HEMI樹脂性エンジンカバー結晶塗装 完成

hemi14 こちらもお待たせしました!ダッジラム(多分)のHEMIエンジンに装着されるプラスチック製のカバーパネル×2枚、鮮やかな結晶塗装の赤で完成となります。

hemi15 樹脂製素材への結晶塗装は色々面倒な事があるのですが、よく見ても金属パーツと同様遜色無く仕上がっていると思います。結晶塗装を知っている方が見て「え?これってプラスチックなの?」って思って貰えればとても嬉しいです(勿論オーナー様にも)。

hemi16 ちなみに今回は丁度凸文字の周りが一段下がっていてそこで周りとの区切りが出来ますから、以前行なった樹脂製NCロードスターのヘッドカバーのように凸文字一つ一つをマスキングと言う方法では無く、段が付いた谷のプレスライン部分でマスキングが可能となっています。今回これのお陰で大幅に見積もり額を下げる事が出来ました。見た目も予想以上に格好良かったですしね。

hemi17 フィンについては今回新たにシルバーを塗り直し、その上でマスキングをして残すようにしています。良い感じに出来ていると思いますのでご安心下さいませ。

hemi18私的にはこのプレスラインのエッジが尖っているのが気に入っていて、もしここが丸みのあるラインだったら如何にもプラスチック成形品に見えてでちょっと残念な仕上がりになっていたと思います。エッジが立っているとフライス加工したようで、まるで金属製品っぽく見えるのが良いですよね。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

HEMI樹脂性エンジンカバー 結晶塗装 本塗り

hemi8 こちらもお待たせしました!ダッジラム(多分)のHEMIエンジン用プラスチック製エンジンカバー、無事本塗り完了しております。

凸状になったフィンは元々シルバーに塗られていて、当初はそれをマスキングして残す予定だったのですが、ちょっと塗り足りない部分などがありましたので改めてシルバーを塗り直しておきました。塗装は一発本番みたいな所があって、「ちょっと失敗したからやり直す」と言う訳にはいきませんので(場合によっては部品がゴミに・・・苦)、多少時間が掛かっても不安要素は払拭しておくに限ります。

hemi9 新たに塗ったシルバーはかなり大きめにオーバーコートしてあるので今度はそれを利用してマスキングテープを大きく食み出るようにして貼り付けます。

ちなみに今回の凸部は直角では無く多少テーパーになっていて、普通のマスキングテープだと折れ曲がって壁面にくっついてしまうので、今回は最初にコシの強いタイプのマスキングテープを使っています(薄緑色のがそうです)。これなら堅いので端が折れ曲がる事はありません。

hemi10 そして仕切り直しです。シルバーが塗られていない所には改めてプラスチックプライマーを塗布し、本塗り開始です。

hemi11 はっきりとした結晶目を得る為にはしっかりとした膜厚が必要で、且つ全体に均一に塗る事によって美しく並んだ結晶目が得られます。

ただ今回のようなマスキングをした箇所があるとそれは非常に大きなリスクとなる訳で、もしこれで失敗したら一体どうなってしまうのか・・・なんて考えていると、いざこれから塗ろうと思っている時に結構恐怖を感じてしまったりもするのですが(そもそもこれはいつもです)、ただそういったプレッシャーがあるからこそ飽きもせず未だに塗装が好きでいられるのだと思います。吊り橋効果みたいな感じですかね(多分全然違います)。

hemi12 熱を入れ、しっかり結晶目が出たら各マスキングを剥がします。結晶塗装の場合はマスキングを剥がすタイミングが普通の塗装とはちょっと違って、ある程度塗膜が固まったら全部剥がし、その後続けてまた熱を掛けます。

仕上りとしてはHEMIの文字の周りの黒残しが予想以上に格好良くてビックリしました。色の配置と面積比が丁度良い感じなのかも知れませんね。これはヤバイですよ。

hemi13フィンの部分もさすがにあれだけやっておいたので良い感じに仕上がったと思います。シルバーの色もHEMIの文字と比べても違和感はありません。

HEMI樹脂性エンジンカバー 下準備

hemi2こちらもお待たせしております。ダッヂラム?のHEMIエンジン用樹脂製カバーも作業着手しておりますのでご安心下さいませ。

まずは脱脂洗浄なのですが、今回は既存のシルバー塗装を活かす方法ですのでこの時点では溶剤は使わず、洗剤と柔らかい豚毛ブラシを使ってやさしく洗浄します。

hemi3 そしてその後シルバーに塗られた部分をマスキングするのですが・・・。

hemi4 どうも元々塗られているシルバーが余り宜しく無く(エッジまで届いていません・・・)、結局フィンの部分はシルバーで塗り直す事にしました。まあこんな事だと思っていましたけどね(苦笑)。

hemi5 ただ「6.4L HEMI」の文字については当初通りそれとその周りは塗らないので、新たに塗るシルバーを既存の色と近い感じにしなければなりません。画像だとちょっと分かり難いですが、新たに作ったシルバーを色板に塗っています。

hemi6 と言う訳でフィンの部分も含めて全体的に足付け処理を行ない、よく脱脂処理をしたらプラスチックプライマーを塗ります。

hemi7そしてフィンの部分とその周りまでシルバーを塗ります。エッジよりもかなり大きめに塗りたいので結局フィンの周りは全体的にシルバーになってしまいました。また元の黒が見えてしまうよりかは全然良いですからね。

シルバーはベースコートのみですが硬化剤を入れてあるのでこの時点で一旦熱を掛けて硬化させ、この後改めてフィンの部分をマスキングして次こそいよいよ本塗りの結晶塗装となります。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

HEMI樹脂性エンジンカバー 結晶塗装承ってます

hemi 先日到着しておりましたHEMIエンジンの樹脂性エンジンカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

車体については伺っていないのですが、以前一時期勤めていた自動車板金塗装工場の元請けさんにアメ車屋さんがいらっしゃって、よくダッジのエンジンルームでこのHEMIのロゴを見かけていました。当時はダッジチャージャーとかダッジラムとかもよく塗っていまして、懐かしいなぁと思ってちょっと調べてみたらどうやらその元請けさんは破産していたようでして・・・時代は容赦無いですね。

hemi1ご依頼内容としてはこちらを「結晶塗装の赤」で、「6.4L HEMI」の文字周りは一段低くなっているのでここは文字とその周りをプレスラインの谷部分を境界線にしてそのまま残し、フィンの部分も全部マスキングして既存のシルバー塗装を残します。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!