BMW1/18ミニカー塗装 完成

先日組付け作業を行っておいたBMWの1/18ミニカーです。

うっかりしていたのですが、右テールランプの内側の角が欠けていた事に気が付きました。恐らく外す際に接着剤が強く、気付かないうちに折れてしまっていたのだと思います。

と言う事ですが、今回は部品取り用にもう一台をご用意頂いていたので、そちらを使わせて頂く事にしました。

ただこれで割ったらもう後が無い・・・と言う事でかなり緊張しました。最悪内側は壊してもレンズだけは無事に残さないと、といった感じですね。

幸いにして今回は割れずに外せましたので改めて接着し直し、それが固まる間にリフレクターレンズを取り付けます。テールランプの下にある細長い反射板ですね。

ちなみにこの状態だとボディの青が透過して暗く見えてしまいますから、

裏側にシルバーを塗装し、

接着しました。

尚、リフレクターレンズは綺麗に外す事は出来ず、かといって部品取り用の車体からもこれを壊さず取り外す事は不可能と感じたので新たに樹脂で作り直しています。

そして完成です。大変長らくお待たせしました!

最初の画像も紹介します。

元々はこのようにオレンジ系メタリックだったボディを、

当時オーナー様が乗られていた車体と同様、BMW純正のカーボンブラック(カラーコード:416)に塗装を施しました。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

ルーフに関してもオーナー様が所有されていた車体と同様、カーボン柄にしています。

カーボン柄についてはオーナー様よりデカールをご用意頂き、ボディを塗る前に先にこちらを仕上げ、またその両サイドのルーフサイドモールは黒に塗装しています。

左右フロントフェンダのMエンブレムは市販のデカールセットの中から似たサイズの物を使用しています。

フチにクリアーが溜まるとサイズ感が悪くなるので、トップコートに使うスプレーガンは同じく1/18の空冷ビートルを塗った時と同じく口径0.5mmのガンを使用しています。

リヤトランクに貼られている「「Xdrive」」のエンブレム(デカール)は、元々貼ってあった物をカッターで剥がして再利用しています(この車体に着いていた物は失敗し、もう一台の部品取り用の物を使いました)。

右側の「M850i」のエンブレムは、新たに用意した市販のデカールセットに入っていたMのロゴと、元々車体に貼ってあったデカールとを併用しています。トランクのセンターバッジ市販品のデカールから似たサイズの物を採用しています。

同じくボンネットバッジも市販品の物です。本来は1/24用の物ですが、今回の1/18に使てもさほど違和感は感じ無いかと思います(とにかくこれが在って良かったです…)。

ストロボを使っての撮影も行いました。

これらも各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

リヤバンパーのロア部分は元々艶消し黒でしたが、こちらも実車と同様グレーメタリックの艶あり仕上げとしています。ナンバープレートは元々あった横長のヨーロッパ仕様を削り落とし新たに日本仕様で、番号も当時オーナー様が所有していた物と同じようにして作りました。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂きまして誠に有り難うございました!

BMW1/18ミニカー 組付け

先日ナンバープレート等の小物パーツを塗装しておいた1/18のBMWミニカーです。

残る作業は組付けなのですが、一般的な自動車部品の取り付けと違って殆どのパーツは接着剤を使っての装着なのでどうしても時間が掛かります。

仕様する接着剤は透明エポキシが主で、一つ装着したらその後30分は放置しておくようにするので、毎日現場作業が終わってから少しずつ進行させるようにしています。

また接着方法もベッタリ着けてしまうと後で再び分解しなければいけない場合に部品が破損してしまうので、その辺の事も考えながらさらに経年で外れたりしないよう注意して行います。

とりあえずデリケートな窓ガラスの装着まで完了したので、ようやく先が見えて来た感じです。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW1/18ミニカー ナンバー等小物塗装

先日本塗りを終えている1/18のBMWミニカーです。

今回はオーナー様が実際に使われていたナンバープレートの再現も承っていますので、続けてそちらの制作作業となります。

ナンバーのデザインはネット上のサービスを利用してある程度作った物を、一部(今回の場合「さ」)を修正して作成しています。地域ごとにフォントが結構違うんですね。今回初めて知りました。

