象印タンブラー塗装承ってます

 先日到着しておりました象印のステンレスマグです。

こちらのオーナー様は先日フェラーリ360モデナの鍵の塗装を御依頼頂いた方で、今度はこちらのタンブラーを、前回と同様のフェラーリ純正色「ロッソスクーデリア」(カラーコード:263657)で、また白・赤・緑のストライプライン入れもご指定頂きました。この度もご贔屓頂き誠に有難う御座います!

 メーカーは象印ですが、製品自体はいつも塗装しているサーモス製のようです。底のプラスチック板は恐らく両面テープでついているだけなのですが、これを剥がすと穴が出て来て内部の真空圧が開放されてしまう為、今回もマスキングでの対応となります。

ちなみにサーモスも昔はシールの下の穴は溶接で塞がれていました。いつからかテープでも大丈夫と言う事になった模様です。参考画像がありますのでちょっと紹介させて頂きますね。

昔のサーモスはこんな感じになっていましたが、その後剥がしたサーモスでは穴が空いていて、シールを剥がした瞬間に「シュッ」と音がして内部の真空が開放されてしまった事があり、それからは剥がすのを避けるようにしています。

イメージイラストも出来ましたので紹介させて頂きますね。

ストライプラインのベースとなる白はフェラーリ純正色のBianco Avus(カラーコード:100)で、赤いラインは本体色と同様の「ロッソスクーデリア」(カラーコード:263657)、グリーンに関しては参考となる画像を見ながら近似色を作製します。

尚、今回の赤は3コートキャンディー塗装の為、塗り方が少し変則的になります。本来であれば白の上に赤を塗りたい所ですが、3コート塗装でそれをやると膜厚が着いてマスキングラインの仕上りが汚くなってしまう恐れがある為、先に全体を3コート赤で塗装し、白→グリーンといった塗り方にする予定です。

参考までに、前回「ロッソスクーデリア」に塗装した鍵の完成記事を紹介させて頂きますね。

フェラーリ360モデナキー塗装 完成

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度も当店をご贔屓頂き誠に有難う御座います!

象印ステンレスボトル塗装 完成

zojirushi15大変お待たせしました!象印製のステンレスマグボトルの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介させて頂きますね。

zojirushi元々ステンレス素地に直接トップコート(クリアーピンク)が塗られた状態で、当店に届いた時はこのように塗膜がベロベロと剥がれてしまっていました。

通常こういった既製品は買い直した方が安価に済むのですが、長く愛用されていた物のようで今回再塗装のご依頼を頂きました。

zojirushi16 ただし再塗装するにあたって、同じようにステンレス素地に直接色は塗れませんので(同じように剥がれてしまいます)、一旦下地にプライマー(グレー)を塗布し、その上に元の色と似た通常の2コートメタリックで塗装を施しました。

zojirushi17 ボトルには凸凹とした意匠が施されていますが、そちらも元の通りの見栄えに出来ていると思います。

zojirushi18蓋に関しては一部に凹みもあったのですが、そちらも軽めのハンマリングとパテ処理で補修しておきました。

zojirushi1一応最初の状態がこちらとなります。

zojirushi19 蓋のフチ、口があたる部分には黒いプラスチックがありますが、これは蓋の内側と一体構造となっている為外せません。と言うか外すのであれば外側のステンレス製カバーを取り外すような形になる筈で、恐らく無傷で取り外すのは難しいと思われますのでマスキングで対応しています。

zojirushi20 今回の塗色である「日産グランベリーピンク2M」(カラーコード:AX7)はパールは入っておらずメタリックのみの配合ですが、発色も綺麗で元の色よりも華やかな色味になっていると思います。使われているメタリック原色MIX812の粒子自体は余り大きく無く(丁度真ん中くらいです)、輝きの強い球体アルミなので、赤系の有彩色と組み合わさって柔らかい光の反射を演出してくれているのでは、と思っています。

zojirushi21旧塗膜と一緒に剥がれた底のシールは新たにABS板で作成して塗装し貼り直しておきました。

それでは後程完成のご連絡を差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

象印ステンレスボトル 本塗り

zojirushi先日お預かりしておりました象印のステンレスボトルです。作業自体はかなり前から始めておりまして、先ほど無事本塗りを終えましたので、途中工程も含めて紹介させて頂きますね。

zojirushi3既存の塗膜はダブルアクションサンダーで削り落とします。このステンレスボトルは表面の模様がキリン氷結の缶みたいに凸凹しているので、サンダーで上手く削れない個所はワイヤーブラシで擦って落とします。

zojirushi1蓋の一部には凹みがあったのでそちらも修理します。ただし内側はプラスチックがあるのでドリーなどの工具を入れられませんから、塑性変形している個所のみをハンマリングして低くする程度に止まります。

