先日よりお預かりしております日産のＬ型6気筒エンジンカバーです。旧塗膜を剥がす為に数日溶剤槽に浸けておいたのですが・・・。

 塗膜は綺麗に剥がれてくれたのですが、一緒に凸文字も消えてしまいました。どうやら既存の文字（恐らくはDATSUN2400）をフライスで削り落として切り文字を貼っていたみたいですね。そう言えば以前もALPINAやAMGの凸文字が剥がれた事もありました。

しかしシンナー程度で剥がれるって…（苦）

 鉄であれば磁石で拾えるのですがアルミとなると回収が大変です。溶剤槽の中には剥がした塗膜も残っているので、それごと攫って探し出さなければなりません。まあ序でに掃除が出来たので結果―オーライと言う事で（と思わないと辛過ぎます）。

 全部で１０枚、無事回収出来ました。

ちなみに剥がれたアルミの切り文字は手作業で切られた物らしく、それに関しては非常に素晴らしいと思うのですが、装着に両面テープが使われていたのが少々残念でした。

と言う訳でちょっと想定外ではありましたが、先ほど紹介したリンク先にあるように前例はありますし、さらに今回はしっかりとエポキシ接着剤で固定しますので、今後溶剤や剥離剤などでは剥がれる事はありませんからご安心下さいませ。

作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さい。

 先日到着しておりました日産L型ヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います！

 現状は艶ありの黒に塗装されていまして、今回はこちらを剥離し、結晶塗装の青メタリックで承っております。

 塗装は艶ありでも綺麗では無いのは素地が悪いせいで、と言うか鋳造製品であればむしろこれが普通で、先日施工例にアップしたR129のインマニの仕上げが特殊なだけです。

結晶塗装は、粗い素地にそのまま塗っても美しく見せられる事が利点であって、そのお陰で美観とコストダウンの両立が可能となりました。

色についてはサンプルとしてこちらの塗膜片を一緒に添付して頂きまして、これに近い色味になるよう承っております。

近いイメージとしてはこちらのいすゞ１１７クーペのヘッドカバーで、これよりも多少濃くなるような感じにする予定です。

尚結晶塗装は厳密な調色作業は出来ませんのであくまでも「イメージに似せる」程度と考えて頂ければ幸いです。

こちらは以前施工した時のヘッドカバーで、形はほぼ同じなのですが文字の所だけ違っています。

この時と同じく、結晶塗装後に凸部を面研して光らせ、露出したアルミ素地にクリアーを筆塗りをして腐食の進行を遅らせます。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います！