出来上がったデータを使い、ドライプリンターでデカールに印刷します。

仕様するのは2個だけですが、擦れなどが生じる場合もあるので多めに刷って仕上がりの良い物を選んで使います。

そしてナンバープレート(土台)の作成です。以前VWビートルの時に使ったデータを使い、レーザーカッターでABS板を切り出します。

前回は0.5mm厚のABS板を使いましたが、それでも厚く感じたので、今回は0.3mmまで薄くしました。

断面を研磨して均し、#800程で足付け処理をしたら、

プラスチックプライマーを塗布し、ベースコートの白(STANDOX原色MIX570)を塗装します。

場所を工場の二階に移し、

木工用ボンドを溶かした水にデカールを浸してデカールを台紙から剥がし、

専用の接着剤(マークセッター)を塗って貼り付けます。

この後ドライヤーを当てて乾かし、

クリアーを塗ったら本塗り完了です。

続けてUVレジンで作成したリヤリフレクターレンズも塗ります。

こちらはプラスチックプライマーは必用無いので、そのまま透過性の赤=レッドキャンディーを塗布します。

続けてクリアーを塗布します。

取り付ける際には、車体側にメッキシールを貼ってその上に重ねるようにします。

こちらはフロントフェンダについていたダクトカバーで、取り外しの際に穴を開けてしまった箇所はエポキシ接着剤で充填して埋めておきました。

こちらは艶消し黒で塗りました。

これで塗装作業は完了で、次はいよいよ組付けとなります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW1/18ミニカー 本塗り

先日カーボンデカールを貼ったルーフの研ぎ作業を行っておいたBMW1/18ミニカーです。

カーボンのルーフ部には色を塗らないようにする為マスキングし、その両サイドにあるルーフモールには黒を塗ります。

若干ですがカーブになっているのでフチは1mm幅のマスキングテープを使います(テープ幅が細いと曲線の内側が浮き難くなる為)。

よく脱脂清掃し、エアーブローを行ったら本塗り準備完了です。

各部には固まった接着剤を除去する為に研磨してアルミ素地が露出していある個所があり、

そのまま上塗りを行うとトラブル(剥離・腐食・ブリスターの発生)が生じますから、

それらの箇所にはプライマーを塗っておきます。細かい所を繋ぎ合わせていたら結局全体に塗る事になったという感じですね。

その他の外装パーツも

肌調整の際にエッジ部などが露出しているので、

こちらにもプライマーを塗っておきます。

プライマーで肌が荒れたり艶引けしたりするのは嫌なので、揮発の遅いシンナーで希釈し、口径の小さいガン(0.6mm)を使用しています。

ミラー等のパーツにはプラスチックプライマーを塗布しておきます。

 

まずはルーフモールとウィンドモール部にベースコートの黒を塗布します。

ベースコートにも口径は小さめの0.6mmを使用しています。

続けてバンパーロア部を塗装します。

この時点で色が他に飛ぶのは問題が無く、ただ最初に塗ったルーフモールとウィンドモールにグレーシルバーが飛ばないよう紙を貼っています。

ベースコートが乾いたらマスキングを行います。こちらも1mm幅のマスキングテープを使い、その後6mm幅、12mm幅で空いたスペースを埋めていきます。

リヤバンパーロア部は塗り分けラインが曲線になっていて、「山」のラインは良いのですが、「谷」のラインは1mm幅のマスキングテープを使っても綺麗に貼れないので(内側が浮くので)、こちらは二回に別けて行います。

空いたスペースをしっかり塞ぎ、

続けてボディカラーの塗装を行います。

色はBMW純正のカーボンブラック(カラーコード:416)となります。

カーボンブラックの配合データは幾つかの種類があって、その中でも最もメタリック粒子感の小さい物を選びました。実車に比べて車体が小さくなっている分メタリック粒子も小さくしつつ、正規の配合データを採用するという感じですね。

ぱっと見は黒に見えますが、光に当たるとブルーパールが効いて青味が出る塗色となります。

 

元々あった肌はしっかり当て板を使って研いで凸凹を無くしています。

そしてバンパーロア部の修正です。

最初のマスキングでどうしても上手く出来ない「谷」のラインを、今度は逆から「山」のラインとしてマスキングをして塗る事で綺麗で自然な曲線ラインに塗装します。尚、ベースカラーは全体には塗らず部分的なスプレーで行うので、最初に塗った仕上がったラインを崩す事はありません。

マスキングを剥がし、各部をチェックします。

カーボンブラックが濃色系なので判り難いですが、ルーフサイドモールとウィンドモール(窓枠)が黒に塗られています。

これでベースコートは完了です。

そしてデカール貼りです。

実車であればクリアーを塗った最後にこれらエンブレムを貼る事になりますが、ミニカー等に使われているデカールはそれ単体では耐久性が無いので、クリアーを塗る前に貼っておきます。

