アウディクワトロエンブレム 下塗り

先日お預かりしておりましたアウディクワトロの純正エンブレムです。

今までの例からしてこちらのエンブレムはメッキの上に艶消しクリアーが塗られた物と思われ、そのクリアー層を剥がさないようにナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで足付け処理をしてみたのですが、どうやら今回の製品はクリアーが塗っていない、艶消しメッキ仕上げだったようです。テスターを当てて通電して確認したので間違いありません。

と言う訳で急遽メッキ素地用の下地処理に変更し、まずはプライマーを塗布します。

メッキ被膜と同様、プライマーは裏まで回り込むように塗って塗膜の切れ目を無いようにします。

通常であればここでサーフェサーを塗りますが、今回は黒と赤の2色で塗り分ける為の「下塗り」となりますので、そのままベースコートの黒を塗布します。

ウェットオンウェットの場合どうしても肌が荒れ気味になるので、そのまま上塗り仕上げとして行う事は無いのですが、今回のようにもう一度塗るのが確定するのであれば利用出来ます。

続けてトップコート=クリアーを塗布します。

この状態だと艶がありますが、硬化後には多少なり艶引けした仕上がりになっている筈で、例えばこれが自動車ボディの様に平面的な物で塗装後の磨き処理が確定しているのであればこの方法でも良いと思いますが(そもそも私もそうしていました)、今回のように磨き作業が難しい形状の場合は「塗りっぱなし」が基本の小物塗装の場合は間にサフェ研ぎを入れるようにしています。

この後は60℃40分程の熱を掛けて完全硬化させ、再び全体に足付け処理~次は凹み部を赤で塗装を行います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!