アクリル色見本×結晶塗装

 先日仕事で行っていた赤の結晶塗装ですが、

いつもの色見本用にレーザーでカットしておいたアクリル片があったので、

 試しに一緒に塗ってみました。

 一般的なアルミ製のヘッドカバーを結晶塗装にした場合、140℃~170℃程の熱を掛ける為、普通のプラスチックは変形してしまうのですが、今回は樹脂製エンジンカバーだったので120℃と抑え気味にし、なのでアクリル樹脂でも大丈夫かな?と思って一緒に焼いてみました(当然ですがリスクはあるので仕事ではお受付しておりません)。

熱で成型したプラスチックは、再び熱が掛かると元に戻ろうとするので変形しますから、その点で今回はアクリル板(キャスト製)をレーザーでカットした物なので大丈夫だったのだと思います(しかしですが仕事としてお受付はしておりません)。

ちなみに結晶塗装は余り長く保存が出来ません。1液の熱硬化型なので本来であればポットライフは長い筈なのですが、時間が経つとゲル化(と言うよりもはや重合)してしまい、塗料容器の中にこのような塊が出来てきます。しかしこれこそがチヂレ目を表現してくれる成分なので、これが大量に発生すると「チヂレ無い結晶塗料」になってしまい、なのでそれまでに使い切るか、最後は捨てるしかありません。最終的にはこんな感じになってしまいます。

結晶塗装は当初一斗缶(およそ15キロ)で購入していましたが、上記の事から半分しか使っていないのに捨てる!と言う事もあるので、現在は4キロ缶での購入にしています。その結果材料費のコストは4~5倍くらいになりましたが、塗料は捨てるのにもお金が掛かるので(回収された後に「再生シンナー」としてリサイクルされています)、これは仕方ないですかね。

余り一般向けはしなそうな気がしますが、色見本としては使えると思うので、後日プレートに取り付けてキーホルダー化してみようと思います。