LINE6ワイヤレスマイク 本塗り

先日お預かりしておりましたLINE6のワイヤレスマイクです。

お預かりしてから大分時間が経っていましたが、紹介していないその間に下塗り等の作業は進行しておりまして、いよいよ本塗り開始です。

まずは下色として適当な白=具体的にはVW社のキャンディホワイトを1コートのみ塗布します。妙に艶があるのはハードナーを添加しているからで、通常STANDOXはベースコートに直接のハードナー添加は必要ありませんが、膜厚が増えそうな場合には入れておくと安全です(また一部のクリアーではそもそもこれの添加が必須となって物もあります)。

その後に下色としてのピンク=以前ロジクールのワイヤレスマウスのキャンディー蛍光マゼンタにも採用したピンクカモフラ②を塗ります。ここで適当なピンクを使わないのは、後で同じ色を再現できるようにですね。

また今回は後の為に色見本も残しておくようにします。

色については事前に検証~作成していて、

今回は明るいピンクなのでキャンディーカラーのマゼンタは使わず、蛍光ピンクの粉末顔料を、STANDOXのベースコート用樹脂(MIX599)に混ぜた物と、STANDOX原色(白=MIX570・バイオレット=MIX569・パープル=MIX855)を使って色を作成しました。

こうやってみると余り差が判りませんが、「80%」の色味に合わせています。

蛍光ピンクのみでは隠蔽力は殆ど無く、また塗り方で色味が変わってしまうので、バッテリーカバーソケット(持ち手一番下の部品)は取り付けた状態で位置を合わせ、一緒にスプレーしています。

色味を確認して問題無ければ、次の行程にはいります。

今回はホログラムも承っていて、先日新たに取り寄せた顔料を試してはいたのですが、かなり粗く(そもそもストレーナーに通らなく)、なので実使用する物=マイクには不向きだと感じた為、

結局今まで使っていた既存のタイプを使う事にしました。こういったラメ系の社外品顔料としては比較的細かめの0.05mmのタイプです。

それを蛍光ピンクの上に重ねます。

余り多くするとピンクが台無しになってしまうので程ほどの量にしいます。画像だと不純物にしか見えませんが、光に当たるとこれらがレインボーに煌めきます。

そしてクリアーを塗布します。こちらは1コート目が終わった状態で、表面にツブツブが突起しているのが判るかと思います。

そして2コート目のクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

色見本用に塗っている物はホログラム有りと無しの2種類で、

こちらは無し=蛍光ピンクまでの見本で、

こちらはそれに0.05mmのホログラム顔料を塗った方です。それ以外は同じ条件で塗っているので、例え小さいラメでも仕上がりにかなり影響されるのが判るかと思います。顔料が大きくなるとトラブルの原因になるので、耐久性に重きを置く自動車補修塗装業界ではこれを嫌う傾向があり(勿論私もそうです)、なので大きいサイズの顔料は出来るだけ控えるようにしています。

この程度であれば後の磨き処理=ペーパー掛け&コンパウンド作業でも平滑に仕上げられますが、クリアーから突出したホログラム顔料はコーティングが削れてその特性が無くなり、またよく見ると突起していた跡が見えたりもするので、この後熱を入れて完全硬化させた後、もう一回クリアーだけを塗装しようと思います。

グリルはその形状からして突起は殆ど目立たないのでこのままで大丈夫だと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

TOYOTA 2000GTヘッドカバー&ケース塗装承ってます

先日お預かりしましたトヨタ2000GTのヘッドカバー×2と、エアークリーナーボックスの蓋です。この度も当店をご贔屓頂きありがとうございます!

