フォレスターメッキグリル&ドアミラーカバー塗装承ってます

 先日到着しておりましたフォレスターのフロントグリルメッキモールとメッキフォググリル、ミラカバー全8点です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容はこれら全てを「艶消し黒」で、メッキ部品はそのまま上塗りしても塗膜が密着しませんのでメッキ素地用の下地処理も行います。

 グリルモールにはビビリ防止の為のクッションテープが何カ所か貼ってありますが(画像だとその上に白いマスキングテープが張ってあります)、こちらは一旦剥がし、塗装後に貼り直すようにします。

クッションテープの再貼り付けについては以下の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照下さい。

http://pro-fit.ne.jp/wordpress2013/wordpress/2017/08/30/%E3%82%AF%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%97/

また裏側には黒い樹脂部品も両面テープで着いているようで、こちらは隙間が空いているのでマスキングで対応しようと思います(もしかしたら外すかも知れません)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

GMCホイールキャップ 本塗り

 先日ベース色のガンメタで下塗りを終えていたGMCのホイールキャップ(エポキシ製複製品)です。ようやくこの日がやって参りました(予想していたより3倍くらい長い時間が掛かってしまいました・・・)。

熱を掛けて完全硬化させたクリアーには上から色を塗っても密着しませんので(一応マニュアル上24時間以内なら大丈夫と言う例外はあります)、再び全体を足付け処理します。ちなみに自転車フレームの塗装などはこれをやっていないケースが多く、最初は塗料(もしくは密着剤)の効果のより意外と密着しているのですが、足付け処理によるアンカー効果が得られていないので数年経ってからクリアーだけが剥がれて来てしまうと言う訳です。

表面は#1500の水研ぎで肌を均し、その後スコッチ&ウォッシュコンパウンドで全体を足付け、凹み文字の内側はナイロンブラシを使って処理しています。

十分に脱脂清掃をしたら、

 文字の周りをマスキングします。

 ただしピッタリ見切るとその跡が出てしまう恐れがある為(ベースコートがクリアー層を侵して段差が付いてしまいます)、多少でも見切りラインが柔らかくなるようテープの端を折ってヒラヒラするようにしています。ちょっと判り難いと思いますが、12ミリ幅のマスキングテープの片端を3ミリ程折り込んで9ミリ幅にしているような感じですかね。車の塗装屋さんなら日常的に行う方法です(それくらいバツ切りマスキングと言うのは普段は行いません)。

 色に関してはフェラーリのロッソコルサ(カラーコード:300)をそのまま使う予定でしたが、既存の赤に比べると赤が濃過ぎる(青みが強い)為、朱色っぽい赤とオレンジを入れて調整しておきました。

 凹み文字の側面もしっかり塗りたいので四方八方からスプレーし、

 その後余分をシンナーで拭き取り、ペーパーを掛けて除去します。

ちなみに少し前に社外記で紹介した北海道大学様からのご依頼は基本的にはこれと同じ方法で、ただし掛かる手間と時間は10倍くらい大変な感じです。現在二個目のご依頼品が到着しておりまして、今から考えると夢に出て来そうなので一旦記憶から無くす事にしました。

 再びよく脱脂処理を行い、タッククロス掛け&エアーブローをしたら、

 クリアーを塗って本塗り完了です。大変お待たせしました!

 ぱっと見はアルミ製のオリジナル品との区別は付かないと思います。と言うか塗装自体はオリジナルよりも仕上りが良く出来ていると思いますが・・・(あちらはゴミが多過ぎです)。

 凹み文字部の塗り分けも良い具体に出来ていると思います。

 文字の内側は当て板を使ってしっかり研ぎ付けたので、オリジナルにあった歪やバリなども払拭出来て綺麗なラインが形成出来ていると思います。

ちなみにボツ品は色は塗らずクリアーだけ塗って当工場のモニュメントと言うか記念品にしようかと思っています。これを見て苦しかった日々を思い出せるようにという感じでしょうか。

この後熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、フチの溝に予め用意しておいた丸ゴムを固定したら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

MAZDA RX-7ブレーキキャリパー塗装 完成

 大変お待たせしました!マツダRX-7の純正ブレーキキャリパー一式の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

フロントキャリパーはグラインダーで削り込まれていた物を、

サンダーで深い傷やラインを均し、

自家塗装されたリヤキャリパーは、

いつものブレーキ屋さんにてサンドブラストで全部剥がして貰いました。

 リヤキャリパーもオーナー様自ら研磨を行っていたようでツルツルに仕上がっています。

 リヤブレーキを仮組みしてみました(全然関係ない細いボルトを挿し込んで固定しています)。

 車体にボルトで固定される箇所には膜厚を付けないようプライマー&ベースコートの黒を薄膜で仕上げています。

 オーナー様のご希望によりSUMITIMOの文字も残すようにしました。

またリヤキャリパーには、古いマツダのロゴをデカールで入れています。

幅がかなり狭く8ミリくらいしか無かった為、ロゴのサイズは6.5ミリにしています。

言われないと気が付かない程ですが、こういうのは愛着が沸きますよね。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

