先日旧塗膜を剥離しておいたBMW F80用のCSF社製インタークーラーです。
車体に装着した時に目立つ天面を綺麗に仕上げたいので、その状態で塗れるよう台に設置しました。
結晶塗装が施されていた状態では判り難かったのですが、剥離してみるとアルミ素地は傷や打痕、そして肌はザラザラとなっているのが判ります(画像はシリコンオフを塗って艶を出しています)。
このまま上塗りを行っても良い仕上がりにはなりませんから、今回は二度塗りの方法で行うようにします。
天面の凸文字やフィンを埋めないよう、プライマーは希釈率を上げて1コート分を薄くし、それを3コート程に別けて塗っています(一度に厚塗りするとデロデロになります)。
そしてグレー色の1コートソリッド(STANDOX VOC 2Kエナメル)を塗布します。樹脂に直接顔料が入った、クリアーの要らないトップコートです。先日スニーカーのスプラッシュ塗装にも使った物ですね。
ブツ切りのマスキング部分はそのままだと激しい段差が点くので、2コート目を塗ったら直ぐに剥がしています。
ぱっと見は綺麗に見えますが、素地がザラザラなので硬化後は中途半端に艶が消えたような状態になると思います。尚、それを防ぐ為に厚塗りなどされる場合がありますが、そうなるとデロデロとした仕上がりになって美しく仕上がりません。オフィシャルサイトにある画像を見ると判ると思いますが、純正(新品時)の塗装ではここにコストが掛けられないので梨地が残っていると言う訳です。
ちなみにもっとザラザラとした梨地だった物でもこの時ように美しく仕上げる事は出来ますが、とてつもない手間と時間が掛かるので現実的では無い所でもあります。今回の場合はここまででは無く、コストと仕上がりのバランスを考えて2度塗りとしています。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!