現状は黒の結晶塗装が施してあって、

今回はこちらを剥離し、改めて黒の結晶塗装で承っております。

また凸部も現状と同じく(判り難いですが…)、塗装後の研磨してアルミ地を光らせるよう承っております。

尚、エアークリーナーボックスは左側のヘッドカバーとセットで、それぞれ識別出来るよう裏側にリューター等で印をつけておこうかと思いましたが、

一部の形状が違っているので、塗装後でもこれを見て識別が出来るのでそのままで大丈夫そうと判断しました。

そしてエアークリーナーボックスです。

上面になる部分には元々シールが貼ってあって、それの糊が残ったまま塗装が施されているので、全体の下地処理を行ってから上塗りを行うようにします。塗装は半艶黒で承っております。

素材はFRPで、ボルト取り付け部には欠けが見られ、また色々な箇所に割れも出ていますので、これらの簡易的な補修も承っております。本格的な補修となると割れている深部まで削り込んでガラスマットを貼り直したりしますが、今回は簡易的な補修=裏側からの補強と、表側はV字に彫ってエポキシ樹脂で埋めるような補修方法を想定しています。

FRPはとても割れやすく(なので塗装屋からの視点としてはとても未熟な素材と捉えています)、目で見える部分だけの割れでは済みませんから、前回と同じく全体にエポキシプライマーサフェーサーを使った下地処理を行おうと考えています。

参考までに以前施工した時の同型製品の画像も紹介します。

この時は作業内容を纏めて施工例のページにしました。今回と同じく半艶黒の仕上がりとなります。

こちらも施工例のページとして纏めた、2000GTのヘッドカバーですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度もご贔屓頂き誠に有り難うございます!

日産セレナ用ナンバーブラケット塗装承ってます

先日到着しておりました、日産セレナGFC27ハイウェイスター後期モデルに装着予定の純正ナンバーリム(ナンバーブラケット)です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

状態としては未塗装の樹脂素地の状態で、こちらを日産純正色の「ブリリアントホワイトパール」(カラーコード:QAB)の塗装で承っています。

ナンバープレートのビビリ音防止の為の両面テープが貼ってあるので、こちらは一旦剥がし、塗装後に改めて同じ様に貼り直しておくようにします。

また今回はタッチアップ用塗料も承っております。3コートパールなのでカラーベースの白とパールベースの2種類ですね。

それでは作業が進行進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

UAZ-452バックランプレンズ 下塗り

先日お預かりしておりましたGAZ社UAZ-452のバックランプレンズです。タイミング的に少し早いですが、今回同じような内容でTE47のレンズを塗装していたので、そちらと並行して作業を行っています。

今回の部品は新品との事なのですが、レンズ表面に小傷が幾つかあり、ただパテやサフェは使えないので、今回はクリアーの2度塗りを行う事で対応する事にしました。ですので作業自体は本塗りと変わりありませんが、今回は下塗りとなります。被塗面は#800~#1300で足付け処理をしてあります。

プラスチックプライマーを塗布し、クリアーを塗って下塗り完了です。

下塗りですがクリアーはクリスタルクリアーで、またこちらのレンズは数年でボロボロになってしまうとの事で、多少でも割れにくくなるよう軟化剤を添加してあります。

ちなみに今回の下塗り作業を行ってみた感じではPS=ポリスチレンのような弱い樹脂では無かったようで、もしかしたらエポキシ樹脂の可能性があります。普通こういったパーツにエポキシ樹脂を使う事は無いのですが、これの特性(デメリット)としては耐候性が低い傾向にあるので、そういう点では今回の塗装は耐久性を高められるメリットがあるかと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させたら次は本塗りとなります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

 

トヨタTE47ルームランプ&ナンバー灯 本塗り

先日裏側のクリアー塗装を行っておいたトヨタTE47トレノGT用の室内ルームランカバーです。表側も最初に下塗りを行っていましたが、そのままだとまだ本塗りにいけそうも無かったので、もう一度下塗りクリアーを塗装しておきました。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、

再び研磨~足付け処理を行ってようやくナンバー灯と合流です。

ナンバー灯のレンズは少し前に裏側のクリアー塗装を終えています。

ルームランプカバーは元々透明では無く、少し乳白っぽい色になっています。黄色く見えるのは裏側に貼ったマスキングテープのせいですね。

裏側は1回、表側は3回塗られた状態となっています。

被塗面は#800~#1300での研磨と、重曹を使ったウェットブラストで素地調整~足付け処理が行われています。

ナンバー灯は表側は今回が初めてなので、プラスチックプライマーを塗っておきます。

そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは通常通り2コート行っています。

高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

最初の下塗りに比べるとかなり良くなったと思います。

ナンバー灯のレンズも汚れが落ちて小傷も埋まり、透明感が上がったと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!