追加投入(笑)

先日お会いした知人の方から、「あのブログで紹介していた電話機、何色になるんですか?」と聞かれたのですが、一体どの電話機の事でしょう。実は既に四機ほどが待機しているんですw

が、それぞれ既に塗る色やらデザインは決まっていて、実はもっと必要になるかも・・・といった感じです。

画像手前にあるプッシュフォンは形がフラットなので、装飾する上ではダイヤルフォンよりこちらの方が作業はやり易そうです。

内容はまだ公開出来ませんが、この内の一個は以前からやらなければと思っていた「一眼レフカメラのボディに施してあるような塗装」に仕上げる予定です。表面がツブツブした塗装ですね。一度テストピースを作成しただけでその後進行していなかったのですが、こうすればケツに火が付く訳でもう逃げる事は出来ませんので、自ら墓穴を掘ると言うか背水の陣といった感じです。

ただちょっとマニアックな質感なので普通に見ても「なにコレ?」といった感じになりそうですが、まぁ仕事では無いのでそれはそれで良いでしょう。または最終的にダイヤルの真ん中から望遠レンズを飛び出させて現代アートみたいにしても良いですしね(そんな事はしませんが・・・)。

他の2点は版権などクリアーする課題がありそうなので計画が軌道に乗ったらまた紹介させて頂こうと思ってます。

 

しかし素材がいい物だと作業していて楽しいです。現代では一般的な価値は無くなってしまった物でもそれ自体の価値が落ちた訳ではありませんから、こういった物を安価で手に入れられるのは何だか凄く特をした気分です。

ダイヤルの下地処理

数字の部分は多少歪が生じているのと隙間が空いている可能性もあるので表面を研磨後に全体にサフェーサーを塗っています。もちろんその前にはプラスチックプライマーも。

この後いつものように60度程度の熱を掛けるのですがそれがこの後のひどい仕打ちの始まりでした。この部分だけは恐ろしく熱に弱い造りになっているのです。恐らくは表側の黒い樹脂と裏側の白い樹脂との伸縮率(溶解温度?)に差違があったのでは・・・と思う次第です。

これにより輪郭は見るも無残にヘナへナな形になってしまい、「これはもう諦めて電話機自体の追加補填も仕方ないか」とも考えましたが、ゴトー氏のアドバイスによりこれをさらにバラバラにしてシャコマン(バイスプライヤー)で平な板に圧接し、もう一度高温下に曝す事で強制的に元に戻してみる事にしました。

結果としてはフニャフニャだった輪郭は元の平な形に戻ってくれて何とか収拾がつきました。

いやー、熱可塑性素材を甘く見ていました。これが仕事だったらもれなく胃に穴が空いていた事でしょう(苦)。

くわばらくわばら・・・。