ボールペン胴軸塗装 完成

 大変お待たせしました!ボールペン同軸部の真鍮製パイプの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々は未塗装の状態で、恐らくはオーナー様自ら既存の塗膜を剥がさられたのだと思います。

下地には金属用のプライマーを塗布し、サフェーサーでラインを整えてから上塗り塗装を行っています。

 今回は全5色の内、4色にキャンディ―カラーを塗布しました。

 四角いパネルが下色のトヨタ「チェリーパールクリスタルシャイン」(カラーコード:3S7)、それにマゼンタ系ローズピンクのキャンディーカラーをコートしています。

 こちらはダイハツ「スプラッシュブルーメタリック」(カラーコード:B80)をベースにコバルトブルーのキャンディーカラーをコートしています。

 こちらは途中で変更になった色で、トヨタの「レディッシュパープルマイカメタリック」(カラーコード:9AC)にバイオレット系のキャンディーカラーをコートしています。

 こちらはダイハツ「フレッシュグリーンメタリック」(カラーコード:G57)にオーガニックグリーンのキャンディーカラーを重ねています。いずれも最後にクリアーをコートする3コートキャンディー塗装となります。

 そしてこちらの一本のみはキャンディーカラー無しの仕様で、色はトヨタの「ジェイドグリーン」(カラーコード:6V5)となります。いずれもクリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります。

左の四角いパネルが自動車の純正色で、それにそれぞれと同系色のキャンディーカラーをコートした色が右のミニカーとなります。こうやって見比べてみると色の変化が判り易いですよね。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ボールペン同軸×5 本塗り

 先日から色を作成しているボールペンの同軸塗装用の塗色です。

塗色についてはオーナー様に画像を確認して頂いて一部を変更致しました。上の画像の一番左の紫が暗かったもう少し明るい紫に、またジェイドグリーンに関してはキャンディー塗装無しで変更承っております。

配合データをメーカーサイトからダウンロードし、改めて作成し直しました。

 二個手前の画像に比べると左上の紫が明るくなったのが判ると思います。

上段がベースカラーで、下段がその上に塗り重ねる透明な塗料=キャンディーカラーとなります。

今回はご依頼品とは別にうちの色見本用として注型ミニカーと、画像ではちょっと判りませんが小さいアクリル板を一緒に塗装しています。アクリル板の方はキャンディ―カラーを塗らないで仕上げるようにして変化が判るようにします。

同軸の内側両端には細かいネジ山がある為、そこには塗料が着かないようマスキングをしています。

 今回は5色+4色を塗りますが使用するスプレーガンは2丁のみで、塗り終わった物からガンを洗って新たに色を入れていきます。

 ベースカラーの塗装が完了です。

 こちらが今回変更となったトヨタのレディッシュパープルマイカメタリック(カラーコード:9AC)となります。

 右の濃い緑がトヨタのジェイドグリーン:6V5で、

 明るい黄緑がダイハツ フレッシュグリーンメタリック:G57、

こちらはトヨタのチェリーパールクリスタルシャイン:3S7です。

ホワイトパールが入っています。

 ここからは先ほどのベースカラーに塗り重ねるキャンディ―カラーとなります。

これはローズピンクなる色で、ハウスオブカラーでは無く懇意にさせて頂いている塗装屋さんから購入させて頂いている製品です(製品名は良く判りませんが耐候性がハウスオブカラーより高いのが特徴です)。念の為ですがテールランプに塗っている色とは違います(あちらはレッドで、こちらは青味のあるマゼンタ系です)。

こちらはハウスオブカラーのコバルトブルーで、以前W124のエアークリーナーボックスに採用した色ですね。発色がとても綺麗なキャンディーブルーです。

 こちらはバイオレット系のキャンディ―カラーで、ハウスオブカラーでは無い方です。間違えて2リットルも買ったしまった為(原色を、です・・・)、塗装屋人生最期までに使いきれないかも知れません…。ちなみにですが、画像のキャンディーカラーはどれもバインダー(ベースクリアー)で10%程に薄めてあります。

