サージタンクの方は旧塗膜の状態が良かったので総剥離は行わず、ただ小傷や肌が悪かったので結局サフェーサーは全面に塗装しています。
全体にガイドコートを行い、ヘラや当て板を使って平滑に研ぎ出します。
凸文字もある程度まで面研しておきます。
各部をマスキングし直し、よく脱脂清掃をしたらまずはベースコートのALPIN WHITEⅢを塗布します。凸文字部もここでは一旦塗り潰してしまいます。
そしていよいよカラーリングの塗装です。
最初に作製しておいたイラストと数値を見ながらマスキング位置を決めていきます。
途中でカーブがある為にメジャーなどは使えず、今回は型紙を使って平行線を描く事にしました。

まず左右の色を塗り、型紙をカットして塗り分けラインを決めます。
Mカラーの各色はSTANDOXの配合データを基に作成しています。
続けて凸文字を研磨して光らせます。
これでベースとなるカラーリングの塗装が完了です。

エアーブローとタッククロスで綺麗に清掃し、アルミ素地が露出した箇所に密着剤を塗布します。
そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

各ラインはPCのソフト上で作製した物を型として使っているので、目視やフリーハンドで描く線よりもかなり正確な平行線が出せていると思います。
裏側も艶々に仕上げました。
その後熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、必要に応じて磨き処理を行って完成となります。
面研してアルミ素地を光らせた凸文字は腐食の発生を遅らせる為にクリアーも一緒に塗ってあります。金属感をより出したい場合はクリアーは塗らずアルミ素地を剥き出しにした方が良くなります。
元々のラインは結構曲がっていて、クリアーの肌も余り良く無かったのですが、今回の塗装ではそれらも綺麗に修正出来たと思います。


下地処理についてはこちらのページで、ヘッドカバーの塗装についてはこちらのページで紹介しております。