先日に引き続きトヨタランクル用のスマートキーカバーのボタンとトヨタ極小エンブレムに使う色の検証を行っています。
前回はSTANDOXのSPFシルバーで4種類の色を作成しましたが、もっと黒味を強くしても良いかと思い新たに5種類の色見本を作成しました。トヨタの極小エンブレムも新たに5個抜いてます。
色はSTANDOXのSPFシルバーを使った3コート塗装で、金属感を強調する為にまず黒を下塗りします。
今まで金属感を出す塗装ではここで一旦クリアーを塗って熱を掛けていましたが、艶々の上に足付け処理無しで塗るというのが耐久性の面からして好ましく無く、その点今回の仕様は途中のクリアー塗装が必要無いのでそういった問題もありませんから私的に気に入っています。
ちなみにクリアーを塗ってから完全硬化させ「24時間以内」と言う事であれば足付け処理無しでの塗装もマニュアル上で許されてはいるのですが、それって再補修時の事は多分考えられてませんよね。塗装屋さんなら判ると思いますが、削った際に塗膜のエッジがブチブチと切れる感じで、下から艶のある塗膜が見え、そして綺麗にフェザーエッジが出ないのがとても我慢が出来ないのです。
そしてSPFシルバーを塗布します。見た目は艶があるのでクリアーを塗ったように見えますが、これも普通のベースコートです。
模型などを塗る方からするとベースコートでここまで艶を出す事は無いと思いますが、塗りあがりの艶(肌)を重要視する自動車補修塗装だとこれは普通の事です。と言うかドライコートで塗るのはかなり問題で禁止されている塗り方の一つですので。
それにしてもSTANDOXはベースコートが重いので、今まで違う塗料を使っていて移行した塗装屋さんは最初ビックリしているのではないでしょうか。例えばDUPONTではあり得ない事ですが、STANDOXだと「ベースコートで垂らす」と言うのが連発します。特にこれからは気温が下がるので、シルバーとか白とか隠蔽の悪い色は気を付けないとヤバいですよね。
今回の内訳としては、SPFシルバーと樹脂(バインダー)を「1:20」「1:25」「1:30」「1:35」「1:40」の5種類を塗っています。
塗料中のシルバー顔料が少ない物に関してはもはやただのガンメタじゃ!と言う感じも否めなくはありませんが、まあこれも実際にやってみないと判らない物で、また色見本としてこれからも残るのでとても重要な事でもあります。違う原色塗料が出た時の比較にもなりますしね。
尚いつもの如くブース内だと金属感が弱く見えてしまいますので、完全硬化後に改めて自然光と室内照明下の下で確認~撮影してみます。どうぞもう少々お待ち下さいませ!