自転車小物部品塗装承ってます

 先日到着しておりました自転車用の小物部品と、色見本として一緒にお預かりしたカーボンフォークです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご希望内容としてはこれら小物部品をフォークに塗装された「艶消しゴールド」の近似色で承っております。それぞれ紹介しますね。

 こちらはステム先端のキャップ部分で、前回施工したフィジークのステムは表面がアルマイトらしかったのでサンドブラストにて素地調整をしましたが、今回は塗装されている物なので足付け処理のみで対応致します。

また塗装時はいつもと同じよう、先に裏側にベースコート(ゴールド)を塗り、テープフリーな状態になったらそこをテープで固定して表面を本塗りするようにします。針金やS字フックで吊るして塗れない事は無いのですが、しっかり固定して塗った方がやはり綺麗に仕上がるんですよね。

 こちらはシートポストに着くアルミ製のキャップで、これは塗装では無くアルマイト処理と思われる為、一旦サンドブラストを掛けて素地調整をし、プライマーを塗ってからの上塗り塗装となります。尚内側のフレームに当たる面はマスキングをして塗らないようにします。

 こちらはフレームとステムの間に入るカーボン製のスペーサーで、

 実際に装着する場合はこうやって重なる為、塗装する範囲は外側外周をメインに、少し内側に入り込むまで(恐らく谷ラインまで)にする予定です。塗装は全てべた塗りの為、既存のロゴは無くなる事となります。

 そしてボトルゲージです。フレームに取り付けてボトルを入れる(挿し込む)為の部品ですね。

状態は未塗装の樹脂素地で、素材が不明なのですが、使用用途が耐衝撃性を必要とする所と、触った感じからして恐らくはPA(ポリアミド)なのでは、と思っています。そうじゃない場合はPP(ポリプロピレン)で、万が一PE(ポリエチレン)の場合はかなり厄介になります(当店施工方法であれば対応は出来ますが通常は塗装不可能な素材です)。

素地表面は若干ザラザラとした梨地で、これを艶々にしようとすると別途「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理が必要いですが、今回は艶消し仕上げの為、このまま塗っても問題は無いと思います(足付け処理とプライマー塗装は勿論行います)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ポルシェメーターカバー塗装承ってます

先日到着しておりましたポルシェ991用のメーターカバーと内装部品です。こちらのオーナー様は以前ポジションライトやテールランプ一式をスモーク塗装でご依頼頂いておりまして、今回はこちらを内装部品の近似色で塗装ご依頼承っております。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

部品は新品で、黒に近い焦げ茶色に艶消しクリアーが塗られた状態です。

 実際に装着するとこんな感じです。

ちなみに塗装屋さんなら判ると思いますが、このメーターカバーを単体で塗装してこの内装色に色を合わせるのは至難の作業です。少し位置が離れていれば多少色が違っても分かりませんが、車体と同じく同一ラインでピッタリツライチとなっている為、少しの色違いでもとても目立ちます。

なので通常であればしっかりとした調色作業をした上で隣接するパネル(今回だと土台のパネル)に色(ベースコート)をボカし、クリアーは全面に塗るという作業が正解となります。

ただそこまでの作業をするとメーターカバー一つで相当のコストになってしまう為、今回は多少の色違いはご了承の上で「近似色」として対応させて頂く事にしました。

ただこれについては今回少し考えている事もあって、ただその辺は少し仕事外的な作業となる為、こちらでは無く社外記の方で紹介すると思います。

ちなみに内装部品の裏側を見るとこちらは若干艶があり、如何にもプラスチックと言うチープ感が見受けられます。色は外側と同じなので、恐らくこの部品は質感を良くする為に「外側に艶消しクリアーを塗っただけ」の仕様かと思われます。

製造メーカーはエコ推進環境政策のドイツですから、VOC排出低減と言う観点からしてこういう事をするのも判る気がしますが、ただこれを今回のように塗装(顔料)で再現するとなるとかなり厄介です(着色樹脂と塗装ではまるで違いますので…)。

と言う事も含め今回はこの色について少し検証してみたいと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。この度も当店をご贔屓頂き誠に有難う御座います!

