ROVER MINIメッキヘッドライトリム塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたローバーミニのヘッドライトグリル一式の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

素材はスチールにメッキが施された物で、

そちらにローバー純正色の「タヒチブルー」(カラーコード:JRJ)と、

同じく同社の「ブリティッシュレーシンググリーンⅢ」(カラーコード:HFF)の塗装を施しました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

メッキに直接上塗りを行っても塗装は密着しませんから、下地処理としてサンドブラストとプライマーの塗装を行っています。

今回は作業途中でメッキがベリベリと剥がれる!といったトラブルが生じましたが、その後直ぐに代替品を送って頂いて無事完成に至りました。

ちなみにこちらがインナーリムで、これでヘッドライトを固定しつつ光軸を調整し、

こちらのアウターリムでそれらを覆い隠します。

車に装着されるとこのような感じになります。

実際にはもう少しインナーリムが奥になるかと思います。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

Theoメガネフレーム塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたTheoのメガネメタルフレームの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々は赤茶色だった物を、

サンドブラストで旧塗膜を剥離し素地調整を行い、

艶消し黒の塗装を施しました。

ベースカラーは艶ありと同様STANDOX原色の黒=MIX571で、その上に艶消しクリアーを重ねた2コート仕様となります。

裏側です。各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

自動車部品の場合はその殆どが「片面」の塗装に対して、今回のような製品は裏表両面が本塗りの対象になる為、それらの同等サイズの物に比べると、どうしても割高になる傾向にあります。

また塗装以外にも下地処理、今回の場合だとサンドブラストとプライマーの塗装を行っている為、恐らくメガネフレーム自体の金額よりも今回の塗装費の方が全然上回っているのでは・・・と思う次第です(それ故にメガネフレームはお問い合わせは多くても御依頼に至る事は少ない傾向にあります)。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

SHURE BETA58Aマイク 本塗り

先日お預かりしておりましたシュアBETA58Aボーカルマイクです。本体は#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で空研ぎし、グリルはウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)とナイロンブラシを使って足付け処理を行っています。

足付け処理の際にアルミ素地が露出した為、プライマーを塗っておきます。また上塗りの隠ぺいを良くする為、全体にも薄く塗っておきます。

続けてベースコートを塗布します。色はVW社のキャンディホワイト(LB9A)で、この状態でも今回御希望されて「艶消し」になっていますが、ベースコートだけだと塗膜としての強度が弱い為、

その上に艶消しクリアーを塗布します。塗装回数は艶ありと同様2コート行っています。

その後時間が経つにつれて艶が消えていきます。

ロゴプレート部のマスキングはクリアーが固まる前に剥がしておきました。

塗膜の強度は自動車ボディのそれと同様とお考えいただいて大丈夫です(厳密に言うと自動車は製造時の塗装と補修時の塗装とは使う材料からして別の物ですので「全く同じ」と言えなく、ただ強度的には遜色は無いと考えて頂ければと思います)。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

アルファロメオグローブボックス蓋 本塗り

先日お預かりしておりましたアルファロメオの室内グローブボックスの蓋です。

溶接の焦げ痕がそのままだったり、全体に錆が出ているので、

サンドブラストを行って素地調整を行いました。

裏側も同じように、

一皮剥いておきます。

その後シンナーで洗い流すようにして脱脂清掃を行い、

まず裏側にプライマーを塗布し、

続けて表側にもプライマーを塗布します。

そして結晶塗装用の塗料(リンター)を塗布します。今回は業者様からご依頼頂いたBMW Motorrad R nineTのヘッドカバーと一緒に、またその前には結晶目のテスト用として私物(セローのパーツ)を塗ってからスタートしています。

今回のパーツは一枚板の鉄板なので艶が出ると全体の歪が目立ちますが、

その後140℃~170℃程の熱を掛けて結晶目が現れるとそれらが目立たなくなるのが判ると思います。

今回はアルファロメオのパーツですが、英国車のMGやシトロエンの内装パーツにも結晶塗装は採用されていて、それらも何度か施工例があります。

結晶目が細か過ぎると素地の粗が見えてしまい、粗過ぎると下品になるので、丁度良い塩梅の目になるよう意識して仕上げています(ただこれを気にするととんでも無く難しい塗装になるので結晶塗装の引退は比較的早くなると思います)。

最後に裏側を塗装します。いつもは結晶塗装の前に塗っておくのですが、結晶目が上手く並ばずに全部洗い流す事も想定していたので後にしておく事にしました。

こちらはベースコートの黒のみの仕様となります。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

Brembo GT Brake Caliper

ブレンボのGTキャリパー一式です。

状態は新品で、

キャリパー本体の色替えと、ロゴをbremboからFerrariへの変更でご依頼を承りました。

事前に画面上でロゴの位置、サイズを確認しておきます。

新品時の塗装は経年で剥がれてしまう為、その上から色を塗り重ねる事は避けるべき事となり、再塗装の際にはサンドブラストを行って旧塗膜を剥離してから行います。

サンドブラストやオーバーホールについては専門の方への委託で、詳しくはこちらの記事で紹介しておりますので宜しければご参照くださいませ。

その後全体の研磨~脱脂洗浄を行い、ブースにセットして本塗り準備完了です。

まずはプライマーを塗布します。

続けて膜厚を着けたくない箇所(クリアーを塗りたくない箇所)に、ベースコートの黒を塗布します。キャリパー固定ピンを挿し込む穴や、車体へのボルト固定部、ガスケット当たり面等です。

ベースコートの黒が乾いたらマスキングを行います。

色はフェラーリ純正色の「AZZURRO DINO」(カラーコード:20-A-349)でご指定を頂きました。比較的古い色なのでベースコート用の配合データが存在しなく(STANDOX 2Kエナメル用のみ)、スタンドックスのユーザーサポートに問い合わせて配合データを送って頂きました。

ロゴ入れ用のマスキングシートを作成します。

 

フェラーリのロゴを黒で塗装しました。ここまでがベースコートとなります。

最後にクリアーを塗って本塗完了です。

黒く塗ってマスキングをしておいた箇所は、二回目のクリアーを塗った直後に剥がしてフチを馴染ませます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

さらに数日寝かしたら完成となります。

各完成画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

その他の完成画像はこちらの記事に、またそこから遡って頂ければより詳しい作業内容をご覧頂けます。

その後オーナー様より装着後の画像を送って頂きました。

ブレンボキャリパーを青く塗るのは珍しいと思っていましたが、なるほど赤いボディにこの青はよく目立ちます。

「ボディーカラーとの相性も良くかなり気に入っています。この色にして本当に良かったです。」とのお言葉を頂戴しました。

この度のご依頼、誠に有難うございました!