BMW1/18ミニカー ルーフデカール貼り&下塗り

先日下準備を行っておいた1/18BMWミニカーです。

よく脱脂清掃し、

まずはベースコートの黒を塗ります。

カーボンデカールはそれ単体で下色を隠ぺいするので黒を塗る必要は無いのですが、塗膜間の密着性を上げる為にハードナーを添加したベースコートが塗りたかったので今回はこうしています。ベースコートとクリアーの間にデカールを挟んで一緒に架橋=塗膜と一体化させるといった感じですね(実際にはデカールの気孔を通してベースコートとクリアーコートが反応=化学結合した状態)。

場所を工場二階に移し、デカール貼りの作業を行います。

デカール専用の接着剤を使い、予めカットしておいたカーボンデカールを貼り付けます。

ルーフサイドモールは黒に塗りますが、ここでは一旦一緒にカーボン柄にしてしまいます。

いつも自分で作っているデカールは強く擦るとインクが擦れてしまうので注意が必要ですが、市販の物はかなり丈夫なので作業は比較的楽に出来ました。

念のためルーフサイドパネルに貼ったマスキングを剥がし、この後40℃30分程の熱を掛けて乾燥させます。

タッククロスで拭きながらエアーブローをして付着した埃を飛ばし、

クリアーを塗布します。まずは1コート目です。

続けて2コート目で、カーボン柄の段差が出ているのが判ると思います。艶消し仕上げとかだったら敢えてこの立体感を残す事でドライカーボンの本物っぽさが出ると思いますが、

実車ではカーボンの凹凸が無い平滑な仕上がりになっているので、今回はそれを目指します。

続けて3コート目です。

そして4コート目を塗って下塗り完了です。ルーフサイドパネルに貼ったマスキングを剥がしておきます。

ルーフは本塗りの際にもう一度クリアーを塗るので、この時点ではカーボンデカールの凹凸を無くす為多めに塗っています。

この後完全硬化したらペーパーを当てて肌を均します。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。次はナンバープレートの制作ですかね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW1/18ミニカー 下準備②

先日ルーフのカーボンデカール下準備を行っておいた1/18BMWミニカーです。

オーナー様より頂いている参考画像ではルーフサイドモールは艶ありの黒になっていますが、今回のデカールでは一旦ここまでデカールを被せてしまい、後に黒に塗り直す事にします。この方法ならデカールのカットに仕上がりが依存せず、後に塗る黒の際にマスキングで塗り分けした方がカーボンルーフの際が綺麗に仕上げられる為ですね。

適当な紙を被せて固定し、鉛筆を使って輪郭をトレースします。

それをカーボンデカールに重ね、線に沿って一緒にカットします。

前後は少し長めに、左右はルーフサイドモールの外側までのラインでカットしています。

と、まずこれを貼る前に、

先にテストとしてアクリル板に貼っておいたカーボンデカールで塗装のチェックを行います。

本来はアクリル樹脂に足付け処理を行い、プラスチックプライマーの塗布、そしてハードナーを添加したベースコートを塗った上でデカールを貼る予定ですが、今回はテストと言う事もあってこれらを何もせず直接アクリル板に貼ってあります。この方がちょっとしたデカールが剥がれ易く、本番で気を付ける点が露呈し易くなる為ですね。

テストなのでドライコートなどもせず、1コート目からウェットでクリアーを塗りました。

際などでのチヂレ(浮き)などは無く、密着性としては良好です。ただし表面が妙に凸凹(デロデロ)していて、これは恐らくカーボン柄がリアルに見えるよう実際に凸凹したストラクチャーがある為で、それの影響を受けている為と思われます。梨地にそのまま上塗りを行った場合と同じような感じですね。

この後硬化させて問題が無ければ実車=ルーフへのデカール貼り付けを行います。コート間の(デカールと塗装との)密着性の関係からして貼り付けからクリアー塗装までを一日で終わらせないといけない為、後日タイミングの良い時に行う予定です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW1/18ミニカー 下準備

先日リヤのトランクリッドにあったナンバー跡を削ってサーフェサーを塗っておいた1/18BMWミニカーです。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

サフェ研ぎを行い、全体も#800~#1500の水研ぎで塗装の肌を均しておきます。

続けてナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)を使って足付け処理を行います。

その後清掃して乾燥させます。

今回はボディカラーの塗装の他に、実車同様ルーフをカーボン柄で承っていますので、先にそちらを行うようにします。

ルーフサイドモールはカーボン柄では無くボディカラーでも無く「艶あり黒」なのですが、一旦はここまでカーボンデカールを食み出してしまうようにしようと思います。

カーボンデカールはタミヤ製で、こちらか予めオーナー様にご用意頂きました。

使った事が無い製品なので、一応事前にテストをしておく事にしました。

テストに使うのは不要になったアクリル片で、左が黒、右が透明となります。

アクリル片より少し小さめにカットしたデカールを水に浸して台紙を剥がし、

デカール専用接着剤を使ってそれぞれのアクリル板に貼りました。

てっきりデカールは透過性になっていて、下色に影響される物かと思っていましたが、透明アクリルに貼ったそれを証明にかざして見てみると殆ど光を通していない事が判ったので今回のデカールに下色は関係ないようです。

