ベンツヘッドカバー×2 凸部研磨

benz115 先日結晶塗装を行ったベンツのヘッドカバーの凸部を面研して光らせます。

この作業が実は結構重労働で、使うペーパーの種類も色々ですからこんな感じで作業場はとっ散らかった状態になってしまいます。削った粉も凄いので掃除機&換気も必要ですしね。

benz116そして凸部を削って光らせたら最後にクリアーを筆で塗っておきます。一次凌ぎ的な感じですがやらないよりは、と言う感じですかね(こちらはサービスですので)。

ちなみに腐食のひどかったオレンジ色のヘッドカバーは凸文字の一部が明らかに欠損してしまっている箇所がありまして、研磨してもそこにペーパーが届きませんからそこだけオレンジのままになってしまっていたので最後にシルバーを筆で塗ってそれらしくしておきました。角度によってはこれだけでも結構判り難く出来ていると思います。

それでは完成次第改めて紹介致しますね。もう少々お待ちくださいませ!

ベンツヘッドカバー×2 結晶塗装 本塗り

benz102 大変お待たせしました!ベンツのヘッドカバー二個、無事本塗り完了しておりますのでご安心ください。上の画像はブラスト屋さんにて強力な直圧サンドブラストを行って貰った状態です。マグネシウム製のヘッドカバーの場合は簡単に腐食が再発してしまいますので下地処理は重防錆仕様がスタンダードになっております。御了承くださいませ。

benz103 重防錆仕様は使うプライマーも通常の物とは違い、ただホースが付く部分は結晶塗装は塗りたくないので先にここを艶消し黒に塗っておく事にします。マスキングをしていつも通りのプライマー(薄膜)を塗ったら艶消し黒を塗っておきます。

benz105 こんな感じで艶消し黒が乾いたらマスキングをしておきます。パイプが綺麗だったらこんな事をする必要は無いのですが、既にここも塗られていたので一緒にサンドブラストを行いましたから塗る必要があるのです。結晶塗装を塗ってもオイルが漏れたりはしないと思いますが気分的にここはやはりフラットになっていて欲しいですよね。

benz106 そして浸透型エポキシプライマーの塗装です。一旦ここで強制乾燥させて硬化させます。

benz107 ちなみにマグネシウムヘッドカバーの場合ササクレ状に隆起した箇所などが結構あって、そこの奥まではプライマーはスプレーでは入っていってくれないので筆で奥まで押し込みます。

benz108 そして本塗りです。ちょっと汚い仕上がりですが、腐食で侵食されてガタガタな素地にそのまま塗っているのでこれはもう仕方無いです。ただこのままでも綺麗に見せてくれるのが結晶塗装のメリットと言うことですので。

benz110熱を掛けて硬化させるとこんな感じに結晶目が出てきます。ガタガタだった素地も綺麗に見えますよね。これこそが結晶塗装の強みなのです。

benz109 そして青の方も無事完了です。それにしてもどちらも派手な色と言うか・・・(笑)。

後は凸部を面研して素地を光らせ、筆でクリアーを塗ったら完成となります。週末辺りを予定しております。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ベンツヘッドカバー×2 旧塗膜剥離

benz100先日サンドブラスト屋さんから戻って来ましたベンツのヘッドカバー×2です。既存の塗膜は裏表とも全て剥離して頂き、腐食も強力な直圧サンドブラストで根こそぎ除去して頂きました。

現状は乾燥剤と一緒にビニールで梱包されていまして、この状態なら酸化(腐食)はし難いですから作業が出来るタイミングまではこのままの状態で保管します。

この後はリン酸で化成処理を行い、耐食性の高いエポキシプライマーを塗ったらいよいよ本塗りとなります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ベンツヘッドカバー×2 結晶塗装承ってます

benz83 先日到着しておりましたメルセデスのヘッドカバー×2です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!ちなみにどちらも同じオーナー様です。まさか二台所有している・・・なんて事は無いと思いますが(笑)。

benz85 こちらは以前どこかで塗装をされた物を飾っておいたとの事ですが、その間に凸部が腐食してしまったとの事で今回新たに御依頼頂きました。塗ってからまだ装着もしていないのにちょっと勿体無いですね。

benz86ちなみに裏側を見ると塗膜?がボロボロと剥がれかかった状態で、ただこれはメルセデスのヘッドカバーではいつもの事です。当店で塗り直す時はこれも全部剥がしておくのですが、表も裏もとなるとこれはかなり大変ですからこの手のヘッドカバーはいつもサンドブラスト専門店に御願いしているのです。強力な直圧サンドブラストなら根深い腐食も削り落としてくれますしね。

benz84そしてもう一方のオレンジ色のヘッドカバーです。こちらは結晶塗装では無く通常の塗装で塗られていまして、ただこういった塗装だと素地の粗さがそのままでてしまうのでどうしてもこのような仕上がりになってしまいます。美しい艶々とした塗膜にするにはやはり「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程が必要なのですが、このイビツな形に角を立てずにペーパーで平らに研磨するなんて、想像しただけで気分が・・・(出来ない訳では無いですが研ぎ作業だけで一週間くらいかかるのではと・・・)。ちなみにそこまでやると鋳造製品でもこんな仕上がりにはなります。

結晶塗装の良いところは、こういった素地の粗さがそのままでもそのチヂレ模様で美しく見せてくれるという点に尽きるかと思います。艶有りも良いですが結晶塗装の無骨な感じは金属的な質感があって良いですね。

ちなみに色はそれぞれ違う色で御指定頂いておりまして、オレンジは以前行ったランサーのオレンジの結晶塗装、赤い方は同型のヘッドカバーに塗った青の結晶塗装で承っています。青い方は最近お納めしたランチアのヘッドカバーにも使いましたね。こちらの方が綺麗に撮れていると思いますので宜しければ参考にどうぞ。

この後の流れとしては、まずはオイルの洗浄を行い、その後サンドブラスト専門店に依頼して直圧ブラストで全体の塗膜を払拭して貰います(裏表ともに)。その後戻って来たら防食性の高い浸透型エポキシプライマーでの重防錆仕様として改めて結晶塗装を行います。そう言えば別件で御依頼頂いているW124の大きなヘッドカバーとプラグカバーが入れ替えでそろそろ戻ってくる予定で、内容が似ていますから宜しければそちらを御参考頂ければと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!