SHURE Microphone

shure18先日お納めしたSHUREのマイクで、本体色をキャンディーレッドで、ロゴはIllustratorで作製した物を入稿して頂きそちらも塗装で入れました。

mic117SHUREのマイクは本体がニ分割するようになっていますが、そこはハンダ付けされた配線が通っているので基本的には分解はせず(やって頂けるなら外してあっても構いません)、ただ締めた状態だと塗料がくっ付いてしまうので少し緩めた状態で塗装します。

mic118まずはキャンディーカラーの下地となるシルバーを塗装します。下色は先日紹介したゼンハイザーのマイクと同じくSTANDOXの原色MIX811を使用しています。

mic119その後ベースクリアーにキャンディーカラーの赤を添加した物を4コート程度塗装し、クリアーを塗って下塗り完了です。「下塗り」と言っても作業内容は本塗りと変わらず、ただ今回はロゴを白で承っていますので、一旦クリアーを塗って「ニジミ」を防止しているのです。色が滲むと白く塗ったロゴがピンクになりますからね(キャンディーカラーはほぼ間違いなく滲みます)。

shure15オリジナルのロゴを作製する場合は別途その費用が必要となりますが、adbe社のIllustratorなどのソフトで作製したベクトルデータで作った物をご用意頂ければ費用は掛かりません。またはメジャーなロゴ(TOYOTAとかcannondaleなど)であれば既存のデータがあるのでその場合も費用は必要ありません(厳密なサイズの御指定~調整が必要な場合はその分費用は掛かります)。

mic120モニター上で良さそうと思ったら、プリントアウトして実際にマイクに当ててサイズを確認します。

mic10全体を再度足付けし、先ほどのデータからマスキングシートを作製したらそれを貼って白を塗ります。

mic9よくエアーブローし、クリアーを塗ります。ここでベースクリアー(ベースコートのクリアー)を塗る場合もあるのですが(垂れとハジキを防止出来ます)、塗らずのそのままクリアーを塗った方が(厳密には)艶具合が良いので、リスクが少ないと考えたらそのままクリアーを塗ってしまいます。

mic113 その後熱を入れて完全硬化させ、数日寝かしたら完成となります。

mic114 クリアーはクリスタルクリアーで、ロゴの白はVW社のクールホワイトを使用しています。ロゴの色は特に御指定が無ければこちらで適当な物を選びます。逆に二色目の色を御指定の場合は別途費用が掛かってしまいますので、特に拘りが無ければ「白」とだけ御指定頂ければと思います。

mic115 また多少割増は掛かりますがマイクのグリル部分のリングを白にするなども可能ですので、お好みのデザインを考えて頂ければと思います。

この度のご依頼、誠にありがとう御座いました!

フェアレディZ32インマニカバー 作業前準備

z3236こちらもお待たせしております。フェアレディZ32の樹脂性インマニカバーですね。

ご依頼内容としては艶々の仕上がりなので、まずはザラザラとした梨地を「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で平滑にしなければならないのですが、今回ネックなのはこの「NISSAN」の凸文字がある事です。

z3237 ただ凸文字の周りには微かにパーティングラインが存在して(普通に見ても気付かないレベルですが・・・)、今回はそこを利用して梨地(サフェーサー)を見切ろう!と言う作戦です。簡単に言っていますが凄く手間が掛かるので多分普通はやりません。

z3238 そもそも研ぐ時点からそこをピッタリと避けて作業しなければならないのでどの工程でもマスキングが必要だったんですよね。なのでパーティングラインを計測してデータ化し、それを元にマスキングシートを作製します。

画像だと単に貼っただけですが実際は内側にもう一本オフセットされたカットラインが存在しています。

z3239 こんな感じで凸文字は避けるのでパーティングラインピッタリにマスキングが可能となります。

z3240一度剥がした真ん中の部分を凸文字に貼り付け、空いた段差の部分をマスキングテープで塞ぎます。これでようやく梨地の研ぎの作業が可能となり、さらにサフェーサーを塗る時にもう一度貼り直します。

文字の周りに残った梨地は最後に少しずつ消えていくような感じにするか、或いはパーティングラインでピッタリ残すか、この辺は作業しながら仕上がりの良さそうな方向を考えていきたいと思います。

本体色とカーボンプレートの文字色については現在オーナー様にご検討頂いているところですが、先に下地処理とカーボンプレートの作製を行いますのでそちらはまだごゆっくりで大丈夫です。

では作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。次の作業はさすがに年明けになるかと思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

年末年始の営業のお知らせ

profit85誠に恐れ入りますが、12月29日~1月6日までは休業とさせて頂きます。お待ちいただいている方々には大変ご迷惑おかけ致しますが、何卒御理解の程宜しくお願い申し上げます。

そして今年も沢山の御依頼を頂き誠にありがとう御座いました!