幸いにして今回はサイズの近いプラモデル用のデカールが入手出来たのでそちらを利用します。

水に浸して台紙からデカールを剥がし、専用の接着剤を使って貼り付けます。

左右フロントフェンダーにあるMのエンブレムは、

元々のサイズは今回用意したデカールの小さい方と大きい方の真ん中くらいで、当初はこの小さい方を使おうと思いましたが、

実際に貼ってみると大きい方が良かったのでこちらを採用する事にしました。

反対側です。一気に格好良くなりますね。

そしてリヤエンブレムです。こちらもデカールは入手したのですが、元々貼ってあったM850iのエンブレムに比べてサイズが大き過ぎるので、

元々貼ってあった物と、切れてしまった箇所の代わりに新たに用意したMのエンブレムを組み合わせて、

同じような感じに再現しました。

反対側にあった「Xdrive」のロゴは、

剥がした際にベースの黒い部分が破れてしまったので、当初はそれを別のデカールで作成して再現しようと思っていましたが、

   今回のボディーカラーが黒系なので殆どそれが判りませんから、むしろ余分を切ってしまい、

文字だけにして貼り付けました。

トランクバッジはボンネットと同様、新たに入手したデカールを使用しています。

尚、ナンバープレートは別体となるのでそちらは後で作業するようにします。

再びブースに戻り、よくエアーブローして埃を飛ばします。

クリアーに使うスプレーガンは口径0.5mmのタイプで、前回の空冷ビートルの塗装にも使った物ですね。エアーブラシのような微粒子化で、且つスプレーパターンが平吹きに出来るちょっと特殊なタイプです(自動車補修塗装で使うような場面は無いガンです)。

再利用するデカールは流石に怖いので、通常は行わないドライコートを行って様子を見ながら歩を進め、

問題無さそうならいつも通りウェットに2コートクリアーを塗って本塗り完了です。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各エンブレムも良い感じに再現出来て良かったです。

極力肌が残らないようハードナー、シンナーは遅めのタイプを使用し、

フチに溜らないよう注意して塗るようにしました。

ドアアウターハンドルです。

こちらはドアミラーです。

残るはリヤのリフレクターレンズの透過性赤塗装と前後ナンバープレートの作成、左右フロントフェンダーダクトの艶消し黒塗装ですね。それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW1/18ミニカー 下準備

先日ルーフにカーボンデカールを貼っておいたNOREV社のBMW1/18のミニカーです。その後何度かの強制乾燥を行って塗膜を硬化させておきました。

タミヤ製のカーボンデカールは本物の質感に似せる為か表面が凸凹としている為、クリアーを塗ってもそれがそのまま残っています。

上記のオーナー様から頂いた画像資料ではツルツルになっていますので、今回もこちらと同様平滑な仕上げにします。

#800の水研ぎと砥石を使い、最後に#1500でペーパー目を均しておきます。

谷のラインは奥までペーパーが入らないので、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って細部まで足付け処理をしておきます。

またある程度期間が空いたので、全体も洗浄しておきます(ウォッシュコンパウンドには洗浄成分も入っています)。

こちらは取り外した外装パーツです。

塗装の肌が残っているので、

こちらもボディと同様、#800→#1500の水研ぎで塗装面を均し、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで足付け処理を行っておきます。

その他に塗装する外装小物パーツも同じく足付け処理しておきます。

そして今回のリヤバンパーなのですが、元々のモデルはロア部分が艶消し黒(未塗装の樹脂素地をイメージしてでしょうか)になっていますが、

参考画像として頂いている車体ではグレーメタリックの艶あり仕上げになっています。

ボディカラーのカーボンブラック(カラーコード:416)から検索してもこの2トーンカラーの色番号が見つけられず、Twitterで知り合ったBMWを多く扱っているショップの塗装屋さんに聞いたところそちらでもこの色番号が判らず、ただこの場合はいつもRM社の色見本帳=カラーマスターを利用しているとの事で、

当店にもある(普通は無い)同色見本帳から、先方の塗装屋さんに教えて貰った番号の色板を取り出し、

それを測色機で読み込む!という方法で配合データを入手する事にしました。以前施工したトヨタTE27レビンのフェンダーミラーの色を作成したような感じですね。

またその塗装屋さんのアドバイス的には実車はメタリック粒子が細かいとの事なので、

測色機で得られた配合データの中から、

一番粒子の細かいサイズを選ぶ事にしました。

と言う訳で無事バンパー下の色も準備が出来ましたので、いよいよ本塗りの日が見えて来ました。

ただ他にもVWの時と同様のナンバープレートの制作や、破損して作り直したリヤリフレクターレンズなどの作業もありますので、まだまだ時間は掛かりそうです。

そちらも進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!