ホンダストリーム内装パーツ19点塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたホンダストリーム用の内装カバーパーツ19点の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

 純正部品に両面テープで貼り付けるタイプのパーツの社外品で、元々は艶ありの黒が塗装された新品状態でした。

ただ塗られていた肌が芳しく無く、今回はこれらを研いで下地を均してから上塗りを行っています。

 色はスバル純正色「WRブルーマイカ」(カラーナンバー 02C )をご指定頂きました。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

 各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

 元々塗られていた物と比べると肌が平滑になり、背景がしっかり映り込んでいるのが判ると思います。

 最初はこういった肌だった塗装を、

 当て板を使って平滑に均し、塗り肌が残らないような塗り方(レベリング重視)に仕上げています。

 全部を一度には置けなかったので、二回に分けて撮影しています。

 手前の部品は恐らくグローブボックスの蓋部分で、

元々はこのような感じでしたが、

艶々になりました。最初にあった磨きのバフ目も見えなく、美しく仕上がっているかと思います。

 こちらの部品も元々の状態は余り良く無く、

艶はあるのですがデロデロとした気持ちが悪い肌でしたが、

 しっかり素地調整を行ってから塗っているので、塗装の事に詳しく無い方が見ても良い雰囲気なのが感じられるかと思います。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ホンダストリーム内装パーツ19点 下準備②

 先日より作業着手しておりますホンダストリーム用の内装パーツ19点です。

 元々艶あり黒に塗装された新品部品なのですが、仕上がりが芳しくないので、全てのパーツで足付け処理をする前に素地調整を行っています。実際に作業してみて判りましたが、どうやら塗装は二回塗られているようです。

 恐らくですが、最初の塗装で激しいタレなどを生じてしまい、それらを研磨して除去はしましたが、タレ肌(デロデロとした肌)はそのままの状態で塗り重ねられ、さらに激しいデロデロ肌が形成されたのだと思います。

当て板を使ってペーパー掛けをすると、高い所だけが削れて、低い部分にはペーパーが当たらないのが判るかと思います。

 固い当て板(木片)に#400のペーパーを貼ってラインの粗だしを行います。

この時点では深いペーパー目が入りますが、細かい番手だとラインが出せないのでガシガシ行きます。

 細かい箇所はヘラにペーパーを貼って研ぎます。

その後は#600の水研ぎを行います。

当て板は木片や砥石などを使います。

 その後柔らかいスポンジパッドと#800で細かいラインを修正し、

 最後に#1000の水研ぎと布状研磨副資材(アシレックスレモン)を使ってペーパー目を均します。

 裏側には研ぎ汁が着いてしまっているので、最後にそれらも綺麗に洗い流しておきます。

車体を塗っていた時はある程度左右の手(体全体)を使って作業が出来ましたが、小物になってからは殆どが利き腕だけでの作業になったので、今回のような作業は中々厳しいです。

 なので一日通しては行わず、数日に分けて作業を行っています。

これら19点の研ぎが終わったら次は細部の足付け処理と、芯棒への固定ですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダストリーム内装パーツ19点 下準備

 先日お預かりしておりましたホンダストリーム用の内装パーツ19点です。大変お待たせしておりましたが作業着手しておりますのでご安心くださいませ。

 こちらは純正パーツに被せて貼り付けるカバータイプで、裏側には両面テープが着いているのですが、

 曲線部分では両面テープの台紙や、

 両面テープ自体が剥がれてしまっている箇所があるので、こういった部分を切り取って張りを無くし元に貼り直しておきます。

 さらに両面テープ部分をマスキングテープで覆っておきます。

 そして足付け処理なのですが、今回は既に塗られている塗装が良くないので、まずはそれの素地調整を行います。

 ポリカーボネート製の真空成型品なので製品自体の歪は仕方ないのですが、それにしても肌が酷いです。恐らくですが、エアー圧を高くするとゴミが大量に付着してしまうような環境での塗装で、仕方なくエアー圧を低めにして何度も塗り重ねて無理やり艶を出そうとしたような感じでしょうか。

参考までに、真空成型とは以下のような成型方法となります。

 

素材はABSやポリカーボネートで、カーボン柄などになっている物は上記と同じく透明なポリカーボネートに裏側から印刷された物を成型しています。後から表側にフィルムを貼る水圧転写とは逆な感じですね。

 いつものようにそのままペーパーを当てるだけではデロデロとした肌が残ってしまうので、固い当て板(砥石)を使ってしっかり研ぎます。

 さらに酷い箇所は#400の空研ぎでライン出しから行います。まるでサフェ研ぎと変わり無いような感じになっています。

単なる足付け処理なら#800~#1300相当(アシレックスレモン~オレンジ)のみで済みますが、空研ぎ#400からのスタートとなると#600~#800の水研ぎでそれの目消し(深いペーパー目の除去)が必要となるので、作業時間が数倍になっています。

一日掛けて何とか二個の素地調整が出来るといった状態で、この後水研ぎ#800でついたペーパー目を、当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)で均します。同じ#800でもメーカーや製品によって研磨粒子の種類や基材(台紙)が違うので傷の付き方が変わります(#800の水研ぎペーパーだとSTANDOXではペーパー目が残ってしまうのでNGです)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダストリーム内装パーツ19点塗装承ってます

 先日到着しておりましたホンダストリーム用の内装パーツ19点です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

上の画像だと入りきらないので撮影を二回(二枚)に分けています。↓

 現状は黒に塗装済みの状態で、今回はこちらをスバル 純正WRブルーマイカ(カラーナンバー 02C )に、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承りました。

 製品は新品ですが、ぱっと見はとても雰囲気が悪いです。

 艶自体はあるので普通の方が見てもどこが変なのか分からないかも知れませんが、全体的に肌が不均一で悪いです。

 また色は黒ですが、各画像で深みを感じられない(白っぽく見える)のは、磨いた後のバフ目傷が残っているからです。ワックスでギトギトになっていないだけマシですが(それをやられると最初は綺麗なのですが時間が経つと傷が浮き出てきます)、もう少し細かいコンパウンドで仕上げてあげれば良いと思うのですが・・・。

 技術的な事もそうですが、恐らく塗装された環境や設備も良く無かったと思われ、ゴミが着くのを嫌ってエアーを絞り気味にして(エアー圧が高いとゴミも着き易くなります)、そのせいでこういったデロデロの肌になってしまっているのだと思います。

 艶自体はあるのですが、何か気持ちが悪い映り込みになっているのが判るかと思います(画像はいつもの通りの環境で撮影しています)。

 また使われた塗料自体もレベリング等が良いタイプの物では無かったのだと思います。私も昔、町工場のアルバイトで安い国産塗料を使う機会があって(昔ながらの有名な塗料で、比較的安価で今でも販売されています)、ただ当時の勤め先ではDUPONTのS690を使っていたので(当時としては比較的良いクリアーです)、その勢いのままで塗ったら「肌が出来る前に垂れる」と言う衝撃的な事があって驚きました。

 このまま塗っても下地の肌がそのまま影響してしまうので、全体に#800で水研ぎをしてまず肌を均し、そこから足付け処理を行おうと思います。

 こんな簡単そうな形の物でさえ、何か雰囲気が悪いと感じられるかと思います(肌がデロデロ&不均一で、さらに下地のペーパー目が出ています)。

作業はまだ少し先になりそうですが、進行しましたらまた紹介をさせていただきます。

改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!