セリカXX 1G-GEUヘッドカバー2セット塗装承ってます

先日到着しておりましたトヨタセリカXXのヘッドカバーとプラグカバー2台分となります。こちらのオーナー様は以前5M-GEUのヘッドカバーを結晶塗装で御依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂き誠に有難う御座います!

御依頼内容は、現状の純正の塗装に塗り直すような内容で承っています。

どちらも全体的に腐食が出ていますので、旧塗膜剥離後にはサンドブラスト作業も承っています。

ちなみにぱっと見は同じ製品に見えますが、

細部では若干形が違っています。

先ほどの腐食が酷い方だとこのスリットラインが途中で止まっていますが、こちらはオイルキャップ部の円柱の根本に届いています。

またこちらの比較的塗膜が残っている方は凹みが深いですが、

こちらの腐食が酷い方は文字の凹みが浅いです。腐食のせいでそう見えるのではなく、そもそも最初の状態で全然深さが違っています。

「24VALVE」の文字は現状の水色に近い色(非調色)で承っていますので、色見本帳から近い色を探しましたがこちらでは見当たらず、

こちらのSIKKENSの色見本帳を使いました。

こちらの471P:E-5が近い感じです。ただここからSTANDOXの配合データは出てこないので、後でこれを見ながら新たに色を作成します。

だったらと言う事で、こちらのRMの色見本を使う事にしました。

数あるシルバーから近い色を探します。ちなみに先ほどのシッケンズとこちらのRMの色見本帳はお貸出しはしていません(とても高価な物で塗装面に傷が付くのも避けたいからです)。

シルバーはこちらのMA134.00を採用する事にします。後日水色もRMの色見本から探してそれを測色機で配合データを出してみようかと思います(先に洗浄しておこうと思いました)。尚、ヘッドカバーは艶あり仕上げで承っております。

そしてプラグカバーです。

こちらも腐食が酷いのでサンドブラスト処理を行い、色は現状のようなハンマートン塗装では無く、以前4AGの時に行った艶消し黒で行う予定です。参考までにそちらを紹介しますね。

こちらも元々腐食が出ていた物をサンドブラストし、ベースコートの黒のみで塗装しています(激安コース仕様)。

塗装が残っている方は比較的綺麗ですが、

腐食が酷い方はオイル汚れが酷いので、一旦バッフルプレートを取って洗浄を行おうと思います。

ちなみに凹み文字部の塗り分けですが、最初にシルバーを塗ってそこに塗料を流し込む!と言うような方法は当店では行っていませんので、以前施工したVMAXのエアーダクトカバーの凹み文字と同じ方法で行おうと思います。そちらの画像も紹介します。

施工方法としては先に黒を塗って一旦クリアーで仕上げ、再び全体に足付け処理後に凹み文字の周りにシルバーを塗り、余分を除去してもう一度全体にクリアーを塗るといった方法になります。またこの2度塗りにする事で「サーフェサー塗布~研磨」の行程も省いてコストを落とすようにします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ちなみに以前御依頼頂いた5M-GEUのヘッドカバーは「実車に取付てから10年近く経過しましたが、剥離もせず良い状態を保っており、御社の技術の高さに改めて感心しております。」とのお言葉も頂戴しました。丁度今の大田区の工場に引っ越してきたばかりの時で、かなり昔の事かと思いきやまだ10年しか経っていない事にビックリです。その後も問題も無いようで安心しました。わざわざご報告有難う御座います!

スイフト用フォグランプアタッチメント塗装承ってます

先日到着しておりましたスズキスイフト用FRP製フォグランプアタッチメントです。こちらのオーナー様は先日MAZDA2のテールランプの塗装を御依頼頂いた方で、今回はそちらとは別の車体での御依頼となります。この度もご贔屓頂き誠に有難う御座います!

現状は艶消し黒に塗られているのですが、

場所によっては肌が荒れて表面がザラザラとしている箇所があり、ウエスで乾拭きすると埃が引っかかったりするような状態です。

また艶消しなので目立ちませんが、ラインが凸凹していたり、

巣穴や傷などが残っている箇所もあります。恐らくはサーフェサーは塗らず、ゲルコートにそのまま直接上塗りを行ったのではないでしょうか。

今回の御依頼内容は艶あり黒の塗装で、また下地処理として「研磨→サーフェサー塗布→完全硬化→研磨」の作業を行う予定です。

以前施工した似たような内容の画像を参考に紹介します。

この時のフォグベゼルは純正品で、

元々良質な塗装(白色)が施されていたので、足付け処理だけして上から塗り重ねています。

こちらはフォグカバーではありませんが、

今回と同じくFRP製品(白ゲルコート仕上げ)だった物を、

「研磨→サーフェサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行ってから黒の艶あり仕上にしています。

尚、クリアーは前回と同じくクリスタルクリアーへの変更で承っております。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

