フェラーリ360モデナキー 下準備

ferrari55 先日跳ね馬のエンブレムを取っておいたフェラーリ360モデナの鍵です。作業着手しておりますのでご安心くださいませ。

上の画像の右側がエンブレムを外した状態で、左側がそこから旧塗膜を剥がした状態です。オーナー様の仰っていた通り、鍵の素材はアルミ(にしては柔らか過ぎるような気が)でした。

素材が金属(だけ)という事であれば、もしかしたら溶剤に浸けておけば旧塗膜は全て剥がれてくれたかも知れませんが、鍵の先端部分とグリップがどのようにして固定されているか判らない以上それも危ないですよね。接着剤が溶けて抜けたりしたら洒落になりませんので(恐)。、

ferrari54 と言う訳で旧塗膜の剥離は物理的な方法となったのですが、さすがにあの厚膜を手研磨で削るのは大変過ぎますのでこういった場合はエアーツールを使いますが、今回の鍵のように窪んだ部分を削る場合には一般的な125mm径のサンダー(画像奥のです)だと届かないので径の小さいサンダーを使うのが一般的です。75mmくらいですかね(多分)。動き方はシングルだったりギアーアクションだったりダブルアクションだったりと用途によって使い分けます。

ferrari56 穴の中はある程度デザインカッターで切り落とし、仕上げに#120のペーパーを丸めて差し込んでいます。この辺はDIYと代わりありませんが、違うのは材料をふんだんに使えるという所ですかね。キレが悪くなったペーパーはバンバン取り替えていきます。

ferrari57当初は ペーパーのみで仕上げる予定だったのですが、馬の形に窪んだ部分に瞬間接着剤みたいな膜が結構残っていて気になったので、そこはサンドブラストを掛けて取り除いておく事にします。一番最初の画像を見ると「あ~、なるほど」と言うのが判ると思います。気分が悪いですよね。

ferrari_2 という事で窪みの中も綺麗に除去出来ました。

ちなみにキー溝のところのマスキングはここから最後まで剥がす事は無いので、先にコンパウンドでメッキを磨いておきます。折角塗った所にコンパウンドとか付けたく無いですからね。

ferrari_3 そしていよいよ下塗りですが、取っ手のアルミ部分は結構形が歪んでいて、後にそれはサフェーサーの研ぎで修正したいですから、サフェは結構タップリ塗るつもりで、ただそこまで塗ると塗料で馬の窪みが埋まってしまうので一応マスキングしておきました。

後に続くなら輪郭のデータを作ってアクリル板をレーザーカットしそれを嵌め込む!みたいな事をしても良いのですが、多分ここまで剥がすケースは殆ど無いですから(既に何回も塗装されていたのでここまで剥がしているのです)、今回は普通にマスキングテープを貼っています。液体マスキングとかも考えましたが、以前痛い目を見ているのでやめておきました(どうやら自動車補修用塗料だと強過ぎるようで侵してしまい上手く剥がせないのです)。

ferrari_1最初にプライマーを塗布したら続けてサフェーサーを4コート塗布し、その時点で馬の部分のマスキングを剥がしてさらに2コートサフェを塗っています。十分な膜厚が充填出来て、且つ馬の窪みも綺麗に残せたと思います。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。もう少々お待ちくださいませ!

フェラーリ360モデナキー 分解

ferrari51 先日お預かりしましたフェラーリ360モデナの純正キーは、少し早いですが先に埋め込まれた跳ね馬のエンブレムを外す事にしました。無事に取り外せなかった(破損した)事も想定しておかなければなりませんからね。

しかしお陰様で埋め込まれていた跳馬は無事取り外し完了しました。ただ無事なのは跳馬の方だけで、鍵本体については見ての通り傷だらけになってしまいました。それでも取り外せただけ本当に良かったです。もうどうなる事かと思いましたので・・・。

ferrari52私の経験上、 貼り付けてある物はとにかくドライヤーで熱すれば取れるだろうと言う見解だったのですが、これに関しては全くびくともせず、ピンセットでは無く堅いカッターの刃を差し込んで抉っても全く取れる気配が無く、とても強い力が加わるので本体の方には見る見る深い傷が増えていくと言う始末で・・・。途中からは「もしかしてこれは元々鍵と一体構造なのでは・・・」とか、「実は馬の厚みが5ミリくらいあって、最後に厚入して打ち込んであるんじゃ・・・」なんて思うようになりまして(本気で)、この後どうやってオーナー様にお詫びをすれば済むかと言う考えになっていきました(ただ一応破損する可能性がある事はご了承済みです)。

ferrari53ただ今回の鍵は既にオーナー様が自家塗装を行っていて、しかもすれがかなりの厚膜となっていますから、どちらにしても既存の塗膜は剥がさなければなりませんので、むしろそのお陰で踏ん切りがついたと言うか思い切ったやり方をする事が出来たのだと思います。

今後の作業はまだ少し先になりますが、とにかく馬のエンブレムは綺麗に取れましたのでご安心下さいませ!

フェラーリ360モデナ キー塗装承ってます

ferrari48 先日到着しておりましたフェラーリモデナ360の鍵×2個です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!(ちなみにまさか二個届くとは思っていませんでした・・・)。

ferrari49現状はオーナー様自ら自家塗装されていて、確かに伺っていた通りかなりの膜厚になってしまっていますので、まずはそれらを除去してからの塗り直しとなります。

ただその前にはまずこの跳馬エンブレムを取り外す必要があって、これについては前例が無いのでどうなるか判らない所もあるのですが、万が一の時は仕方が無いとの事で取り外しも対応する事にしました。

ちなみに色については「どうせなら」という事で今回はシルバーでは無く「ロッソスクーデリア」(カラーコード:263657)なるフェラーリ純正色の3コート塗装でご指定頂いております。グランドカラーにシルバーを塗装し、その上にバインダー(樹脂)で希釈した赤(これは普通の赤です)をコートしたちょっと珍しい塗装ですね。尚、最近のマツダにあるソウルレッドプレミアムメタリックのような鮮やかさではありません。

尚、今回の鍵は初めてですが違うタイプのフェラーリキーは何度か塗っていますのでちょっと紹介しますね。

ferrari33一番ご依頼が多いのがやはりと言うかロッソコルサ(赤)です。電池が内蔵されているリモコンタイプです。

ferrari6 こちらも形は同じで、色をボディ同色のホワイトパール(ビアンコフジ)でご依頼頂いた案件です。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!