スズキブルバード フロントカウル塗装 完成

boule8 大変お待たせしました!SUZUKI BOULEVARDのフロントカウルパネル塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

bluebird元々はキャンディーレッドの新品塗装済み品でした。ただし新品時の塗装は3コートでは無く2コートキャンディーカラーだった為、色ニジミを懸念して一応ニジミ止めシーラーと下塗りを行ってからの本塗りとしています。

boule9 今回塗装した色はSUZUKI純正色の「GL. SPARKLE BLACK」(カラーコード:YVB)で、画像だと黒にしか見えませんがグリーンパールとホワイトパールが入っています。

boule10参考までに、今回のようなパールやメタリックカラーは「2コートパール」「2コートメタリック」といった塗装で、これは「ベースコート+クリアー」 といった塗膜構造になっています。

boule11 ソリッドカラー(パールもメタリックも入っていない色)の場合はクリアーを塗らない「1コートソリッド」(STANDOXの場合はVOC 2Kエナメル)と言った塗装方法も可能で、これはクリアー樹脂に直接顔料(色)が入ったような塗料なのでベースコートを塗る必要はありません。今回下塗りに使ったグレーがそうですね。白と黒を混ぜ、それに硬化剤を50%入れて塗っています。

boule12当店で行うキャンディーカラーは「メタリックベースコート+キャンディーカラーベースコート+クリアー」といった3コート塗装が基本となりますが、今回の純正塗装は「メタリックベースコート+キャンディークリアー」といった2コート塗装になっていました。

2コートキャンディー塗装はコストが抑えられる為に新車であれば結構普通に見られる塗装なのですが、補修塗装では3コートにして塗るのが普通ですよね。そう言えばPRO_Fitの最初の工場は目の前がGT-R屋さんだったのでよくベイサイドブルー(日産純正のキャンディーブルーです)を塗らせて頂きました。しかもドライカーボン製のフロントバンパーをブロック塗装で・・・(色々大変です)。

boule13と言う訳で、今回はニジミのチェックもしてから上塗りをしていますので、色が赤味寄りになっていたりはしませんからご安心下さいませ。

それでは後程完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

スズキブルバード フロントカウル 本塗り

boule4 先日グレーの1コートソリッド(STANDOX VOC2Kエナメル)で下塗りを行っていたSUZUKI BOULEVARDのフロントカウルパネルです。その後熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、再び全体に足付け処理を行いました。

boule5元々新品傷無しの状態だったので、通常であれば足付け処理だけをしてそのまま塗れたのですが、最後に塗られたクリアーがキャンディーレッド兼用だった為、念の為「ニジミ」を懸念してニジミ止めシーラーを塗って一旦2液ウレタンで固めておきました。現状ニジミは止まっていますのでご安心下さいませ(後から出たりもするので結構厄介なのです)。

boule6 後は通常通りベースコート&クリアーを塗って本塗り完了です。大変お待たせしました!

boule7色はをSUZUKI純正色の「GL. SPARKLE BLACK」(カラーコード:YVB)で、黒をベースに若干のグリーン、そしてホワイトパールが入っています。国産の2輪車で配合データが存在するのは結構稀で、かなり幸運だったと思います。塗装屋さんなら判ると思いますが、配合データが無い色を一から作るのは中々骨が折れますので(お金も掛かります・・・)。

スズキブルバードフロントカウル 下塗り

bluebird先日よりお預かりしておりましたスズキのブルバード(BOULEVARD)です。作業着手しておりますのでご安心下さいませ。

boule 元々塗られていた塗装はキャンディーカラーだったのは判っていたのですが、いざペーパーで足付け処理をしてみると削った粉が赤い…。どうやらクリアーに直接赤を入れた「2コートキャンディー」だった模様です。当店で施工するキャンディーカラーは「3コートキャンディー」が基本ですっかり最後に塗られているのは透明なクリアーだと思い込んでいました。

