先日本塗りを終えていたロータスヘッドカバーです。その後恒温機(乾燥炉)で120℃30分程の熱を掛けて二度焼きをしておきました。
凸部を#120ダブルアクションサンダーで粗研ぎし、その後は手研ぎで#120→#180→#240→#320→#400→#500→#800→#1300 といった工程でアルミ素地を光らせます。
本来はそのままが金属感があって良いのですが、そうなると経年で表面の酸化で輝きが鈍くなりいずれ腐食してしまう為、それらの進行を遅らせられるようクリアーを筆で塗っておきます。
その後60℃40分程の熱を掛けてクリアーが硬化したら完成です。大変お待たせしました!
最初の状態も紹介します。
当店に届いた時には既にサンドブラストが行われた状態だったので、この後は洗浄、リン酸処理、プライマーを塗って上塗りを行いました。
古い製品の為か素地の状態は余り良くありませんでしたが、結晶塗装の特徴でもある「粗を目立たなくする」効果のお陰で、美しい姿に生まれ変われたのでは、と思います(しかし塗装屋的にはどうしても粗を探してしまう為、「完璧な仕上がり」というのを未だ見た事がありません)。
途中、車体を預かっている整備工場様から納期の連絡がありましたが、急ごうにしても他にお待ち頂いている方がいらっしゃいますので、通常通り順番に作業をさせて頂きました。
実は今まで4回くらいM&A(企業買収)のお話を頂いたのですが、条件が折り合わなかった為か、未だ最後までには至っていません(まあ売る気も無いですが)。