コペン内装パーツ8点塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたダイハツコペンの内装パーツ8点の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々は未塗装の梨地やカーボン柄、艶あり黒、グレーシルバー等バラバラの状態だった物に、

ダイハツ純正色「マタドールレッド」(カラーコード:R70 )で塗装を施しました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

ぱっと見はソリッドカラーの赤に見えますが、

赤系のパールが全体の20%を占めています。

こちらのモニター枠のパーツは元々未塗装でザラザラとした梨地だった物を、

クリアーの下塗りで下地を整えてから本塗りを行っています。

粗い凸凹やシボ模様の場合にはサーフェサーで下地を整える必要がありますが、今回の梨地は目が細かかったので2度塗りでの対応が可能でした。

こちらは元々カーボン柄(恐らく水圧転写) だった物です。

下地の状態は良かったので、足付け処理のみで上塗りを行っています。

こちらは艶あり黒に塗装されていた物で、

こちらも下地が良かったので足付け処理だけして「単に塗るだけ」で対応出来ています。

メーターカバーは先ほどのモニター枠と同様、未塗装でザラザラとした細かい梨地だったので、

クリアーを下塗りとした2度塗りで対応しています。

【お任せ仕上げコース】なので基本的には磨き処理は無し=塗ったそのままの仕上がりとなります。

ただし見て頂いて判るようザラザラとしたような肌にはなっていませんので、単色べた塗りであればこちらのコースがお勧めとなります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂きまして誠にありがとうございました!

コペン内装パーツ8点 本塗り

先日クリアーで下塗りを行っていたコペン内装パーツ8点中の2部品です。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

塗った時は艶がありましたが、完全硬化後は梨地の影響で艶が引けているのが判るかと思います。

ただこの程度ならサーフェサーでは無く今回のようなトップコートの2度塗りで対応が出来ます。

最初は比較的コシのある研磨副資材(トレカット)#800で段差を均し、その後全体を足付け処理します。水は使わない空研ぎとしています。
その他のパーツも#800相当の布状研磨副資材 (アシレックスレモン)で足付け処理を行います。パーツを外す際に多少抉った箇所は先ほどの作業と同じくトレカットで均しておきます。

その後よく脱脂清掃し、

手で持って塗れるよう芯棒を固定し、それを挿せる花台にセットします。花台は新装開店とかお祝い事で花を立てて飾る台ですね。

こちらは元々カーボン柄(恐らく水圧転写)だったパーツで、表面はクリアーでコートされているので通常の塗装済み品と同様の下地処理で大丈夫です。

こちらは元々艶あり黒だったパーツで、こちらも#800相当で足付け処理を行っています。

こちらは元々梨地だった物を、クリアーで下塗りした物ですね。

同じくこちらのメーターフードも元々梨地だった物で、クリアーの下塗りで平滑な下地にしています。

こちらは元々シルバーが塗られていたパーツで、クリアーはコートされていないので角等はすぐに下地が露出しますが、チヂレは問題なさそうなので同じく足付け処理のみとしています。

 

プラスチックプライマーを塗り、まずは下色としてグレーを塗布します。

グレーは今回ご指定頂いているベースカラーの明度と同程度の物を採用しています。CROMAXでいうバリューシェードシステムですね(STANDOXや他の塗料でも同じ考えのシステムがありますが私は旧DUPONTから使っているこの呼び方が慣れているので)。

サフェや下塗り(1コートソリッド)でこういったグレーにしておくと便利ですが、今回は他のパーツもあったので、最初に行った2部品の下塗りをこのグレーでは無くクリアーだけとしていました。

続けてご指定の色=ダイハツ純正色「マタドールレッド」(カラーコード:R70 )を塗布します。

鮮やかな赤の原色(MIX561)と赤パールが多く使われた色で、明らかに隠蔽力が低い塗色ですから、下色を塗るのは最初から想定していました。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

