プラド150テール&ハイマウントランプ レッド&スモーク本塗り

prado43 大変お待たせしました!ランドクルーザープラドの純正は無事本塗り完了しております。その他のレンズ類も無事本塗り完了しておりますが、塗り終わった途端悪寒と喉の痛みでちょっとマズイ状況ですので紹介は後日となるかも知れません。何卒ご容赦頂ければと思います。

prado44 今回のご依頼ではクリアーレンズの部分を周りの「赤」と同色にする事です。塗装屋さんなら判ると思いますがリスクが高過ぎて普通はやりませんよね。私もやっていて極度のプレッシャーで何度か吐き気を催しました(が、今になって判りましたがそれは風邪の前兆だったみたいですね。笑)。

マスキングはクリアーの箇所を残すと大変な事になり、赤い部分を出しすぎるとそこが濃くなってしまうので極力色の境目ピッタリにはります。

prado45 ちなみに被塗面にマスキングテープを貼るとその粘着糊が塗装に影響が出てしまうので極力養生紙で覆うようにしていますが、最近購入したレーザーカット時に使う超低粘着マスキングテープならもしかして影響が無いのでは?と思って今回試しに使ってみました。紫色のテープがそれで、結果としては余り変わりませんでした。

prado46 ウィンカー部分はレッドを薄くして極力オレンジが光るようにします。うっかりして塗ってしまわないように予めプリントアウトした物を用意しておきました。

prado47 そしてマスキングを剝がした状態です。途中何度か紙を剝がして濃さを確認しているので丁度良い所で出来ていると思います。尚紙を剝がして出た箇所はプラスチック素地なので、再度ここにはプラスチックプライマーを塗布します。

prado48 全体に薄くスモークを塗ったらクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

prado49 赤の濃さ・色合いについては良い感じで、バックランプ部分の窓も綺麗に残せましたから、恐らく塗装屋さんが見てもまさかこれが最初の状態だったとは判らないと思いますし、言っても信じてはくれないと思います(私が逆の立場だったら信じられませんので・・・)。

ちなみによくこの日記上で「塗装屋さんなら判ると思いますが」といった表現をしていますが、実際同業者さん(元、ですが)には多くご訪問頂いているようですし、また自身もそういった目の肥えた方々に見られている事を意識して仕事しています。そうでもしないと自分のレベルが気付かないうちに下がってしまいそうで怖いんですよね。この場はそれの予防でもあるのです。

prado50 ハイマウントストップランプもテールランプ同様にレッドキャンディーを塗ってスモークを掛けます。

prado51そう言えばちょっと前に同業者さんから「テールランプの塗装って凄く時間が掛かるのですがどうしてます?」といった質問がありましたが、今回のターンではスタートしてから塗り終わるまでの塗装時間は9時間を越えています。

殆どはコート間の乾燥時間(フラッシュオフタイム)となるのですが、ただ本塗りが始まると他の作業は出来ないので結果1セットも5セットも対して時間は変わらないんですよね。「やっぱりそうでしたか!」って、さすがに気付くのが遅過ぎるんじゃと・・・(笑)。

今日はまだ熱を掛けていないので明日一日掛けて硬化させたら来週に磨き作業を行って少し寝かせ、完成の予定としては来週木曜日辺りを予定しております。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

プラド150 FRP製社外品フロントグリル塗装 完成

prado31 こちらもお待たせしました!先にテールランプを完成~発送していますプラド150の社外品フロントグリルです。元々シルバーの艶有りだった物をBMWの純正カラー「スターリングレイメタリック(カラーコード:472)の半艶仕様にしています。エンブレム周りに残った黒い部分も一緒に塗っておきましたので御安心下さいませ。

prado32 元々塗られていたシルバーの塗装は肌も悪くゴミの混入も酷かったですが、全体的に研磨し直して塗り直しましたので今回はパリっと仕上がっているかと思います。

prado33半艶の仕上げでも表面の肌が凸凹またはザラザラとしていないのが判ると思います。よくあるのが、「塗り過ぎるとムラになる」「艶が消えない」といった事を懸念してクリアーを塗りこまないと汚い肌に仕上がってしまうので見た目も残念な感じになってしまいます。まあ確かにそういった塗料もあるんですよね。私も随分悩まされました。今は良い材料のお陰で、しっかり塗っても均一に艶が消えてくれるので遠慮なく塗り込んでツルリとした半艶(または艶消し)に出来るようになりました。これだけは技術的な事だけではどうにもならなかったと思います。有り難い限りです(材料は高いですが・・・)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

プラド150社外品FRP製フロントグリル 本塗り

prado28 こちらもお待たせしました!先日完成したテールランプと一緒に御依頼頂いていたフロントグリルも無事本塗り完了しておりますので御安心下さいませ。

こちらのフロントグリルはFRP製で、ただ中古品だったので既にシルバーに塗られた状態でした。逆にこれのお陰で「下地」が出来ている訳で、傷さえなければ簡単な下地処理(足付け処理)をしてそのまま塗れるので結果的にリーズナブルに抑えられます(ただしまともな塗装が施されている事が前提で、十分に密着しておらず剥がれてしまうような塗装だと余計に高くなります)。

ちなみに別の案件でお預かりしておりますステップワゴンのフロントグリルは新品ゲルコート仕上げですが、やはりこちらは下地の状態が悪いので「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程が必要なので塗装費とは別に下地処理費が掛かってしまうのです。