メッキエンブレム 塗装承ってます

 先日到着しておりましたメッキエンブレムです。こちらのオーナー様は8年前(!)にもBBSホイールディスクの塗装で当店をご利用頂いておりまして、今回はこのメッキエンブレムの塗装をご依頼頂きました。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

その時の画像も見つかったので紹介させて頂きますね。

元々はゴールド色だった物にメルセデスベンツ純正色のブルーブラック(カラーコード:199)でご依頼頂きました。

「当時の作品は今も変わらず我が家で光輝いています。」とのお言葉も頂戴しまして非常に有り難い限りです。

そして今回ご依頼頂いたメッキエンブレムですが、どうやらこちらは市販の物では無く特注品の模様です。他にご相談頂いていた案件もあったのでまさかと思いましたが、これも特注だったとは…です。

 確かに良くみると切削加工跡が見られ、純正品は射出成型品ですからこれが一品制作物だと判ります。3Dプリンターだと

ちなみに今回はメッキを剥がす事も検討していたのですが、上記のような切削跡が見られ、メッキを剥がすとさらに素地調整が必要になると思った為、いつものようにメッキ素地用の下地処理を行ってからの塗装にする事にしました。

 裏側の両面テープは無理に残そうとすると汚くなる為、一旦剥がして最後に貼り直します。手作業で恐縮ですが先に作成しておきました。

尚、ご依頼内容はメルセデスベンツ純正色の「ファイアーオパール」(カラーコード:590)で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承っております。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。この度も当店をご利用頂き誠に有難う御座います!

ジェイドテールランプ一式スモーク塗装承ってます

現在メッキの外装パーツとハイマウントランプをご依頼・お預かりしておりますホンダジェイドのオーナー様より追加でテールランプ一式とリヤリフレクターレンズのスモーク塗装をご依頼頂きました。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

ご依頼内容は スモーク塗装のべた塗りで、「赤を活かせるように薄めもしくは薄めより気持ち濃い目で」、「添付したW176メルセデスベンツAクラスの方のような感じ」、そして先にお預かりしておりますハイマウントランプも含めた「レンズ類の色味を統一」といった内容で承っております。

尚、ハイマウントランプはクリアーレンズタイプの為、そちらは一旦レッドキャンディーに塗装し、スモークの感じを揃えます。またクリアーは全て高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承っております。

参考画像も紹介致しますね。

この時の濃度は「薄目より少し濃く」の設定で、「日当たりの良いところであればそんなにスモークは強くなく、ただ夜間や日陰に入るとしっかり黒味が出る」といった感じになっています。こちらのページに装着後の画像も紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。この度も当店をご贔屓頂き誠に有難う御座います!

ロータスエキシージヘッドカバー 素地調整

 先日アルカリ洗浄と作業前準備を終えていたロータスエキシージV6エンジンのヘッドカバーです。

 まずはご指定されている凸部を削ります。

 最初は#120のベルトサンダーで削り落とし、その後は先日F50ブレンボキャリパーでも紹介した小型のシングルアクションサンダーとロロック#120で均します。

 そう言えばイモネジも届いていました。

ネジの種類はM6で、サイズは長さが6ミリの物を3個入れて丁度良さそうな具合です。

どの道エポキシパテ(接着剤)を使うので穴ごと埋めてしまっても良いのですが、万が一後でこのネジ穴を使いたい!と言う時が来た時に使えるように残しておきたいと思った次第です(と言っても塗装を剥がさないと駄目なので使うにしても相当覚悟が要ると思いますが…)。

実際に埋める時には中にプライマーを塗って電位差による腐食(イオン化傾向)になるのも防いでおきます(酸素が供給されないので大丈夫だとは思いますが念の為と言う事で)。

 ちなみにV6エンジンの為、ヘッドカバーは二個あります。

 こちらもご指定の個所を削り落とします。

 最初はこんな感じでベルトサンダーで削り落とし、

 シングルサンダーのペーパー(5センチ径)が入らない部分は金ヤスリを使って平らにしておきます。

 またヘッドカバーの周りには鋳造時のバリがある為、

 ここもベルトサンダー&シングルサンダーで平らにしておきます。

またボルトが着く出っ張り部分は角がアール形状になっている為、そこは丸棒ヤスリでラインを整えます。

 先日のブレンボキャリパーの時と同様、工場一回はこんな感じで作業をしています。

ちなみに横にある塗装ブースからクリーンなエアーを供給して建物内をプラス圧にしている為、風上から作業をしていればホコリは外に出ていくようになっています。

 こんな感じで側面は大体良い感じになって来たのですが、

 上面は形がイビツな為にサンダーが使えず、ここからは手作業がメインとなってくる為、素地調整はまだこれからといった感じです。

と、ここでちょっと思いついたのですが、そう言えば磨き(塗装後のポリッシュ作業)で使っていたブツ取りサンダーがこれに使えるんじゃ…と思い、今日はそれの準備をしておく事にしました。多分ですが社外記で紹介出来ると思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!