先日お預かりしておりましたフォルクスワーゲン海外仕様車純正品の「GTD」と「T」のエンブレムです。
裏側に貼ってあった両面テープを剥がし、糊も綺麗に除去しておきます。
今回は「T」の文字を「I」への加工で承っていますので、まずはメッキを剥がします。
メッキを剥がす薬品についてはこちらの記事で紹介していますので宜しければご参照くださいませ。
薬品に浸けた翌日です。
綺麗にメッキが剥がれています。
ちなみにプラモデル等に使われているメッキは弱い物なのでハイター等で剥がせますが、今回のように耐久性が必要となる自動車部品には装飾クロムメッキが多く使われていて、これはハイターでは剥がせません。
またネックとなるのが使い終わった後の薬品で、これには重金属が溶けだしていますから、趣味として使うのは難しい所もあります。
当店の場合は密封容器に保管してあり、最後の最後にはメッキ工場さんに御願いして廃棄して貰うようにします(一応製品に付属する説明書にはコンクリートで固めると記載ありますが、だったら有料でもメッキ屋さんに御願いする方が良いかと思う次第です)。
綺麗にメッキが剥がれ、ABS樹脂の状態となりました。
その後長い方の辺を大体の位置でカットし、
研磨して長さを整え、面取りを行います。
このままでも塗れない事は無さそうですが、滲み(ブリード)等のトラブルが出る恐れもあるので、プライマー&サーフェサーを塗っておく事にします。
まずはプラスチックプライマーを塗布し、
ここで他のメッキパーツと共に下塗りのプライマーを塗布します。
各エンブレムはフチから裏側まで周り込むようにプライマーを塗ります。
その後サーフェサーを塗布します。
肌が荒れると研ぐ際にラインを崩してしまうので、サフェはシンナーの希釈率を高くしてサラっと3回程塗ります。
ちなみにエンブレムは上と下で厚みが違っていて、例えば上記の「I」は左側が上となります。
こちらの「T」は右側=上になる方の厚みが薄くなっているのが判ると思います。なので貼り付ける際には注意が必要ですね。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!