一番良いのは素材がABSやPU(ポリウレタン)で出来た製品で、これらは金型での成型ですから比較的下地の状態は良のでそのまま塗れるケースが殆どですが、FRP製品の場合毎回手作業で型から起こすような制作で、しかも型自体が崩れている事もありますから「そのまま塗れる」と言うケースは少ないのです(塗っても良いのなら塗りますが大変な事に・・・)。FRP製品は少ない個数での制作には向いていますがこういった問題があるのでいずれは3Dプリンターによる成型に以降していくのでは・・・と私は思っています。データさえ作れれば「世界に一つだけの部品」が簡単に出来てしまう訳ですから・・・。

prado29 ベースコートを塗ったら半艶クリアーを塗って本塗り完了です。塗ったばかりの状態では通常クリアーと同様に艶があり、ここから序々に艶が消えていきます。

ちなみに艶を「半艶」「艶消し」にする場合には何かの添加剤(艶消し剤)を入れると言うのではなく、それぞれ専用のクリアーを使っています。少々(と言うかかなり)割高にはなるのですが、この方が艶具合が安定しているので塗装屋としては楽なのです。折角綺麗に仕上げても艶消し剤の固形分がそのまま出てしまったり(白い粒々です)、「何で今日は艶が消えないの?!」なんて事態は殆どありません。DUPONTのAU175ではかなり煮え湯を飲まされましたので・・・(これのユーザーなら判りますよね。まだ存在しているとなると昔に比べて改善されたのでしょうか)。

prado30塗装してから1時間くらい経つと艶が消えて落ち着いています。

ちなみに熱を掛けるのはこの状態になってからで、艶が消えきる前に強制乾燥させてしまうと「消える筈の艶が途中で止まってしまう」と言う事になり、結果としてムラっぽい仕上がりになってしまいます。私もこれを知ったのは随分と後からになってからで、それまでは「早く乾した方が綺麗に艶が消えてくれる」と思いかなり早い段階で熱を掛けていましたが、どうやらそれは間違いだったようです。判っているようで判っていない事はまだまだ沢山あった、という良い事例でした(メーカーによって違いはあるかも知れませんが)。

それではこちらも完成次第改めて紹介させて頂きますえん。もう少々お待ち下さいませ!

プラド150テールランプスモーク塗装 完成

prado25 こちらもお待たせしました!プラド150の純正テールランプも完成となります。こちらは一緒に「フロントグリル」も御依頼頂いていますが、どの道このサイズですから(とても大きいです・・・)別梱包での発送となりますから、宜しければこれだけ先に発送対応致します。御検討下さいませ。

prado26濃度は「極薄目と薄目の中間」でクリアーは「クリスタルクリアー」で承っております。

prado27またバックランプがある下部分にはスリット状にクリアー抜きを施してあります。スモーク自体がそんなに濃く無いので画像では余りはっきりしていませんが、装着されてあらゆる方向から見る機会があれば良く判ると思います。何よりも「自分でデザインした」って言うのが良いですよね。純正部品でも(多分)世界で一つとなりますので。

それでは引き続きフロントグリルも作業進行しましたら紹介させて頂きますね。もしこちらのテールランプのみ先に発送を御要望でしたらお気軽に申しつけ下さい。ご確認宜しく御願い致します!

プラド150テールランプ 本塗り

prado19 こちらもお待たせしました!プラドの純正クリアーテールランプも無事本塗り完了しております。ただこちらはこれとは別にフロントグリルも御依頼頂いておりますので完成はもう少し先ですかね。上の画像は裏側のマスキングと足付け処理作業です。

一階の現場部分の床はコンクリートそのままなのでちょっと見た目が悪いですが、そろそろブースの床も塗り直す時期なので一緒に塗ってしまおうかと思っています。ただその前に床を洗い流せるように排水設備を整備する必要がありまして、本当はこれを最初にやっておきたかったのですが、工場を移転する時には既に仕事が溜まってしまっていたのでつい後回しにしてしまっていました。来るGWにでもこれが何とか出来ればと思っていますが・・・。

prado20 そしてバックランプ部?をマスキングです。クリアー抜きにするのはバックランプが光る部分だけでは無く、そのまま延長して端の方にまで及びます。こちらは予めオーナー様に印を付けておいて頂いたので、一旦その目印をノートに写しておき元の通りにマスキングしています。写真も撮っていますがこういった場合はイラストにしておいた方が判り易いんですよね。

prado21 そして本塗り準備完了です。セッティング方法は角が棚から食み出るような状態にするので、テールランプの裏側には引っかかりが出来るように出っ張った物を貼り付けています。一応塗装中(とその後の乾燥硬化中)に地震が来ても落ちないように色々予防線は張ってます。

prado22 クリアーレンズはムラとダマが目立ち易いので使用するスモーク塗料は含有量をかなり低くしてコート数を増やす事で均一になるように塗ります。この時点で4コートですがもう少し濃さが欲しいのでさらに2コートプラスします。

prado23 全体の濃さを見つつ、既存のマスキングテープの上に新たなテープを貼ってこちらでも濃さを確認します。既に結構スモークが掛かっているのが判ると思います(元々は同じ色のテープですので)。

prado24そしてクリアーを塗ったら本塗り完了です。お待たせしました!

今回も使用したのは全てクリスタルクリアーで、レッドキャンディー系は褪色の問題から耐候性の優れたクリアーの使用が必須になっていますが、こちらのオーナー様からも御指定を頂いておりますので一緒にそれで塗っています。

それではこちらも完成までもう少々お待ち下さいませ!