工場メンテナンス

factory-46自前の工場を持つとなると仕事以外にこういったメンテナンス的な作業もしなければならないのでこの辺が雇われの時とは大きく違う事ですかね。最初に勤めていたディーラー内製工場の時はトイレなどの公共スペースは勿論、自分の作業現場の床もそれ専門の方が掃除してくれていましたので常に現場はピカピカの状態でした。設備にしても塗装屋が4人で塗装ブースが4基なんてあり得無い程恵まれた環境だったのです。まあ扱っていたのが外車ですからその分お金は沢山取っていたのだと思いますが・・・(当時世界一高いレーバーレートとして保険会社の間では有名だったようです)。

上の画像は床の塗装前で、壁が綺麗なのは貼っていたビニールシートを全部剝がしたからです。床の亀裂や凹みは手の空いた時に少しずつセメントで直しておきました。これでもスチーム洗浄した後なので綺麗な方なんですけどね。結構汚れていたようです。

factory-45 コンクリートが露出していた箇所にはプライマーを塗り(コンクリートに直接上塗りは出来ません。剥がれます)グレーで仕上げました。どちらもエポキシ系の塗料です。

切れていた蛍光灯を交換し、壁のビニールも新しい物に張り替えました。

factory-47そして最後の仕上げに壁全体にコーティング剤を塗布します。画面右にある白いポリ容器がそれですね。これを塗った場所はヌルヌルのベタベタになって、そこに止まった虫はもう飛べなくなってしまうのです。所謂「トリモチ」のような感じになります。

塗装屋さんなら判ると思いますが、塗装にとって「虫」は最大の天敵で、これのせいで塗り直しを余儀なくされた事は誰しも経験があると思います。体が取れたとしても足が残ってしまったりと、スピナールでも回収仕切れない、或いはベースコートを傷つけてしまうなんて事は繊細な塗装をやっていればどうしても避けられない事です。が、以前間借りをさせて貰っていた工場の塗装ブースではこれを常に壁に塗っていて、4年くらいお世話になっていましたがその間この「虫」で塗り直しをした事は一度もありませんでした。想像以上に凄い効果があるんですよ・・・。虫以外にも微細なホコリも付いたら吸着されるので塗装自体の品質も格段に上がると思います。これは超お勧めです(ただしお値段はクリスタルクリアー並に結構高いのですが・・・)。

ちなみにその容器の左側に写っているのがエアーフィルター関係の類です。これの他にコンプレッサーを出て直ぐのところにもフィルターがあって、その前には当然エアードライヤーもあります。小物の塗装でここまでは必要無いのかも知れませんが塗装のトラブルは大抵数年経ってから出る事が多いので、目に見えない分この辺の事はしっかりやっておきたいのです(と言いつつSATAのエアーフィルターは回転祝いとしての頂き物なのですが・・・苦笑)。