BMW E30 M3 EVO2サージタンク 本塗り

bmw163大変お待たせしました!BMW E30 M3 EVO2のヘッドカバーとサージタンクはMカラーで本塗り完了しておりますのでご安心下さいませ。ちょっと内容が多いのでサージタンクとヘッドカバーはそれぞれ分けて紹介しますね。

bmw268 サージタンクの方は状態が良かったので既存の塗膜は全部剥がさず、傷のある箇所のみを削って全体にサフェーサーを塗布し、その後研磨して全体を平滑にしてあります。元々の素地も凄く良いと言う訳では無いので修正しました。

bmw274 まずは全体にアルピンホワイトⅢのベースコートを塗布し、十分乾燥させたらMカラーの塗装を行います。

この作業は今回初めてなので予め各部の採寸を取ってデータ化してあります。

bmw269 カラーリングの再現に関しては色々考えた結果、このように型紙を作る事にしました。

サイズは元の通り、位置も元の通りに配置して仮止めします。

bmw270 一応印も付けておきました。

bmw271 ある程度雰囲気だけ合わせて似たような感じに仕上げるならさほど労力は必要無いのですが、事故車の修復と同じく「元の通りに」となると色々大変です。何と言ってももう見本は手元に無い訳ですから・・・。

bmw273 まずは左右の赤と水色を塗り、そこ型紙を当てて位置(幅)を確認し、最後に真ん中の紺を塗ります。塗る順番はこうでなくても構わないと思いますが、私的には見切りのラインの美しさを優先させたいので色の隠蔽性を順番の基準にしています。

bmw275 各色はSTANDOXの配合データから作成しましたが、出来上がった物を見てちょっと気になったので、水色は配合データにさらに白を加え、赤もオレンジ感が強いと感じたので土壇場で原色の赤(MIX561)を追加しておきました。

dino2 そしてマスキングを剥がした状態です。今回はしっかりとした台を作ったお陰で被塗面に一切触れずここまで作業出来ています。塗装屋さんなら判ると思いますが、白でこういった作業は寒気がしますよね。

bmw276その後凸文字を研磨してアルミ素地を露出させています。こちらでは撮影していないのですが、この後さらにベースコートの白で文字の隙間の汚れた部分を補正しています。そちらはヘッドカバーの記事で改めて紹介しますね。

bmw281そしてようやくベースコートが完了です。昨夜は23時くらいでここまで終了とし、ヘッドカバーは本日朝から始めました。10年くらい前は徹夜でマスキングとかも出来たのですが、さすがに今はもう無理のようです。

bmw291 アルミの素地が露出した箇所には密着剤を塗布し、全体にクリアーを塗って本塗り完了です。

bmw292 配置やサイズは極力元の通りに、且つ仕上がりは最初く比べて断然良くなったと思います。

bmw293 斜線のラインに関しては、イラストデータを作成した時に完璧な平行線として補正しておき、それを基にして作った型紙なのでかなり正確な図形が描かれていると思います。

bmw294元々の塗装は凸凹としたゆず肌でしたが、今回は下地から手を掛けているので裏まで艶々に仕上がっていると思います。

続けてヘッドカバーの記事を作成しますのでどうぞもう少々お待ち下さいませ。

BMW E30 M3 EVO2ヘッドカバー 下準備

bmw250 先日サフェ研ぎを完了し、さらに念の為1コートソリッド(2Kエナメル)を塗っておいたBMW MカラーのE30 M3 EVO2ヘッドカバーです。

本塗りのタイミングはもう少し先なのですが、一度にやると大変なのでとりあえずいつでも塗れるよう準備をしておきます。有り難い話なのですが次から次へと仕事が来てもう大変でして・・・。

bmw251 全体を足付け処理する前に、先に凸部を面研してしまいます。

bmw252 凸部の面研はサフェ研ぎ時に済ませてあるので今回はそれを掘り起こすだけですが、それだけでも結構大変なのでここでは#240の空研ぎを行ないます。

bmw253 その後ペーパーをかけられる所は研磨し、最後にナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って足付け処理をします。

bmw254良く洗浄して水を切り、ホコリが着かない場所でその日が来るのを待つことにします。

本塗りでは「赤」「水色」「紺」の3色を塗りますが、この凸凹に真っ直ぐなラインを引こうとするのは結構大変なのでベースコートだけで一日掛かりの作業になるかと思います。タイミングを見計らってとなりますのでもう少し先になりますがどうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMW E30 M3 EVO2ヘッドカバー 下塗り

bmw218先日サフェ研ぎを終わらせていたMカラーのEVO2ヘッドカバーです。

本来はこの後#600→#800で目均しを行った後に本塗りとなりますが、今回は念の為一旦下塗りを間に挟む事にしました。

bmw227塗装自体は本塗りと変わらず、ただいつものような2コート塗装では無く1コートソリッド(2液のクリアーに直接顔料が入ったような塗料)で行ないました。

bmw228色はBMWのALPINT WHITEⅢでは無く、在庫として残っていたベンツの白(650:カルサイトホワイト)です。あくまでも下色で、本塗りの時は改めてちゃんとベースコートの白から塗るのでここは何色でも良いのです。