zojirushi4蓋はポリパテを盛って削った状態です。絞りが出来ない以上弾性変形した部分が抑えられないので、パテを高い部分に合わせてなだらかなラインを形成しました。

zojirushi6 蓋の方はプライマーとウレタンサフェーサーを塗布し、ボトルの方はプライマーのみとします。

この後熱を掛けてサフェーサーを硬化させます。

zojirushi7 まずはいつも通り#320→#400で面出しを行い、

zojirushi8 続けて#600→#800の水研ぎでラインとペーパー目を均します。

zojirushi9 底に貼ってあったシールは旧塗膜と一緒に剥がれてしまったので、新たにABS板を切って作りました。レーザーで切る程では無かったのでフリーハンドでカット&ペーパーで形を整えています。

zojirushi10こんな感じで装着予定です。塗装後に両面テープで貼り付けます。

zojirushi13 そして台にセットし、よく脱脂をしたら本塗り開始です。

zojirushi2尚、色に関しては元々カラークリアーが塗られていた為それの再現は難しく(プライマーを塗らなければ結局また剥がれてしまいますので)、今回は通常の2コートメタリック塗装で近似色を選んでいます。

zojirushi11 ベースコートを塗り、クリアーを塗って本塗り完了です。凸凹模様も元の通りに出来ました。色もMIX812らしいメタリックな輝きが良い感じになっていると思います(STANDOXユーザーにしか判りませんが)。

zojirushi12凹んでいた個所も綺麗に直っていると思います。

それでは完成次第改めて紹介しますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

象印ステンレスボトル塗装承ってます

zojirushi 先日到着しておりました象印のステンレスボトルです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

zojirushi1 状態としては結構ひどく、塗り直すのであれば買い直した方が断然安く済むのですが(新品が何個も買えます…)、身内の方がとてもお気に入りで何とかしたいとの事で今回のご依頼に至りました。

zojirushi2またご希望としては「現状と同じように」との事だったのですが、既存の塗装はステンレス素地に直接カラークリアーを塗ると言うある意味やってはいけない塗装が施されている為、今回は旧塗膜を剥がした後にプライマーを塗り、その上に通常の2コート塗装を施工する方法で対応させて頂く事にしました。色については色見本帳から似たような色を選ばせて頂いております。

ちなみに別件ですが、以前同じような象印のステンレスボトルを施工していますのでそちらも紹介させて頂きますね。

zojirushi26 こちらも同じように新品時の塗装がペリペリと剥がれてしまった為、既存の塗膜を全部剥がして塗り直しています。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

象印魔法瓶&ティッシュケース塗装 完成

zojirushi25 象印製のステンレスマグとティッシュケース一式の塗装、本日完成となります。大変お待たせしました!

zojirushi26 ティッシュケースの方はソリッドカラー(メタリックでもパールでも無い)の白で、こちらのステンレスマグのみホワイトパールを塗った3コートパールとなっています。最初の状態の画像も紹介しますね。

zojirushi こちらが最初の状態です。

zojirushi3既存の塗膜はステンレス素地に直接透過性の紫を塗ったキャンディー塗装だったのですが、剥がれた箇所の下からは光沢のあるステンレス素地が見えますし、当然金属用のプライマーも塗っていませんから剥がれて当然の結果ではあるんですけどね。まあそういうのも含めての値段設定ですからこれはこれで仕方ないと思います。

zojirushi30ただ今回の素地表面はこんな感じにプレス加工の装飾が施されているのでサンダーでの研磨は出来ず、結果サンドブラストを使って剥離作業をしています。模様は綺麗に残っていますのでご安心くださいませ。

zojirushi27 そしてこちらは市販のティッシュケースで、元々は未塗装のポリプロピレン製着色樹脂にソリッドカラーのホワイトで仕上げました。ベースコートの白+クリスタルクリアーの2コートソリッド仕上げです。

zojirushi29 見ての通り内側も半端無い艶具合ですが(笑)、残念ながら通常使用ではここを見る機会はありません(苦)。まあでも自動車のヘッドカバーや内装部品だって誰に見せるって訳でも無く、殆どが自己満足ですから(違っていたらすいません・・・)、そもそもそう言うことでは無いんですよね。ここだって見えないからといって紙やすりみたいにザラザラした仕上がりだったら嫌過ぎるというか愛着なんて湧かないと思いますから、そういうのも含めてご依頼頂いているのだと思います。今回もそうですが結構な費用にも関わらずリピーター率が凄い事になっていますからね(ちょっと怖いくらいですよ・・・笑)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度もご贔屓頂き有難う御座いました!