先日お預かりしておりましたBang&OlufsenのBeoLab3スピーカーです。
元々塗られているゴム状の被膜は劣化してベタベタになっているので、
アルミ製の筐体はそのまま溶剤槽に浸け置きをして既存の被膜を除去しています。
溶剤槽の中身はスプレーガン等の洗浄に使用し終わったシンナーで、本来はそのまま捨てってしまう物ですが、上澄みをここに貯めて剥離用として使っています。剥離剤の様に強力ではありませんが、その後の廃棄処理に手間が掛からない事、また時間さえ掛けられれば手放しで作業が進行しているので私的にとても気に入っています。
場所によってはまだくっ付いている箇所があるので、引き続き浸け置きしておきます。
蓋となるパーツは素材が樹脂=プラスチックの為、先ほどのように溶剤は使えませんから(溶けたり変形します)、
ラバー被膜が劣化している場合は溶解力の弱い溶剤(IPA等)を使ってネチネチと剥がしたりしますが、今回こちらはそこまで劣化しておらず、なのでいつもの下地処理で大丈夫そうでしたが、知り合いの塗装屋さんに「マジックリン」を使う方法を教えて貰ったのでそちらも試してみました。これを使うと生きている被膜はそのまま残り、劣化した被膜だけ綺麗に取れてくれるとの事です。
その後はいつものようにウォッシュコンパウンドとスコッチ&ナイロンブラシを使って足付け処理を行い、
サフェーサーでも良いのですが、特段傷があったり肌が荒れている訳では無かったので、それの代わりにクリアーを使ったという感じです。
この後は60℃40分程の熱を掛け、完全硬化したら再び足付け処理を行って上塗り(艶消し黒)となります。アルミ筐体の方がまだ時間が掛かるのでもう少し先になると思います。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!