今年は今までやってみたかった事を仕事にも応用する事が出来たりと、非常に有意義な一年だったと思います。

来年も初心忘るべからず、日々の作業に精進し、また新しい事にも挑戦していきたいと思いますので、どうか今後も当ウェブサイト共々御愛顧頂ければ幸いです。

尚休み中のメールでのお問い合わせについては対応しておりますが、返信が少々遅れるかも知れませんので予め御了承下さいませ。

また当日記や社外記は休み中もアップする予定で、まだ紹介していないカーボン自転車フレーム&フォークの塗装やマイク塗装の案件、また先日紹介したPRO_Fit自家製カーボンエンブレムの配布も予定していますので宜しければご参加下さいませ。

本年も大変お世話になりました。またどうぞ来年も宜しくお願い致します。皆様もどうか良い年をお迎え下さいませ。

W124エンジンルーム内パーツ塗装 完成

benz368 大変長らくお待たせしました!メルセデスベンツW124エンジンルーム内のパーツ塗装、本日完成となります。

benz369 こちらはエアークリーナーボックスで、エンジンルームのほぼ中央に鎮座するパーツです。今回の塗色はキャンディーブルーで承りました。最初の状態も紹介しますね。

benz30素材はPA(ポリアミド)で、素地の表面はザラザラとした梨地でしたが、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で表面を平滑に仕上げて艶々の仕上がりにしています。また一部には凹みみたいな歪みがあったのでパテも使いました(結果サフェーサーは二度打ちです)。

benz285エアークリーナーボックスに装着されるAMGのプレートは別部品で、元々は未塗装の樹脂素材に凸文字のみ少々色褪せたシルバーがプリントされていましたが、今回新たに凸文字の上面を多少金属っぽいシルバーにして、プレートもブラックで再塗装、全体を艶々の仕上げにしています。AMGプレートの作業工程についてはこちらをどうぞ。

benz371 取り付けは中央を両面テープで、両サイドは浮き上がりを防止する為にシーラー(接着剤風)で固定しておきました。本日見たところしっかりついていたので無事完成の運びとなりました。

benz372 キャンディーカラーは3層構造の塗膜となっていて、パールとは違った色の深みをよく感じられる塗装となっています。今回採用したキャンディーブルーに関してはこちらで紹介しておりますので宜しければどうぞご参照下さい。ちなみに当初は紫系を想定していました。

benz373 その他のパーツはこちらで、主にエアークリーナーボックスを囲むパーツは同じくブルー系、その他全体に散らばったボックスケースなどはキャンディーオレンジとなっています。この画像だと大人しく見えますが、実際はオレンジの方が凄く派手で変化も激しい色味となっています。

こちらも最初の状態を紹介しますね。

w12423一部は金属のパーツですが、殆どがプラスチック(ポリアミドばかり)となっています。何が一番大変かと言うとやはり下地作業ですかね。

benz376 キャンディーオレンジもブルーと同じく3層構造の塗膜ですが、こちらは下色に純粋なシルバーを使っているのでその分色変化も派手です。

ただこの場合は下色と中色(オレンジ)での色味(色相・明度)が極端に変わるのでムラになり易く、イビツな形をしたパーツでそれを抑えるのに結構苦労をしました。なので一般的には下色にもオレンジ系を塗るのが普通なんですよね。

キャンディーオレンジの色を決める作業についてはこちらで紹介していますのでよろしければどうぞ。

benz378前回ご依頼頂いたR129のインマニは今回と同じ様な色相のオレンジで、ただあちらはソリッドカラー(パールでもメタリックでも無い色)だったので印象は全く違うように感じられると思います。

オーナー様のブログでは前回の仕上がりについてのご感想なども頂いておりますので宜しければどうぞ! → Good old days ≡Last Samurai ≡

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度も当店をご利用頂き有難う御座いました!新年に間に合いそうで良かったです(笑)。

ゼンハイザーe935 マイク塗装 完成

mic109 大変お待たせしました!ゼンハイザーのマイクe935の塗装、本日完成となります。

mic_4最初の状態はこんな感じで、今回は本体をキャンディーレッドに、ロゴはVW社のクールホワイトで塗装しました。

mic111 SENNHEISERのロゴは元々あった物より少しサイズを大きくして、その代わり細かい文字などは省いています。全部を同じ様に再現も出来ない事はありませんが、細かい文字はマスキングでの塗装は出来ませんのでその場合はデカールでの対応となり費用も上がってしまいます。またSENNHEISER以外のロゴも対応出来ますのでお気軽にご相談下さいませ。

mic112キャンディーカラーは3層塗装になっていて、また今回はロゴの塗装は別工程としていますから結構手間が掛かっています。大よその作業工程としては、

・足付け処理

・シルバーメタリック塗装(中目で輝きのある球体アルミのSTANDOX原色MIX811)

・キャンディーレッド塗装(ベースクリアー)

・クリアー塗装(2液ウレタン)→完全硬化

・足付け処理

・ロゴ入れ塗装

・クリアー塗装(2液ウレタン)

といった内容となります。ロゴを塗装では無くデカールで対応すれば1工程で済むのですが、それだとどうしてもデカールの段差が出来てしまうのと、やはり塗装の方が美しく仕上がるので通常はこうしています。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!