SHURE SM58マイク桜柄塗装 完成

大変お待たせしました!先日二度目の本塗りを行っておいたSHURE SM58ボーカルマイクの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこの様な状態だった物を、

オーナー様御指定のデザインを基に塗装を施しました。

桜の花びらとグリルのメッシュ部は白=VWキャンディホワイト(カラーコード :LB9A)で、

マイク本体を青から淡いピンクのグラデーションに、

また全体にはガラスフレークもコートしています。

グリルのリング部は、マイク本体より少し濃いピンクとしています。

下側に折り込んだ部分の花柄は、

そのままでは上手く塗れなかったので細部を修正して整えています。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

ラメ感が判り易いよう、室内照明の下で撮影しました。

動画の方が判り易いかも知れませんので宜しければそちらもご覧くださいませ。

https://www.youtube.com/shorts/XUdic_tq7jQ

ストロボを使っての撮影も行いました。

全周の柄が判るよう、90度ずつ角度を変えて撮影しています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

SHURE SM58マイク桜柄 本塗り(二回目)

先日本塗りを終えていたSHURE SM58ボーカルマイクです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

桜の柄部分は塗り分け時に段差が出来ているので、

まずはそちらをコシのある#800相当のフィルム状研磨副資材(トレカット イエロー)で均し、その後布状研磨副資材(アシレックスレモン)で足付け処理を行います。

グリルはペーパー等での足付け処理は出来ないので、ウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)とナイロンブラシを使います。

その後よく清掃し、台にセットしたら二回目の本塗り開始です。

SM58はグリップとカプセルの部分で可動するので柄はピッタリ合わせる必要がありますが、このままクリアーを塗ると固まってしまうので、塗装時には少し動かして隙間を空けた状態にしておきます。ただし空けすぎるとクリアーが入って固定位置が変わってしまうので塩梅が重要ですかね。

よく脱脂清掃し、エアーブローを行って埃を飛ばしたら本塗り開始です。

今回はこちらのガラスフレーク=STANDOX PP304を使います。顔料単体の状態ではパウダー状で、それに同社のベースコート用樹脂=MIX599を入れて塗料を作成します。

それを2コート程塗布します。

ぱっと見はホワイトパールで、実際従来のガラスフレークに比べるとパールに近いタイプとなっています。ただし従来のガラスフレークだと黒い粒が見えてしまうので黒系の暗色にしか使えず、今回のような明るい色にも使えるタイプといった感じですね。

グリルも同程度のガラスフレークを塗布したら、

最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

前回の本塗りで出来た段差は殆ど無くなったかと思います。

近くで見るとキラキラした粒子感が判ります。

この後は再び一晩自然乾燥させ、60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

SHURE SM58マイク(桜柄)本塗り

先日お預かりしておりましたシュアSM58ボーカルマイクです。

ご依頼内容はこのような桜柄とグラデーションの組み合わせとなっています。

まずは普通の紙に印刷し、実際にマイクに巻いて繋ぎ目等を確認します。

問題無ければカッティングプロッターでマスキングシートをカットします。

カットしたマスキングシートから余分な箇所を剥がします。今回使うのは右側で、いつもとは逆の感じですね。

マイク本体は#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で研磨し、グリルはナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで足付け処理をしています。

SHUREのマイクは元々黒メタリックの塗装が施されていますが、これには製品よって仕上りにバラつきがあり、今回の物はグリップ部の塗膜が薄かったのでいつも通りの作業で簡単に金属素地が露出してしまいました。もし今回塗装しなければ早い段階でこうなっていたかもですね。

なので今回はプライマーも塗っておきました。

続けて全体に白=VWキャンディホワイト(カラーコード:LB9A) を塗布します。

よく乾燥させたら場所を工場二階に移動し、

予め用意しておいた桜のマスキングシートを貼り付けます。

マイクのグリップ部は一見円錐状に見えますが、実は緩やかな曲線になっているので、普通にシート(シール)を貼ろうとしても難しい所があります。

今回の場合は予めその曲線に合わせたデータを使っているので、繋ぎ目も不自然なくピッタリ収まります。

ただマスキングシートはコシが強いのでちょっとした段差や折り返しで浮いてしまう為、そういった箇所は紙タイプのマスキングテープをカットした物に貼り換えておきます。車の塗装屋さんからすると「そんな事までやるの?!」と思うかも知れませんが(私もそう思っていました)、被塗物のサイズが小さくなると気になる部分もより細かくなってしまうので、余程大きなコスト高にならなければやれる事は全部やっておくようになった感じです。