こちらはカーボン柄だったパーツですね。

水圧転写のカーボン柄は本物のように凸凹していないので、新たに色を塗ってしまえば元々そうだったとは判らない仕上がりになります。

こちらは艶あり黒だったパーツですね。

同じくこちらも艶あり黒だったパーツです。

こちらは梨地だったパーツで、

下塗りで細かいザラザラを均しておいたので、今回は完全硬化後も艶が残った仕上がりとなります。

こちらも梨地だったパーツですね。

塗装済み品を塗る場合、既存の塗膜が新たに塗る塗料より弱い=侵されてしまうと「チヂレ」なる問題が起こりますが、今回はどれも大丈夫でした。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

コペン内装パーツ8点 下準備

先日お預かりしておりましたコペンの内装パーツです。

こちらの6点の下地処理は足付け作業だけとなりますが、

こちらの2点は表面がザラザラとした梨地なので、先に下地を作っておきます。

全体を#500相当の布状研磨副資材(アシレックススカイ)で研磨し、

さらにスコッチとウォッシュコンパウンドで足付け処理を行います。

通常であれば「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行いますが、

今回は梨地が細かいので「2度塗り」で対応します。

念のためフチや形状が複雑な箇所(クリップ取り付け部や爪、谷のライン等)はガスプライマー処理をしておきます。

ガスプライマーを使った火炎処理については、以下の記事が判りやすいかと思いますので宜しければご参照くださいませ。

Mazda Diesel Fuel Cap

その後プラスチックプライマーを塗り、クリアーコートしたら下塗り完了です。

この2点のみであればグレー系の2Kエナメル(1コートソリッド用塗料)を使っても良かったのですが、他6点も黒系があったのでこの時点では着色はせず、クリアーのみとしています。

この時点だと艶がありますが、この後完全硬化後には梨地のザラザラの影響で艶引けしたような状態になります。ゴミのように見えるのは打痕や傷等で表面が毛羽立った箇所で、今回のようなPP=ポリプロピレンではよく見られる光景です。観世硬化後にはこういった箇所を研磨して均してから上塗りを行います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

最近になってようやく去年に御依頼頂いた分の作業の終わりが見えてきまして、現在の一般的な被塗物での通常納期は5か月~6か月くらいが目安となっております。ご不便をお掛けして申し訳ございませんが、何卒もう少々お待ち頂けますようお願い申し上げます!

コペン内装パーツ8点塗装承ってます

先日到着しておりましたダイハツコペンGR LA400Kの内装部品一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

御依頼内容はダイハツ純正色の「マタドールレッド」(カラーコード:R70 )の艶り仕上げで、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様で承っています。

これらの部品は既に塗装が施されていますので、下地作業は足付け処理のみ行っての上塗りとなります。

こちらも水圧転写のカーボン柄にクリアー塗装が施されていますので足付け処理だけでOKです。

こちらはクリアー塗装無しのベースコートのみですが、ツルツルとした平滑な素地なのでこちらも足付け処理のみで大丈夫です。

ただこちらのモニター枠と、

メーターフードは素地がザラザラとした梨地なのでそのまま塗ると艶が引けたような仕上りになってしまいますから、こちらは「二度塗り」での対応とします。一度何かしらの色(赤系)の色でクリアー塗装まで仕上げ、再度足付け処理を行ってもう一度上塗りをする方法ですね。梨地の凸凹が大きい場合には通常通りサーフェサー塗装→研磨が必要ですが、今回はサラッとした凸凹なので2度塗りで大丈夫という訳です。

参考までに以前この方法で行った案件を紹介します。

こちらのNCロードスターのフォグランプベゼルも今回と同じくらいのサラサラな感じで、

通常通り上塗りを行うとこの様な感じで艶が引けた仕上りになりますが、

さらにもう一度塗る事で艶々の仕上りになります。

逆に梨地の凸凹が大きい場合としては、

こちらのアドレスVのマフラープロテクターのようにザラザラが強いと2度塗りでは残ってしまうので、

「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行う必要があり、

ただ作業時間は倍以上掛かってしまうので費用も大きくなってしまうという訳です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!