ちなみに2コートキャンディーのデメリットは勿論耐候性で、メリットはコストです。バイクの新車塗膜では結構普通の事なので油断していました。

このまま塗っても大丈夫なのかも知れませんが、念の為一応対応策を行ってから本塗りにする事にしました。

boule1 問題なのは「ブリード」、いわゆる「ニジミ」と呼ばれるトラブルで、染料を使ったキャンディーカラーの上に色を塗ると下の色(今回は赤)が上に浮いて来ます。

身近なものでは油性マジックや金属製品へのゴム印などに使われる不滅インキ(TAT)で、塗装屋さんなら判ると思いますが、その上に色を塗っても延々文字が浮き出て来ます。上に塗られた塗料にインクが侵されて塗料中に溶け込んだり塗膜中の微細な気孔を通って表面上に現れる現象です。

ただし対応策が無い訳では無く、さらに念の為にテストピースを作ってから作業を進めることにしました。

サフェーサーが塗られたスチール製の色板にマジックで模様を描き、板の半分に「ニジミ止めシーラー」を塗布します。尚、製品自体はSTANDOX製では無いので掲載は控えさせて頂きます(秘密と言う訳では無く調べれば普通に売っているのが見つかります。それでもと言う方はメール頂ければご案内致します)。

boule2 手前半分にニジミ止めシーラーを塗り、中央より奥側はインクの上にそのまま色を塗っています。

尚使用した塗料はSTANDOX 2Kエナメルのグレーです。所謂「1コートソリッド」と呼ばれる塗料で、クリアーと同じく主剤:硬化剤=2:1で硬化する塗料です(念の為ですが当店はMSハードナーなので2:1です)。

手前のニジミ止めシーラーを塗った部分は下に描いた黒い線が全く見えなくなっていて、奥は線が見えるのが判ると思います。ちなみに3コート塗って完全隠蔽はしています。

boule3と言う事でこちらも一旦下にニジミ止めシーラーを塗り、同じように2Kエナメルのグレーを塗ってとりあえず「下塗り」としました。これで一旦熱を掛けて完全硬化させ、その後改めて本塗りを行う予定です。

ちなみに使うのは2液ウレタンサフェーサーでもOKで、ただその場合かなりしっかりとした研ぎ作業が必要となる為、今回は想定していなかった作業としてコストを抑えるべくこの方法jにしています。

または「ノンサンディングサフェ」と言う手も無い訳では無いのですが、あれを塗ってそのまま上塗りって私的にちょっと無理があると思っていて(苦笑)、勿論何度も使ったことはありますが、塗り肌と艶引けが私的に嫌いなので在庫はしていますが今後使う予定は無いと思います。

しかも一旦固まると信じられないくらい固いので、研ぎ前提としても使う気になれないんですよね(日本のユーザー向けでは無いだけで、もしかしたら海外では人気があるのかも知れません)。

と言う事で少し遠回りとなりますが作業は進行しておりますのでどうぞご安心下さいませ!

スズキブルバードフロントカウル塗装承ってます

bluebird先日到着しておりましたSUZUKI BOULEVARDのフロントカウルパネルです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

現状は綺麗なキャンディーレッドに塗られた新品部品で、今回のご依頼はこちらをSUZUKI純正色の「GL. SPARKLE BLACK」(カラーコード:YVB)で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承っています。

尚今回は奇跡的にSTANDOXの配合データがありまして、この場合であれば配合表通りに作れば色を作成出来るので調色費は不要です。

四輪車の場合はほぼ100%配合データが存在していますので特に現車を見なくても色を作成出来ますが(当然多少なり車体との色ブレは生じます)、二輪車の場合は配合データが存在していない方が多く、この場合は塗装された部品をお借りしてそこから色を作成しますが、これは単なる微調色とは違って非常に手間の掛かる作業なので別途調色費用が必要となります。

お問合せの際には「色番号」(カラーコード)をお知らせ頂ければ予め配合データの有無を確認しますので、色名と併せてそちらも調べておいて頂く事をお勧め致します。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!