レンズ系 透過性塗装 下準備

レンズ系 透過性塗装 下準備

先日より作業を開始しているテールランプ等のレンズ類の下準備です。

 バイクのスクリーンパネルはそのままいつも通りに養生紙やマスキングテープを貼ってしまうと、塗っている時にスモークの濃さが判らなくなってしまう為、

 ミラーフィルムを貼って、テールランプのように光が反射するようにします。

 その上に通常通りマスキングを行い、さらに固定用の土台として段ボールを貼っておきます。

 その他のテールランプやウィンカーなどもマスキングを行います。

 レンズは#800~#1300相当で足付け処理を行います。中古品(特に専門業者さんが販売する製品)の場合はレンズ表面にワックスが塗られていたりするので、先に脱脂を行っておきます。

次のターンでの本塗りは、レッド、オレンジ、スモークの3種類で、合計15点を同時に行います。

透過性の塗装はゴミ等が混入するとそのまま残って見えてしまう為、まずはブース内の清掃からで、スチームを使って台に使っている棚板や床、浄化装置、排水溝を掃除します。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

アルファロメオヘッドカバー 下塗り

先日AlfaRomeoの凸文字の隙間をサフェーサーで埋めていたアルファロメオGT 2.0 JTSのヘッドカバーです。良く脱脂清掃し、マスキングをしました。

鋳造したAlfaRomeoの文字部分や、サフェを研ぐ際に素地が露出した金属部分にプライマーを塗布します。

 続けて下色を塗ります。今回は塗装自体が「下塗り」なので、隠蔽し易くさせる為の下色の塗装も必要は無かったのですが、一応いつも通りの作業としました。

 続けて赤を塗ります。こちらも下塗り用の赤で、今回の本塗りに採用する色とは違う色となります。業者様からのご依頼の塗色と同じく、(確か)VWのトルネードレッドです。

 そしてクリアーを塗って下塗り完了です。

今回の下塗りの主な役目としては、サフェ研ぎの際のペーパー目を抑える為の物と、全体のラインを確認する為(艶があると判り易くなります)、そして後付けしたAlfaRomeoの凸文字を確認する為です。

サフェで隙間を埋めてはいますが、やはりトップコートが(クリアー)が塗られていないと安心が出来ないので、一旦は下塗りをしておこうと思った次第です。本塗りが終わった後に「隙間がぁああああ!!」と言うのはどうしても避けたかったのです。

クリアーの肌が悪いのは下塗りだからで、この時点では無用に塗膜の厚みをつけないよう注意しています。

貼り付けたAlfaRomeoの文字の隙間は良い具合で、これなら次に行う本塗りでも問題は無さそうです。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、凸文字を削って高さを合わせたら全体を研いで細部まで足付け処理をし、いよいよ本塗り工程となります。一応チヂレ対策として2~3度焼きにしておこうと思います。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

レンズ系 透過性塗装 下準備

 次回の透過性塗装のターンで本塗り予定のレンズ類の製品一式です。

 テールランプはその構造上、どうしても裏側に泥や砂などが堆積しますから、マスキングをする前にこの部分を清掃しておきます。

日本車に装着されたテールランプは比較的密封度が高いので(一部通じている個所はあります)、水とブラシを使って洗浄が可能です。逆にBMWやベンツなどは大きく穴が空いているので、濡らしたウエスで拭き取るようにして清掃します。

画像中央の黒いキャップが付いている所が内部と通じている個所で、ただしトラップ状になっているので水や汚れは入り難くなっています。

この後水気を飛ばしておき、よく乾かしておきます。同じ様にしてフィアットとGRBインプレッサのテールランプも清掃しておきました。

アバルト(フィアット)のテールランプは、バックランプとウィンカー部分をクリアー抜きにするので、それのマスキングシートを切り出しておきます。データ自体は以前作成した物があるので、今回もそれを利用します。

本塗りは来週を予定しております。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スバルブレンボブレーキキャリパー塗装 完成