色については厳密な調色作業(有料)は行わず「画像を参考に大体似た感じ」(無料)としますので、予め作成してある色見本から近い物を選びます。

自動車ボディ用の色見本なら色々あるのですが、今回のような淡い色や混ざり気の無いソリッドカラー(隠ぺい力の悪い色)は殆ど無いので、自分でこういった色見本を作っておくようになりました。

配合量を見ながら原色を混ぜて色を作成します。

マイク本体のピンクはこのような感じで、

グリルのリング部はそれより2段階濃いピンクにしました。

マイク下部の青はこちらを採用します。

まずはピンクを塗り、

青を塗ってさらにピンクを、また各色には樹脂分(ベースクリアー)を入れてグラデーション部分を薄くして馴染むようにしています(シンナーだけだとミストでザラザラになるのでNGです)。

グリルはメッシュ部をマスキングし、

少し濃いピンクを塗りました。

桜柄のマスキングシートを剥がします。

曲がった箇所などで綺麗に仕上がっていない箇所は虱潰しに修正していきます。

最初に塗った白は口径1.0mmのスプレーガンで、その後は0.3mm~0.5mmのエアーブラシを使っています。最初から細かい口径を使うと肌がドライ気味になって密着性が悪くなり、見た目は大丈夫でもその後の使用で塗装の傷付き易さが変わるからですね。塗膜の強さはその塗料材料によっても変わりますが、実際には「密着性」が最も重要だと考えています。

この後はガラスフレークを塗るのですが、マスキング箇所が凸凹しているのでクリアーコートは2回に別けて行う予定ですから、後にする事にしました。

ベースコートが厚塗りになるとやはり塗膜の強度が落ちるので、だったらという事でガラスフレークは次に塗るクリアーコートの時にする事にしました。

と言う訳でまずは一回目のクリアーを塗って本塗り完了です。大変お待たせしました!

ぱっと見は綺麗に見えますが、

よく見ると塗り分け部分で段差があるのが判るかと思います。

こういった段差は磨き処理でも落とせるのですが、全体になるなら磨くより塗り直した方が早いのでそうします。

グリルに関してはそのままガラスフレークを塗っても良かったのですが、同時に塗らないと質感が変わってしまいそうだったので、やはりこちらも一旦クリアーまで終わらせる事にしました。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。その後は研いでもう一度クリアーコートですね。

ちなみに現在試作で作っているキーホルダーの為、今回使った4色をカットしたアクリル片のピースに塗っておきました。この様な感じで何かしら本塗りの際に一緒に塗っていけばかなりの種類の色ピースが揃うのでは、と思っています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

SHURE SM58マイク(桜柄)塗装承ってます

先日到着しておりましたSHURE SM58ボーカルマイクです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

御依頼内容はピンクと紺のグラデーションに桜柄を入れた塗装で承っております。

イメージイラストを作成しましたのでそちらを紹介します。

元々のイラストはオーナー様に作って頂いたのですが、桜柄の画像をマイクの実寸に合わせたかったので(データをそのままプロッターでカットしたかったので)多少修正をさせて頂きました。

使用する塗色は「白」「濃いピンク」「薄いピンク」「紺」の4色で、それぞれ厳密な調色はせず、画像を参考に簡易的に色を作成します。

またそれぞれの色はソリッドカラーで(メタリックでもパールでも無い色)、最後に全体にガラスフレークを重ねます。

ガラスフレークに関しては以前施工した事例がありますのでそちらを紹介させて頂きます。

STANDOXの「コースガラスフレーク PP304」は一般的なパールと同様下色を選ばなく使えるので、今回のように白系の上にも重ねられます(ガラスフレークの種類によっては黒い粒粒が目だってしまいます)。派手では無くスポットライトに当たった時に光り輝く顔料で、こちらのページで紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!