大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたアルファロメオ147GTAのワイパーアームとシフトパネルの塗装、本日完成となります。
最初の状態も紹介します。
シフトノブのプレートは旧塗膜を剥がす必要があったので分解したのですが、
元々着いていたネジの頭が舐めって潰れていたので、同じ物を用意してそちらに取り替えておきました。
最初にグレーメタリックで仕上げ、その後再び全体の足付け処理をした後にベースコートの黒を塗って余分を削り落とし、最後にクリアーで全体を覆っています。
先日グレーメタリックのベタ塗りとして下塗りを行っておいたアルファロメオのシフトノブプレートです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。
模型等の塗装であればこのまま溶解力の弱い塗料=所謂エナメルと呼ばれる物を溝に流し込んで拭き取ったら完成ですが、実用品に対してそういった事をすると経年で塗装が剥がれてしまうので、まともな塗装屋さん(その場だけでは無く数年~数十年先を見越す塗装)ならまずやらない方法となります。
あと本件とは全然関係無いのですが、つい先日買ったばかりのマウスなのですが、
指が当たっている箇所以外でも爪で擦るとレッドキャンディーの層が簡単に削れて下地のシルバーが出てきますから、原因は足付け不良か、塗膜間で結合性の低下(層間剥離)と思われます。
ナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)を使って足付け処理を行います。
よく脱脂清掃をし、エアーブローで埃を飛ばしたら本塗り開始です。
余計な箇所に色を飛ばさないよう周りにマスキングテープを貼り、
文字の部分にベースコートの黒を塗布し、マスキングを剥がします。
その後余分をシンナーで拭きとり、#1300相当の布状研磨副資材(アシレックオレンジ)で残った黒を削り落とします。
タッククロス(粘着剤が塗布された不織布)を使って埃を取り除き、
トップコート=半艶クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!
半艶クリアーは、一緒に御依頼頂いているワイパーアームに塗った物と同様、半艶クリアー「K9140」と艶消しクリアー「K9150」を1:1にした仕様です。
その後時間の経過と共に艶が消えていき、丁度良い半艶具合になりました。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!
先日お預かりしておりましたアルファロメオ147GTAシフトノブのプレートです。
今回は元と同じようなデザインで承っていますので、まずは既存のグレーメタリックの近似色を作成します(非調色作業)。
メタリックカラーの注意点としては、スプレー塗装をするとメタリック粒子が立って正面が明るく見える傾向にある為、一応似たような明度の色を色見本帳の中から選んでおきます。
既存の塗膜は密着していないので、まずはこれらを剥がします。素材がプラスチックなので強い溶剤は使えず、なのでIPA=イソプロピルアルコールを使って剥がします。
結局IPFでは綺麗に剥がせなかったので、表面を#600~#800の水研ぎで削り落とし、凹み文字部はピンセットで穿るようにして除去しました。
さらにウォッシュコンパウンドとナイロンブラシを使って凹み文字部の足付け処理を行います。
台にセットし、最終脱脂処理を行ったら、 プラスチックプライマーを塗って本塗り開始です。
今回ついでに塗った被塗物と色見本帳を見比べ、明度に大きな差が無い事を確認します。
微調整として少量のメタリックとホワイトパールを入れて明度を上げたら、
この後は60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、再度全体を足付け処理をして凹み文字の黒を塗り、その後ワイパーアームと一緒に半艶クリアーで本塗り予定です。
先日到着しておりましたアルファロメオ147GTA用のワイパーアームとシフトノブです。こちらのオーナー様は以前同車テールランプ等の御依頼を頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂き有難う御座います!
既存の塗膜は剥がさずそのままで、改めて「半艶黒」での塗装で承っています。
シフトノブはカーボンのグリップ部分はそのままで、上部にあるプレートのみの塗装を承っています。塗るだけなら分解しなくても作業が出来ますが、既存の塗膜は密着していない為、一旦全部これを剥がし、改めて下地からやり直す必要がある為、プレートを取りはずす事にします。
ご依頼内容は「現状と同じような感じ」との事ですので、ベースカラーはグレーメタリックの近似色(非調色作業)、艶は半艶仕上げとします。
凹んだ文字部も現状と同じく黒で承っていますので、いつものように二回に別けた塗装で対応するようにします。以下のような方法ですね。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!