大変お待たせしました!スバル純正ブレンボブレーキキャリパーの塗装、本日完成となります。最初の状態も紹介しますね。

元々はゴールドだった物を、

いつものブレーキ屋さんにて洗浄~サンドブラスト処理を行って貰い、

全体にプライマーを塗装した後、

ブレンボ純正の赤の近似色で塗装しています。

 ロゴは白の塗装で、サイズは元の通りフロント105ミリ、リヤ40ミリにしてあります。

 元々着いていたブラケットなどの部品は、洗浄して一緒に同梱してあります。

 ブレーキパッドが当たる金属プレートのみ取り付けてあります。

 下地にサフェーサーは塗っていないので素地の粗は残りますが、サンドブラスト処理後にサンダーである程度均してあるので十分な艶は感じられるかと思います。

 念の為ですが、紹介している画像は全て未加工の撮ったそのままで、サイズのみ半分くらいに縮小しています。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

アルファロメオヘッドカバー 凸文字下処理

 先日、鋳造したAlfaRomeoの凸文字を接着しておいたアルファロメオGT 2.0 JTS のヘッドカバーです。

 今回は結晶塗装では無く「艶有り仕上げ」での塗装となる為、貼り付け時の接着材は極力外に食み出ないようにして作業をしています。

ちなみに結晶塗装であれば、素地の粗は殆ど目立たなくしてくれるので、多少接着剤が食み出ても問題は無く、また食み出た分はカッターの刃やピックツールを使って削り落とす事も可能なので、そんなに気を遣わなくても大丈夫です。

結晶塗装時の凸文字接着については以下の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照下さいませ。

日産L型ヘッドカバー 凸文字貼付け

また艶あり仕上げにする場合、極わずかな隙間でも目立ってしまう為、それらを埋めておく作業も必要です。塗膜には表面張力が働いてしまう為、少しの隙間でも塗料がハジくようになって余計に目立ってしまいます。

この辺については判り易いようイラストを作製してみました(しかし手抜きですいません・・・)。

今回の場合は接着剤を食み出したく無いので、ヘッドカバーとAlfaRomeoの凸文字とでは少し隙間が空いている個所がありますが、このままの状態で塗装をしてしまうと表面張力の働きにより、隙間が残ってしまいます。

無理に埋めようと塗り込んでも隙間は塞がらず、さらに表面張力によってフチに塗料が溜まり、余計に隙間が目立ってしまいます。結晶塗装の時はこの時点で筆を使って誘導してあげたりもするのですが、艶々の塗装は非常にデリケートな為、そんな事は出来ません(後処理が大変です)。

 と言う事で、予めこの隙間にサフェーサー充填して埋めるようにします。

わずかな隙間でもしっかり埋めておくと塗料はスムーズに繋がり、ヘッドカバーと凸文字に一体感が生まれます。髪の毛が入らないくらいの隙間ですが、意外とこの辺が重要だったりします。

 サフェーサーは通常通り2ウレタンで、ただしいつもよりもシンナーを多くしてシャブくし(粘度を低くし)、筆先を隙間に当てて毛細管現象を利用して流し込んであげます。

 凸文字を接着している材料が弱い物だと、隙間に流し込んだシンナーで溶けて剥がれてしまいますが、今回使っているビスフェノールA型のエポキシ接着剤であれば問題はありません。と言うかこうなると剥がす事が無理なので、ここからやり直すとしたらサンダーで削るしか方法はありませんでして・・・。

と言う訳で、このような感じで隙間全てにサフェを行き渡らせました。

 サフェは2液ウレタンなのでこのまま上塗りを行うとチヂレを発生しますから、再び60℃40分程の熱を掛けて硬化させます。

次はグレーもしくは赤系の下色でヘッドカバー全体に下塗りを行い、完全硬化させた後、もう一度足付け処理を行ったらいよいよ本塗りとなります。

凸文字は鋳造後に簡易フライスで表面を削ったままで、この状態ではまだかなりの厚みがありますから、こちらは下塗りが終わった時点である程度の高さまで削っておこうと思います。現状は恐らく4~5ミリ程で、これを3~4ミリにする予定です。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!