こちらもお待たせしました。BMWのパニアケース蓋も作業進行しておりますので御安心下さいませ。
上の画像はサフェーサーを塗った後に全体に缶スプレーの黒をパラっと塗った状態で、これによりサフェーサーの研ぎ忘れなどを防止します。所謂「ガイドコート」ですね。
サフェ研ぎはちょっと前までは水研ぎのみだったのですが、近年は細かい番手の空研ぎペーパーが使い易くなってのでこれが主流となっています。昔のペーパーは切れが悪いのに耐久性が低く、目詰まりもひどかったのでサフェーサーの研ぎと言えば耐水ペーパーによる水研ぎが常識だったのです。近年は石(=研磨粒子の事を業界だとこう呼びます)が良くなかったのか目詰まりも少なくペーパー傷の入り方も均一なので水研ぎよりも良い品質に仕上げられたりするのです。
最初に#320で肌を落としその後クッションパッドを挟んで#400で仕上げます。パッドを付けるのはアール曲面を研ぐ為ですね。固い面で研ぐと下地が出るかまたはカクカクした仕上がりになってしまいますので。
ちなみに空研ぎのデメリットとしては「粉塵が凄い」と言う事で(周りはあっという間に粉だらけになります)、ただこれは掃除機を繋いで吸引しながら作業出来る専用のダブルアクションサンダーもあるのでそういった事で軽減は出来ます。ただうちの場合は塗装ブースの排気装置が水洗式なのでここに直接吸って貰って後で一気に回収する方法を取ってます。これが本当に楽で便利なのです。
そして最後は#800で全体を均します。空研ぎペーパーで#800と言うのもあるのですが、やはり気分的にと言うか最後は直接被塗面に触れて確認したいと言うのもあるのです。まあコスト的な要因もありますけどね(笑)。空研ぎペーパーは凄く高いんですよ(#800だと同じサイズで10倍以上になるのでは無いでしょうか)。
ちなみに工場の外にはこんな感じでちょっとした流し場と水研ぎも出来るスペースがあります。と言うかそもそも一階の工場の中には流しが無く、それだとちょっと困るので流し台と上下水道を引き込んで中でも水が使えるようにしました。理想としてはトイレもあると助かるんですけどね・・・(さすがに止めておきましょう)。
そしてフチ周りも綺麗に整え、裏のマスキングもしっかりとやり直してサフェ研ぎ完了です。次はいよいよラインマスキングの予行練習ですね。と言うかそちらも既に終わっているのですが、ちょっと画像が多いのでこちらは後ほど改めて紹介します。トースカン(改)の実力は凄かったですよ・・・(惚)。