妙に厚みがあるデカールだと思ったら、一旦黒い印刷の上にカーボン柄を重ねている構造のようですね。なるほどです。

尚、だからといって現状そのまま貼る訳にはいかないので(密着性がデカールの糊と接着剤だけに依存してそれでは弱い為)、後日改めて事前準備をして本番に挑もうと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW1/18ミニカー 素地調整

先日リヤのリフレクターレンズを作成しておいた1/18BMWミニカーです。

前後のナンバープレートは日本仕様に交換で承っていまして、先日完成したVWビートルでは元々着いていたプレートを外すだけで済みましたが、今回のBMWはボディと一体になってしまっているので、この部分の段差を削り落とす必要があります。

最初は当て板に#120を貼って手研ぎを行っていましたが、スペースが狭いので中々作業が進まず、

なのでリューターを使い、

ある程度粗研ぎをし、

その後再び#120の手研ぎで均しました。

ただそれでも平滑なラインでは無いので、

周りを削ってフェザーエッジを出すようにし、大きめの範囲に足付け処理をしてマスキングを行い、

まずはプライマーを塗布し、

サーフェサーを5コート程塗っておきました。

この後は60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ナンバープレートのあった部分=トランクリッド側面のライン出しを行います。その後はナンバープレートの作成ですかね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW1/18ミニカー レンズ作成

先日分解を終えていた1/18BMWミニカーですが、

一部、まだ外していなかった部品=リヤのリフレクターレンズが残っているのを見つけました。

こちらのパーツはボディの窪みにしっかり嵌っていて、出っ張りも隙間も無く、

また裏側からの貫通穴もありません。

サイズ自体が小さいので(高さが1mm程しかありません)、フェンダーダクトを外した時のように裏からドリルでサービスホールを開けるにしてもピンポイントで位置を合わせるのは難しく、また透明レンズ(透過性パーツ)なので傷をつけたら使い物にならなくなってしまいますから、

結局外から外すしか方法が無く、とりあえずいつもの様にドライヤーで熱々にして接着剤の効果を落とし、その隙にピンセットとピックツールで抉る方法を試しました。

が、

部品全面に接着剤が浸透しているという事もあり、外したレンズはバラバラになってしまいました。

反対側も同様です。

ちなみに部品取り用にもう一台をお預かりしていますが、そちらでやってもこれは上手く活かして外せそうな気がしません。

ただそんなに複雑な形では無いので、だったらという事でアクリル樹脂の端材を削って作ろうとしましたが、やはりというかサイズが小さ過ぎる(厚みも薄すぎる)ので中々上手く出来ず、

その他の手段として、元々あった窪みに樹脂を流し込んで作る方法にしました。

そのまま流し込むとまたくっ付いて剥がれなくなってしまうので、まずは窪みとその周りに離型剤を塗り、

紫外線硬化の透明樹脂=UVレジンを充填します。

平面では無いので手で持ちながら流れないように盛り付け、ハンディタイプのUVライトを照射します。

さらにその後、トンネル型のUVライトに対象物を入れて硬化させます。

離型剤が塗ってあるので簡単に剥がれます。この時点では食み出たバリが残っていますが、

再度元に戻し、#240のペーパーで表面を削ります。ボディとツライチにするちょっと手前な感じですね。

その後適当な木片に両面テープを貼り、外した注型レンズを仮止めしてペーパー掛けをして形を整えます。一回り小さく&角を取るような感じですね。

削っては装着してを何度か繰り返します。

良い感じになる手前で番手を落としてペーパー傷も均していきます。

形状が良くなったら、一応もう一度紫外線を照射しておきます。念には念を入れてですね。

という感じで完成です。ラインがズレているように見えますが、それはボディの素地(アルミ地)が露出してそれが重なっているからですね。

現状白っぽくなっていますが、塗装すればいつも塗っているレンズと同様透明になるので問題ありません。

この後は裏側にミラーシートを貼り、表から透過性の赤=レッドキャンディーを塗る予定です。今回使っているUVクリアーはポリエステル樹脂系ですから、元々のPS=ポリスチレンと違い普通に塗装が出来るのは良かったです(PSは溶けてしまいますので)。

あとうっかりしていましたが、リヤのナンバープレートはパーツでは無く、車体本体の形状にデカールが貼られた構造なので、今回これを日本仕様のナンバープレートに変更で承っていますから、この段さを平らに削らなければなりません。研ぎにくい場所なのでアルミ素地をそのまま平らにする事は難しそうですから、多少削り過ぎるくらいにして、その後パテでラインを成型しようかと思います。

そして壊して穴を開けて割ってしまったフェンダーグリル(ダクト)です。

よく脱脂清掃し、割れた箇所の周りを研磨足付け処理します。

プラスチックプライマーを塗布し、構造用エポキシ接着剤(3Mオフホワイト)を用意します。

ポリプロピレンのシート(市販のクリアーファイル)を下に敷き、割れた断面と穴の開いた箇所に充填します。

その後60℃40分程の熱を掛けて硬化させます。裏側から見るとしっかり充填されているのが判ります。またPPはプライマー無しでは塗料も接着剤もくっ付かないので、離型剤無しで簡単に剥がせるのが良いところです。

#240~#400で削ってラインを整えます。

元々着いていた箇所に嵌めてみます。透明なパーツや形状が複雑な物(フィン状のグリル等)であれば部品取り用の車体から移植するしかないのですが、こちらのパーツであれば修理した方が早く、またどの道塗装する物なのでこの方法で良かったと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!