透過性塗装 テールランプ関係下準備

透過性塗装 テールランプ関係下準備

先日に引き続きテールランプ関係の下準備です。

 CBR250RRのテールランプに着いていた板ゴムは一旦剥がしておきます。塗装後に同じように両面テープで貼り直しておきますね。

 こちらはBMW E46のテールランプで、画面右側の小さいテールランプの上部「バックランプ」のクリアーレンズ部分で、クリアー抜きのサイズを最初のご指定よりも小さく変更となりました。内部反射板の壁部分から8ミリ内側で承っています。元の画像はこちらから見れますので宜しければご参照下さい。

と言う訳で、今回はフリーハンドによるマスキングでは無く、データから作ってマスキングシートを作製する事にしました(と言うかこうしないと角のアールは綺麗に作れませんので)。

また位置を出し易いように、周りに幅8ミリのガイド用シートも一緒に作成しています。角の形が変なのは気にされなくて大丈夫です。

 それぞれがバラバラにならないようマスキングシートで固定し、外周を内部リフレクターの壁に合わせて貼付け、

 ガイド用のシートを剥がすと枠から内側8ミリの位置にピッタリ貼れると言う寸法です。

 また社外品のテールランプには製造時のバリがあるので、

空研ぎペーパー#120→#180→#240→#320→#400で平らに研ぎ付け、最終#800で目を均しておきます。

他の部品も#800→#1300でレンズ表面の足付け処理を行い、よく脱脂清掃をしておきます。この後は埃が乗らないよう一旦保管しておき、来週早々~半ばまでに本塗りを行う予定です。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

透過性塗装 テールランプ関係下準備

次回透過性塗装のターンで本塗り予定のテールランプ等部品です。本日より作業着手しておりますのでどうぞご安心下さいませ。

今回は5セット10部品で、内容は以下の通りとなります。

・BMW E46 テールランプ レッド&スモーク塗装

・ハイマウントストップランプ塗装

・メルセデスベンツCLSテールランプ スモーク塗装

・CBR250RRテールランプ スモーク塗装

・フォレスターテールランプ レッド&スモーク塗装

まずはレンズ面をシリコンオフで脱脂し、次に裏側を清掃します。今回はどれも綺麗でしたのでそんなに時間は掛かりませんでした。

電球が装着される穴に貼ってありましたガムテープは熱を掛けた時に糊が残ってしまう恐れがありますのでマスキングテープに貼り直しておきました。こちらは最後まで貼りっ放しにしておきますのでどうぞご安心下さいませ(基本的にいつもこうしております)。

レンズ以外を養生します。マスキングの貼り方としては、台に置いた時や持った時に紙が破れないようピンと張らないようにします。またネジで突起した個所などは、紙を突き破らないようマスキングテープで補強しておきます。

 養生に使うのはこういった「ロールマスカー」なる専用の物があって、予め紙の端にマスキングテープが張ってあります。手前が300ミリで「シングル」、左奥が550ミリ幅を半分に折りたたんで二重になっているので「ダブル」と呼んだりします。

その他もっと幅の広い紙を専用台にセットする物や、ポリ塩化ビニルに炭酸カルシウムを添加した「タンカルマスカー」などがあります。炭カルマスカーは車を覆う程のサイズからハンディタイプもあるので車の塗装や建築関係の現場では良く使われいますが、小物を塗装している今では殆ど使っていません。

ビニール系は伸びるという利点がありますが、静電気が発生してビニール表面に埃が付着し、本塗り時にスプレーした時に塗料の溶剤分が揮発→気化熱によってその周辺の温度が低下→結露が発生→湿度が上昇→静電気が消滅→ビニール表面にこびり付いていたホコリが一気に放出!と言う事になるのが嫌で(あくまでも私的なイメージです)使う機会は殆ど無くなりました。

ロールマスカーをセットする「マスカーカッター」にはギザギザの刃が付いていて、紙を貼りながら片手で簡単に紙を切る事が出来るようになっています。刃が剥き出しなので無造作に扱うと怪我をしたりしますが、保護用のカバーが付いているタイプとかだと作業効率が落ちるので私的にはこれがとても気に入っています。と言うかこのマスカーカッター、見習いの頃からずっと一緒です(笑)。

今週中には下準備を終わらせておき、来週早々~半ばに本塗りを行う予定です。どうぞもう少々お待ちくださいませ!