 こちらはハウスオブカラーのグリーン系キャンディーで、少し前にご依頼頂いたS-WORKSのカーボンフレームに使用した色ですね(その時はもう少し青味のグリーンを足しました)。

 キャンディーカラーを2コート程塗布し、クリアーを塗って本塗り完了です。発色が普通の塗装とは全然違いますよね。

 画像で見ると普通の2コートパールメタリックに見えなくも無いですが、実物はキャンディーカラー特有の色の深みを感じられます。バイオレット系のキャディーカラーを重ねています。

 こちらの濃い目のグリーンはキャンディーカラー無しの2コート塗装となります。

 こちらは明るい黄緑色の上にグリーンのキャンディーカラーを重ねた色で、今回一番キャンディーカラーらしさ感じる色味になっているかも知れません。

画像では伝え難いのですが、こちらのトヨタチェリーパールクリスタルシャイン:3S7のキャンディー仕様も中々面白い色味になったと思います。

完成時にはそれぞれベースカラーのみ(キャンディーカラー無し)の物と並べてそれぞれの変化が判るように紹介しようと思います。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ボールペン胴軸塗装 色準備

先日サフェーサー研ぎ作業までが完了していたボールペン用真鍮製の同軸5本です。

 色はそれぞれ自動車のボディーカラーで承っておりまして、

深緑:トヨタ ジェイドグリーン:6V5

黄緑:ダイハツ フレッシュグリーンメタリック:G57

水色(ターコイズ):ダイハツ スプラッシュブルーメタリック:B80

ピンク(マゼンタ):トヨタ チェリーパールクリスタルシャイン:3S7

紫:ホンダ ミスティックガーネット・パール:RP50P

といった内容となります。

まずはこの5色を作成しました。

 これらをベースカラー(下色)として、

 その上に透過性の塗装=キャンディーカラーを重ねる3コート塗装で承っております。

上段が下色で、下段がキャンディーカラーとなります(ちょっと濃いのですが透明な塗装です)。

使用するキャンディーカラーはそれぞれの塗色にあった物として、グリーン系の2色には「キャンディーグリーン」、青には青、ピンクには(ローズ)ピンク、濃紫にはバイオレットを使用する予定です。

ただ実際に下色を作ってみると濃紫の「ホンダ ミスティックガーネット・パール:RP50P」と緑色の「トヨタ ジェイドグリーン:6V5」が暗すぎる為、キャンディー塗装のメリットが活かせられない可能性があり、現在オーナー様にご確認を頂いている所です。

キャンディーカラーは下色を透過させる事で表現する色なので、例えば黒の上に透明な赤を塗ろうが透明な青を塗ろうが黒でしかありません(明るい場所で見た時に多少色相は感じられますがパッと見はやはり黒です)。

他の3色については比較的明るい色味なのでその上にキャンディーカラーをコートすると色の変化・深みを感じられると思います。

また進展しましたら改めて紹介させて頂きますね。どうぞご確認の程宜しくお願い致します!

ボールペン胴軸 サフェ入れ

先日到着しておりましたボールペンの胴体部分、真鍮パイプです。

5本の内の1本にはネームが彫刻されていて、またもう一本には両端に継ぎ目があった為、#180のペーパーで平らに削っておきます。

良く脱脂清掃し、台にセットします。

良く見ると判ると思いますが、上のパイプにはネームの彫刻の跡が残っていて、完全に削り落とす事も可能だったのですが、パイプ自体の形が変わってしまうのでこの程度に留めておきました。

下のパイプは両端に継ぎ目があるので、この2本はプライマーとは別にサフェーサーも塗る予定でした。

ただ2本塗るのも5本塗るのも余り変わり無いので全部同じように塗っています。

サフェーサーを塗り終わった段階でネーム彫刻の跡も継ぎ目も見え無くなりました。

その後60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥硬化させ、サフェーサーを研ぎ出します。

特に当て板は使わず、#600耐水ペーパーのコシを利用してラインを研ぎ出し、#800の水研ぎで目消し、さらにアシレックスレモン(#800相当で当たりの柔らかい研磨粒子が塗布された布状の副資材)で表面を均します。

