2019年から2020年に掛けて納期指定でご依頼を頂いていたゼンハイザーE935のマイクロフォンです。
ご依頼内容はかなり複雑で、最終的にこちらのイメージイラストの通りの作業を承りました。
ロゴはエメラルドグリーンをご指定で、また 「グリルとロゴの色味を合わせて欲しい」との事で、まずはデカールでそれらしい色味に印刷した物を用意しました。
下地にシルバーを敷き、その上にイエローとシアンを重ねて印刷しています。印刷に使用しているのはアルプス社のドライプリンターMD5000です(ご協力頂いた塗装屋さん有難うございました!)。
ALPSのドライプリンターについてはこちらの記事で紹介していますので宜しければご参照くださいませ。
塗装と同じく下地を透過したキャンディーカラーとなりますので、塗装もこれに倣い同じように行います。
グリルは3色に塗り分けで、無用に膜厚はつけたくないので(強度が落ちる為)中央のリング部をマスキングします。
まずは下色にシルバーを塗ります。STANDOX原色で一番粗いMIX598となります。
以前作成しておいたキャンディーカラーの色見本を基に色を作成します。
予め作製した色をシルバーの上に重ねます。画像は印刷したエメラルドグリーンと、塗装したグリーンを見比べているところです。
色の作成についてはこちらのページでも紹介していますので宜しければご参照くださいませ。
こちらはキャンディーオレンジで承っていますので、以前作成した色見本に倣って塗装を行います。オレンジ:イエロー=1:1を選びました。
ここからは黒の塗装で、マイク本体(グリップ部)も一緒に塗装します。
今回は「キラキラさせたい」との事ですので、先日導入した新原色のガラスフレーク(PP304)を使う事にしました。
黒の上にガラスフレークを含有したベースコートクリアーを塗布します。
デカールに印刷したグリーンとグリルーに塗ったグリーン、それぞれ近い色味に出来たと思います。
キャンディーグリーン、キャンディーオレンジ、ブラック+ガラスフレークの組み合わせとなります。
光に当たるとガラスフレークがキラキラしているのが判ると思います(ただしこの画像だと蛍光灯なのでまだ地味です)。
その後熱を掛けて塗膜を硬化させ、磨き処理も行って数日寝かしたら完成となります。
各画像はサイズの縮小以外は未加工・未編集(撮ったそのまま)となります。
クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります(別途オプションにて変更可能です)。
ガラスフレークは二種類あり、今回は左側の青い方を使っています。