こちらもお待たせしております。BASSOのフレーム&フォークに合わせたゴールド色の塗装で承っております自転車用の小物部品です。
ゴールドについては一応今後の事も考えて色見本帳の中に近似色が無いか探してみたのですが、そもそも自動車外装塗色には「ゴールド」自体の色が少ない為、それらしい色は見つかりませんでした。
単体で見ると気づき難いのですが、かなり黒味のあるゴールドです。
と言う訳で色見本帳からの検索は諦め、原色からから作成する事にしました。
実際この方が作業的には断然早いのですが、今後の事を考えると配合データは確保しておきたいと言うのが心情なのであります(一応解決しましてそちらは後述します)。
一から色を作る場合の方法としては、まずメタリック粒子の目を合わせます。画像の色見本はSTANDOXの原色色見本帳です。
尚、粒子自体のサイズは同じでもアルミフレーク顔料の特徴によって見え方が違うのでその辺の選択も必要です。まずはMIX812から始めました(結果的にこの選択は間違いで、この後粒子のサイズは同じでブライト感の弱いMIX594で作り直す事となります)。
そして色(色相)を選びます。塗料顔料は正面だけでは無く透かしでも色変化する為(フリップフロップ性)、それも踏まえて色を探します。
顔料は媒体(この場合は樹脂)に溶けている訳では無いので、今見ている色は「立体的な形をした粒子に光が当たって反射した物」と考えると理解し易いかもです。
ちなみに原色の一つには最初からゴールドになったメタリック(=着色メタリック)なる物もありますが、今回の塗色とは全然方向性(種類)が違うのが判ると思います。
尚、メタリックが多く含まれた塗色の場合は、こうやってスティックで見る状態と実際にスプレーした色では全く違う為、余り信用は出来ません。と言うか今時車の塗装でこうやって色を見る人は居ません。
メタリックカラーをスプレーで塗るとアルミフレークが立って並ぶ為、この状態で見るよりも正面が明るく透かしが暗く、そして色味(色相)も減ります。簡単に言うとこの状態よりもホワイトゴールドっぽくなる感じですね。
なので一応それも想定して少し色を濃い気味にしておいて、あとは本塗りの時に色板に塗って確認し、可能であれば微調整をしようと思います。
こうやって色を作った場合はいちいち配合比率をメモしたりは出来ない為(出来ない事は無いですが信じられない程のコストが掛かります)、取り敢えず今回使った色だけ記録しておきます。
そしてですが、今回使う色は極力余らせるようにして(新たに下色を作って隠蔽させるまでそれを使うなど)、残った物を容器に入れて取っておく事にします。
今まで使っていた容器は20cc程でしたが、今回新たに40cc入る小瓶を用意しましたので、残った塗料をこちらに入れておけばいずれ新たに部品を塗りたい時でも同じ色に出来るという算段です。
あと全然関係無いのですが、作業中にキャップがどこかに飛んでいってしまい、この場合は曲げた真鍮棒を挿していたのですが、なんと自転車タイヤチューブのキャップがピッタリでした(笑)。自身キャップは着けない派なので毎回捨てていましたが、これからは取っておく事にします。
それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!