘラで良くシゴキ、余分はシンナーを含ませたウェスで拭き取ります。通常は熱を掛けて固まってからペーパーを掛けますが、今回は底の見えない(判らない)穴を埋めるのでこれでOKです(ただし念の為60℃40分の熱は掛けてます)。

ちなみに今回使っているのは3Mのパネルボンドで、通常は鋼板同士を溶接の代わりに接着させる時に使う物ですが(実際は溶接との併用が理想ですが)、耐熱性と接着力があるのでパテ代わりとして普通に使えます(使います)。

 そしてプライマーを塗布し、

 黒の結晶塗装を塗って140℃程の熱を掛けたら本塗り完了です。

一部のマスキングが変則的になっているのは(上の画像だと右上の左右二カ所)、アルミを露出させる個所が塗膜より下になる為、塗装後にあそこを削ろうとすると塗膜も一緒に削ってしまうのです。

なのであの部分だけ先に削って光らせておき、この後の凸部研磨ではあそこは触れずに出来るようにしてあります。

それではまた作業進行次第改めて紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ボールペン胴軸塗装 完成

 大変お待たせしました!ボールペン同軸部の真鍮製パイプの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々は未塗装の状態で、恐らくはオーナー様自ら既存の塗膜を剥がさられたのだと思います。

下地には金属用のプライマーを塗布し、サフェーサーでラインを整えてから上塗り塗装を行っています。

 今回は全5色の内、4色にキャンディ―カラーを塗布しました。

 四角いパネルが下色のトヨタ「チェリーパールクリスタルシャイン」(カラーコード:3S7)、それにマゼンタ系ローズピンクのキャンディーカラーをコートしています。

 こちらはダイハツ「スプラッシュブルーメタリック」(カラーコード:B80)をベースにコバルトブルーのキャンディーカラーをコートしています。

 こちらは途中で変更になった色で、トヨタの「レディッシュパープルマイカメタリック」(カラーコード:9AC)にバイオレット系のキャンディーカラーをコートしています。

 こちらはダイハツ「フレッシュグリーンメタリック」(カラーコード:G57)にオーガニックグリーンのキャンディーカラーを重ねています。いずれも最後にクリアーをコートする3コートキャンディー塗装となります。

 そしてこちらの一本のみはキャンディーカラー無しの仕様で、色はトヨタの「ジェイドグリーン」(カラーコード:6V5)となります。いずれもクリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります。

左の四角いパネルが自動車の純正色で、それにそれぞれと同系色のキャンディーカラーをコートした色が右のミニカーとなります。こうやって見比べてみると色の変化が判り易いですよね。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

スマートキーカバー クリアー下塗り

 先日透明エポキシレジンの注型を終え、その後クリアーを塗っていたトヨタ純正スマートキーのカバーパネルです。

その後何回か熱を入れておいたので、表面を研ぎ付けます。

が、思ったよりもクリアーの厚みが足りなく、「研磨→足付け処理→クリアー筆指し」をさらに2回繰り返していました。合計3回&6ベイクといった感じです。下地を露出させる訳にはいかないのでどうしても無理が出来ないんですよね。

まだ完全に平らにはなっていませんが、あと1コートで下地は出来そうなので、再度クリアーをスプレーで塗る事にします。

少しでも汚れが残ると大変な事になる為、その都度ウォッシュコンパウンドも掛けています。

今回もクリアーはフチまでは塗らず、プレスラインで暈すようにして塗布します。

プレスラインで暈すようにマスキングする方法としては、判り易い画像があったので紹介しますね。

こちらは以前スーパーセブンのカーボンパーツを塗装した時の画像で、ちょっと判り難いのですが「山」のプレスラインの所でベースコートを暈そうとしているところです。

マスキングテープのフチを1/3くらい折り込むようにして、見切りの部分がヒラヒラとなるようにしています。この時は12ミリ幅のマスキングテープを使っていますが、今回のキーカーバーではこれを6ミリ幅のテープで、端を1ミリ折り畳むようにしています。

そしてクリアーの塗布が完了です。マスキングのフチは少し浮き上がった状態になっている為、そこにクリアーの段差は出来なく、ラインを乱さないでの塗装が可能です。

良く見ると判ると思いますが、トヨタエンブレムの左上辺りにまだ凹みが見られます。

今回の下塗りクリアーは2コートで、その間に一回筆指しもしていますが、その上にクリアーを塗ると折角盛り上げたクリアーは流れていってしまう為(パネルが曲面の為)、この後表面が指触乾燥してから再度局所的に筆指しを行う事にしています。

また筆指した箇所は膜厚がついている為、研ぐ際には通常よりも長めに熱を掛けたいですので、本塗りクリアーまでにはもう少々時間が必要です。長くお待たせしておりますがどうぞもう少々お待ちくださいませ!

ジェイド フォグカバーメッキ枠 本塗り

 先日メッキ素地用の下地処理を行いサフェーサーを塗布しておいたホンダジェイドのフォグカバーに着く枠部分のパーツです。

その後熱を入れて完全硬化させ、ガイドコートを塗って全体を研ぎ出します。

以前は水研ぎ最終番手には#1200を使っていましたが、現在では研磨粒子が均一に揃った布製の研磨副資材(アシレックス)が登場した為、当たりの柔らかいそれなら#800相当でもペーパー目が出ない為に重宝しています。コシが柔らかいので逆アールなど研ぎスジが出易い個所も安心して研げます。

 マスキングを貼り直し、台にセットして十分に脱脂を行ったら本塗り開始です。

 ベースコートに黒を塗り、続けてクリアーを塗ったら本塗り完了です。クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの使用となります。

黒の塗装は業者さんからのご依頼も多く、画像には写っていませんがこれの他に2部品を一緒に塗っています。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、数日寝かしたら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

エクシーガセンターコンソール 本塗り

 先日艶ありの白で本塗りを行ったエクシーガの内装パーツの一部で、こちらのセンターコンソールは「艶消し黒」で承っています。装着位置からして太陽の反射で眩しくなってしまうのを避けた感じだと思います。

下地処理は全体に空研ぎで#800(アシレックスレモン)で足付け処理を行っています。シルバーに塗られた個所は塗膜が薄い為、軽い足付け処理で下地が露出してしまいます。今回は大丈夫でしたが、以前同じような塗装で日産系部品がチヂレまくりで大変な思いをしました。

 アフターパーツを取り付ける為にオーナー様が加工した個所は#180→#240→#320→#400→#600で均してあります。

 プラス素地が露出した個所と、フチの裏側辺りにもプラスチックプライマーを塗布し、ベースコートの黒を塗装、艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。

画像は既に本塗りを終えてから既に一時間以上経った状態で、ゴミが付くのが嫌だったので表面が乾くまで近くに寄らないようにして撮影はしていませんでした。静電気が凄いのに艶消しですから(磨けませんから)かなり気を遣いました。

 余り変わり映えしないかも知れませんが、目立っていた小傷等も綺麗になりましたのでご安心下さいませ。

セッティングがちょっと変なのは目立つ上面(天面)にゴミが付くのを避けたかったからと(当然ですが側面の方がゴミは付き難いです)、裏からじゃないとスプレーがアクセス出来ない個所があったので今回は横にして塗っています。これが艶ありだったら天面を上にして、アクセスし難い個所は下から塗るような感じにしていると思います。被塗物の固定方法もケースバイケースですね。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させたらこちらは完成となります。

白く塗った方のパーツで一部ニジミが出た物も再塗装して改めて紹介しますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!