レンズ系透過性塗装 下準備

先日マスキングまでを行っていたテールランプ等の透過性塗装関連のご依頼品です。

その後被塗面(レンズ)を#800→#1300相当で足付け処理を行いました。

尚、こちらのヤマハマグザムのテールランプですが、以前はこのナンバー灯の部分は最後まで何も塗らない仕様だったのですが、今回はここに傷が着いていたので(画像の丁度中央近辺)クリアーも一緒に塗る事にしました。仕上り的にもこの方が良くなりますのでどうぞご安心下さいませ。

 インプレッサGRBのハイマウントストップランプは、裏側に防振用(または傷付防止用)の布製テープが貼ってあって、綺麗に剥がせそうも無かったらマスキングで対応する予定でしたが、

 部品が新品なので問題無く綺麗に剥がせました。糊が付かない台紙に貼って保管し、塗装後に元の位置に戻すようにしておきます。

 フィアット(アバルト)のテールランプは元々クリアー抜きの為のマスキングシートカット用データを作ってあるのですが、

 今回は現行型のアバルト595に使う為、下側の丸い部分(バックフォグ&バック灯)は必要無いとの事ですので、上の三角部分、ウィンカーのみのマスキングシートを作製します。

印しを付けたマスキングシートをスキャナーで読み込み、新たなデータを作製します。

 実際に貼ってみて位置を確認します。微調整が出来るよう石鹸水を塗っています。

内側にはラインが描かれているのですがここは無視して(塗れば判らなくなるので問題ありません)、この上側の反射板の壁に沿った位置を塗り分けのラインにしています。

ウィンカー部分を避けて透過性の赤=レッドキャンディーを塗布し、最後の2コートを残すくらいになったらこのマスキングシートを剥がして(再びプラスチックプライマーを塗って)さらに全体にレッドを塗る事でウィンカー部分も赤くしたレッドテール化にします。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。先に塗装する物があるのでもう少し先になるかと思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

 

フィアットテールランプ塗装承ってます

 先日到着しておりました、フィアット500の純正テールランプです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容としては、こちらのテールランプを現行(新型)のアバルト595に使用するとの事で、全面レッドテール化&スモーク塗装でご依頼を承りました。

判り易いようイメージイラストを作製しましたので紹介させて頂きますね。

 いつもは丸い部分(バックランプ&バックフォグ)を含めてクリアー抜きにしますが、今回はバックランプをスモールランプとして機能させるとの事ですので、ウィンカー部分のみをオレンジに光るように赤を薄くします。

透過性の赤=レッドキャンディーは、最初の2~3コートはウィンカー部を避けて塗装し、

 その後、ウィンカー部も含め全体に透過性の赤を塗装します。

ウィンカー部の赤は2コート程、その他は5コート程とし、全体をレッドテールとします。

そして最後に薄くスモークを塗る事で、ウィンカー部とその周りとの色の差を軽減させ、さらに全体の赤を落ち着いた感じにします。

同じ様な事例の施工例がありますので、幾つかを紹介させて頂きますね。

NISSAN 180SX Red Tail Light

上記180SXのテールランプは、ウィンカー部はマスキングは行わず、フリーハンドで部分的に赤を薄くするような塗り方で対応しました。ウィンカーバルブはオレンジ色の高輝度なタイプに変更されています。

NBOXテールランプ レッド&スモーク塗装 完成

 

上記N BOXのテールランプもウィンカー部分を赤で塗っていて、その後オーナー様からのご報告では純正のバルブのままで大丈夫とのご感想もいただいております。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

FIAT ABARTH595 Tail Light Red&Smoke

 アバルト595に装着される(されていた)フィアット純正のテールランプです。

フィアット純正のテールランプはフチが白くなっているので、車体色によってはこれが非常にチープに感じてしまうかと思います。

土台部分をマスキングする前にソケットが装着される穴を塞ぎ、泥汚れを洗浄します。

レンズ以外の部分をマスキングし、被塗面を研磨して足付け処理を行います。

テールランプの塗装は一日掛かりの塗装となる為、このように数セットを纏めて行う事でコストを落とすようにしています。

 今回はウィンカーとバックランプ部分以外を赤くする為、マスキングシートを作成します。

塗り分けのラインは内部の反射板の形に合わせます。

 ラインテープを貼った上に紙を貼り、位置がずれないように固定をしたら鉛筆の芯を擦るようにして形を転写します。

 それをスキャナーで読み込み、トレースラインを修正してカッティング用のデータを作製します。

 出来上がったデータを使い、カッティングプロッターでマスキングシートをカットします。

 カットしたマスキングシートを実際にテールランプ貼り、形を確認します。形が合わさない箇所はデータを修正して繰り返します。

 よく脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗布します。

 透過性の赤=キャンディーレッドを塗布し、マスキングシートを剥がします。露出したプラスチック素地に再びプラスチックプライマーを塗布します。

 全体に薄くスモークを塗り、最後にクリアーをコートして本塗り完了です。

 この状態で一日以上自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

 さらに数日寝かしたら完成となります。

 気になっていたフチの白さは全く感じられなくなりました。

 むしろフチの白い部分は光を反射させないので黒く見え、全体が引き締まった印象になります。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアー(STANDOX)の仕様となります。

クリスタルクリアーは高美観・耐UV効果・耐擦り傷性・耐薬品性などに優れたクリアーとなります。宜しければ併せてご検討くださいませ。