若干色が違うのは下地に塗ってあるプライマーが透けているからで、作業自体はどれも同じ方法としています。

今回はこれら5本どれも色が違い、またさらにその上に透過性の塗色(キャンディーカラー)をコートする変則的な3コートキャンディー塗装となります。

お任せコースなのでキャンディー塗装はぶっつけ本番となりますが、一応基準色の具合だけでも見ておきたいので本塗り前に手が空いたら色を作ってみようと思います。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ボールペン胴軸塗装承ってます

 先日到着しておりましたボールペンの胴体外装部品、真鍮製のパイプ5本です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容はこちらをそれぞれ違う色で、さらにキャンディーカラー(!)で承っております。

塗色に関しては判り易くご指示を頂いておりますので、そちらをご案内させて頂きますね。


深緑:トヨタ ジェイドグリーン:6V5

黄緑:ダイハツ フレッシュグリーンメタリック:G57

水色(ターコイズ):ダイハツ スプラッシュブルーメタリック:B80

ピンク(マゼンタ):トヨタ チェリーパールクリスタルシャイン:3S7

紫:ホンダ ミスティックガーネット・パール:RP50P


となりまして、さらにそれぞれの塗色の上に透過性の塗色(キャンディーカラー)を重ねる3コートキャンディーカラーとなります。またキャンディーカラーはそれぞれの塗色にあった物として、上から「キャンディーグリーン」「キャンディーグリーン」「キャンディーブルー」「キャンディーピンク(マゼンタ)」「キャンディーパープル」の4種類を使います。

判り易いように、以前メルセデスW124のエアークリーナーボックスに施工したキャンディーブルーの時の画像を紹介致しますね。

こちらの色見本テンプレートには二種類の色板が貼ってありますが、上の方は普通の2コートメタリックで、その上に透過性の青=キャンディーブルーを塗り重ねたのが下の色板とその左にあるダースベイダーです。

もう少し判り易く、完成品の画像も紹介致しますね。

先ほどのダースベイダーの色がこちらとなります。こういった透明感のある色味はキャンディーカラー特有の色味です。

ちなみに今回はそれぞれ通常の車体色にキャンディーカラーを重ねるので、実際どういった色味になるのかは私も見当がつきません。本来であれば先日行ったS-WORKSの自転車フレームの塗装の時のように一色毎に色味の確認を行えば良いのですが、そこまでしてしまうと膨大なコストが掛かってしまいますので、今回のキャンディーカラーは味付け程度、ぶっつけ本番といった形で行う予定です。

こちらも参考までにS-WORKSの時の色確認時の画像を紹介しますね。

これは色を合わせる為の調色作業では無く、一色を決める為だけに一枚ずつ色見本を作成している所です。どれも後の本塗りで再現出来るようそれぞれの配合やコート数も記録してあります。キャンディーカラーは塗り方で色味が変わってしまうのでどうしても手間が掛かります。

ちなみに5本の内の1本にはネームが彫刻されていて、また一本だけ両端に何かしらの部品が打ち込まれて、さらに打痕がある物もありますので(奥から二番目)、その2本はサフェーサーで下地を平滑にしてからの塗装となります。その他は足付け処理とプライマー塗装のみを想定しています。素材は真鍮ですが下地処理は通常の鉄やアルミと同じで大丈夫です。

「それにしてもボールペンも塗るのか!」と思われるかも知れませが、実は前例がありますのでそちらも紹介したいと思います(長くなってすいません)。

こちらも元々金属素地からの状態で、色はBMW mini cooperのボディ色「アイスブルーソリッド」(カラーコード:YB28)で承りました。

この時は下地にプライマーのみの対応だったので継ぎ目は残っていますが、今回の内の一本にある同じような継ぎ目はサフェーサーで埋める予定ですのでフラットに仕上がる予定となります。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!