チヂレが怖いので一旦これでよく完全硬化させ、再度細部を調整してからの本塗りとなりますが、その前に別の案件を色々と勧めようと思います。

どうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMW E30 M3 EVO2ヘッドカバー&サージタンク サフェ研ぎ

bmw211旧塗膜を剥離し、先週プライマー&サフェーサーを塗布しておいたMカラーのBMWヘッドカバーです。早速サフェーサーを研いでおきました。画像はサフェーサーを塗り終わった直後の物です。

bmw214 全体にパラパラと黒を塗ってガイドコートを行ないます。

bmw215 サージタンクの方は比較的平面が多く、また旧塗膜も残してありますのでそこまで大変ではありません(しかし慣れていないとかなり大変だとは思いますが・・・)。

bmw216 最後は水研ぎ#600→#800でペーパー目を均し、凸文字部を#120→#180→#240で面研します。

ここは本塗り時にまた一旦塗り潰してしまい、再度クリアーを塗る前に面研します。その時は#240→#320→#400~といった感じです。

bmw217 そして鬼門のヘッドカバーです。当て板が入るような形状ではありませんが、何も当てないで研ぐと指の痕となって局所的に掘れてしまうので、全ての面で何かしら硬い物を当ててペーパーを掛けます。

bmw218相当大変だと覚悟はしていたので一度で終わらせようとはせず、こちらは#320の空研ぎで一旦終了としました。

またこのまま本塗りに行くにはリスクが大きいので、まずは一旦この状態で白の下塗り(1コートソリッド=STANDOX2Kエナメル)を行います。これは以前LOOKのカーボンフレームで行なったクリアー下塗りと同じ方法で、手間は増えてしまいますが、艶が出る事で全体のラインが確認出来る事と、ペーパー目の取りこぼしの防止にもなるので非常に気に入ってます。

尚その他の作業状況としては、インプレッサのテールランプを近々作業着手予定となります。

他には結晶塗装やブレーキキャリパー、内装パーツなど、最近は業者様からの塗装依頼が異様に多くなっています。もしかしてこれはボーナス効果と言うものなのでしょうか(うちのお客様は余り関係無さそうですが・・・)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMW E30 M3 EVO2ヘッドカバー&サージタンク サフェ入れ

bmw202 先日旧塗膜の剥離を終えていたMカラーのBMW E30 M3 EVO2ヘッドカバーです。その後リン酸処理を行っています。

bmw203 今回は結晶塗装では無く艶有りのMカラーの塗装なのですが、如何せん砂型鋳造の梨地が凄く、とても不安です。

bmw204 これにサフェーサーを塗って平滑に研ぐのは非常に困難なので、だったらと思ってスプレーパテを考えたのですが、そこで気がついたのが元々塗ってあった黄色っぽい下地です。恐らくあれはスプレーパテで、熱に弱いポリエステル樹脂が故にあのクラックが発生していたのでは?と思いました。なので同じ轍は踏みません。

bmw205 サージタンクの方は下地から白い塗膜が出ているので、これは普通のサフェーサーだと思います。塗膜の状態も良く、こちらは傷のある箇所のみを削って通常通りの下地処理を行います。

bmw206 傷は元々あったというよりかは、恐らくこれを車体から外す時に付けられた物が殆どのような気がします。特にパイプ周りは工具で抉った跡が多くみられます。テコの支点となる部分にプラスチックヘラでも挟んでくれればここまで酷くはならないんですけどね。

bmw207という訳でまずはプライマーを塗布します。

bmw208 サージタンクはアルミ素地が露出している箇所のみでOKです。

bmw209 続けてサフェーサーを塗布します。こちらは既存の塗膜で下地が出来ているのでそんなに厚塗りをする必要は無く、シンナーで希釈して肌を荒らさないようにしています。

bmw210 今回の固定方法としては、木製の台を作成してサージタンクの中で支えるようにしています。またズレ防止の為、両側にL字のステーを取り付けて既存のスタッドボルトに固定しています。

bmw211 そしてヘッドカバーです。こちらは梨地が非常に粗いので濃い目のサフェーサー(と言うか規定通りです)を7コート程度塗っています。

bmw212 どうやら文字部分は輪郭を整える為にエンドミルでフライス加工をしているっぽいです。ただここまで彫らなくても・・・。

サフェーサーが硬化後にこれを削って被塗面を平滑にしますが、さすがに一度では難しそうなので多少遠回りをしても確実な方法で行なうつもりです。

bmw213プラグホールの周りは今回の為にレーザーで切り抜いた型が上手くいったので、かなり綺麗にマスキングをする事が出来ました。本塗り時にも使えるので手間もかなり低減出来たと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!