先日プライマー&サフェーサーの塗布が完了していたスカイラインGT-R(KPGC10)のS20ヘッドカバーです。今回は結晶塗装では無く「艶々仕上げ」で承っていますので、下地は通常の塗装と同じく「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程を行います。
黒い点々は研ぎ忘れ防止の為のガイドコートで、缶スプレーの塗料が無くなる寸前だったので塗り方が汚いですが、まあこれは全体的に飛んでいればOKなので問題ありません。
平面は側面くらいしかないので、とにかく小さく切ったペーパーを使って角を立てないように注意して研ぎます。文字の隙間も勿論きっちり平らに研いでいきます。
深い傷は入れなく無いので本当は細かいペーパーで研ぎたいのですが#600くらいでは歯が立たないので#320から始めています。
超ハイペースで作業して3時間くらいで完了です。ただこれでも昔に比べると研磨作業用の副資材や石(研磨粒子)の質が良くなったので全然楽になりました。水研ぎがメインの時代だったら8時間くらいは掛かっていたのではないでしょうか…。
角などアルミ素地が露出している箇所があるので再度全体にプライマーを塗っておきます。いつもならばこれは本塗り直前に行うのですが、今回は本塗りの途中で凸部を面研して光らせなければならないのでちょっと変則的な工程にしています。今度は穴だけをマスキングして、凸部には一緒にプライマーを塗ってしまいます。
こんな感じで丸々プライマーを塗りました。そしてここから凸部を研いでいつもの結晶塗装の仕上げ並みに光らせます。周りに傷が付いたらマズイのでペーパーが当たりそうな箇所はマスキングしておきます。
今回のヘッドカバーは、以前の塗装の時にシングルサンダーを多用されたらしくて歪みが非常に強く、いつもは使わない#80から始めて#120のダブルアクションサンダーで粗研ぎを、その後は固い当て板を使って#120→#180→#240→#320→#400の空研ぎで光らせています。
さらにその後は布状の研磨副資材(アシレックス)を使ってさらに光沢を出しますが、今回はこの後の本塗りで一旦凸部にも色を塗る事になるので(文字の部分のマスキングは物理的に難しいので)、とりあえず凸部はこの状態で終わりとして、この後は全体を#800で足付けしておきます。
それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ちくださいませ!