スバル360テールレンズ 下塗り

先日素地調整を行っておいたスバル360の純正テールランプのレンズです。

元々塗ってあったクリアーを剥がし、レンズ表面を研磨して細かいクラックを削り落としてあります。

ただ凸文字の周りはペーパー掛けが出来なく、その辺りにはまだクラックが残っています。

このまま塗ってもこの凸凹は残ってしまいますが、クリアーを二回に別けて塗る事でこれを平滑に仕上げます。

プラスチックプライマーを塗布し、クリアーを塗って下塗り完了です。

通常クリアーは2コート行いますが、

凸文字を極力残すよう、1.5コート塗りとしています。最初に軽くドライコートを行い、そのまま続けて満遍なく塗っています。

現状でも凸文字はしっかり残っていますので、この後完全硬化後はさらにくっきり表れ、二回目の塗装でも問題無く残せるかと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。2回目の塗装の前にガスケット(パッキン)の制作ですかね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スバルエンブレム(裏黒表青/枠艶あり黒)本塗り

先日メッキ枠の本塗りを行っておいたスバルアセント(アウトバック)用純正エンブレムです。裏側は青い被膜を削り落とし、新たに黒を塗装しておきました。アクリルプレートの表面は既に下塗りのクリアーが塗ってあるので、この時点でプラスチックプライマーは必要ありませんから、脱脂処理をしたらそのまま上塗りを行います。

ベースコートに透過性の青=ブルーキャンディーを塗布します。

青はいつものハウスオブカラーのKK-13 BURPLEで、STANDOXのベースコート樹脂(MIX599)にこれを10%程添加して使っています。「他社の塗料を混ぜても大丈夫なの?」と思うかも知れませんが、塗料は「樹脂」「顔料」「溶剤」「添加剤」で構成されていて、今回は「顔料」の部分だけを入れ替えている感じなので問題はありません。ちなみに同社UKシリーズは樹脂が入ってしまっているので、これをSTANDOXの塗料(樹脂)に混ぜるのはNGです。例えていうと、カルピスは「原液」と「水」を混ぜる事でカルピスウォーターになりますが、水の替わりに炭酸水を使うとカルピスソーダになる、といった感じでしょうか。

4コート程塗って目指した青味が出たら、

クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

光を反射してコントラストが強いメッキの上に透過性塗料を重ねると、シルバーメタリックでは表現しきれないような透明感のある綺麗な色味になるのですが、当店ではメッキに直接上塗りはしませんので(密着しない為)、今回のようにアクリル樹脂等で封入されたような製品にしか出来ないのが少し残念な所でもあります。

ちなみにこれを応用して作ったのが先日デザフェスで販売した物で、

これもスバルのエンブレムと同じ様にアクリル樹脂とメッキ(状)が組み合わさった物に、透過性の塗装を施しています。今回の青は8時の部分に該当する色ですね。今増産しているので、ある程度の数が出来上がったらウェブショップで販売する予定です。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランドクルーザーテールランプ 本塗り

先日下準備を行っておいたランドクルーザー100のテールランプ一式です。被塗面は#800~#1300相当で足付け処理してあります。

今回はシーリングも承っておりまして、これは塗装の前に行う場合と塗装の後で行う方法がありますが、今回は前者で対応する事にしました。

塗装の前に行うシーリングはそれに対応した材料が必要で(変成シリコーン)、今までこちらは白か黒しか使っていませんでしたが、今回は透明タイプを見つけたので、これを使って塗装前に行おうと思った次第です。

脱脂清掃後、プラスチックプライマーを塗布し、土台とレンズの隙間に押し込むようにしてシーラーを塗り込みます。

左から右になぞったら、その後逆にして、さらに逆にしてを繰り返して隙間の奥まで充填するように塗り込みます。

その後余分をウェスで拭き取り、マスキングテープを剥がします。

これが本塗り前日の夜で、

翌日の朝にフチのマスキングを行い、

本塗り開始です。

オーナー様からは参考画像を頂いていて、これに倣うとクリアーレンズ部のスモークが比較的濃いですから、

先にクリアーレンズ部だけにスモーク塗装を行います。

プラスチックプライマーを塗布し、この後塗り重ねる分を考えた濃さにします。注意する点としてはここで濃くし過ぎないようにですね。

その後マスキングを剥がし、再びプラスチックプライマーを塗布します。

改めて画像を参考に、今度はレンズ全体にスモーク塗装を行います。

見る角度でスモークの濃さが違って見えるので、

色々な角度で確認しながら濃度を決めていきます。

スモーク塗装(ベースコート)が終わったら、最後にクリアーをコートして本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

参考画像に合わせて、赤いレンズ部分は濃くなり過ぎないようにしています。

ただそうするとクリアーレンズ部が明る過ぎるので、今回はそこだけ先にスモークを塗って濃淡2種類の濃さにしています。所謂「ダブルスモーク」ですね。

通常はレンズと土台には隙間があるのでマスキングは貼ったままで大丈夫ですが、今回はそこをシーラーで埋めているので、2回目のクリアー塗装完了後、直ぐにマスキングを剥がすようにしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

こちらのオーナー様からはサイドバイザーのスモーク塗装も承っていますので、近々そちらも作業着手させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!