プリウスαカウルトップパネル&リヤワイパーアーム塗装 完成

prius55 大変お待たせしました!プリウスαのカウルトップパネルとリヤワイパーアーム一式、艶有りのブラックで完成となります。

最初の状態も紹介いたします。

 元々は未塗装で、樹脂素地の表面はザラザラとした梨地の状態でした。

これらに「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった作業を行い、平滑な下地にしてから上塗りを行っています。

prius59最初に外しておいたモール類は接着材の点付けで固定しておきます。元々の固定方法は溶着だったのですが、素材がABSでは無くPPとゴム?との異種素材を溶かし込んだ物で、これらを溶かして着ける適正温度が判らなかったので今回はエポキシ接着材を使う事にしました。2液なので一見固まるのに時間が掛かりそうなイメージがありますが実は全く逆で、2液硬化なら芯からしっかり固まってくれるので安心です。ちなみにこちらは速乾性の物ですから5分ないし10分あれば梱包も可能です。

prius56 塗ったのは部品の半分程度で、ボンネットを閉めて見えない部分は塗装していません。見切りのラインは画像だと判りませんが谷のラインで自然な感じにしあがっていますので違和感は無いかと思います。

prius57どちらも素地はザラザラとした梨地でしたが、 カウルトップパネルの方は目が細かいので二度塗りで対応し、リヤワイパーの方は梨地の凸凹が強かったので基本どおり「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を作っています。

prius58サイズは小さいですが今回の塗装では結構手間が掛かっています。後ろを走るプリウスオーナーさんから「ん?んんんn?!」と気付いて貰えれば嬉しいですね(プリウスオーナーでなければわざわざ塗ったなんて事には気づかないかと・・・笑)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。明日は日曜日で休日ですので月曜日以降での発送となります。

この度も御贔屓頂き有難う御座いました!

プリウスカウルトップパネル&リヤワイパーアーム 本塗り

prius48 大変お待たせしました!プリウスのカウルトップパネルとリヤワイパーアーム一式本塗り完了しております。ちなみにカウルトップパネルとはフロントガラスの下にある部品です。

prius49 こちらはその両端にある蓋ですね。どれも元々細かい梨地だったのですが一度下塗りを行っておいたので表面はある程度平滑になっています。本来ならば「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行うところですが色々懸念事項があるので今回は2度塗りで対応しています。

prius50 そしてリヤワイパー一式です。元々一個の部品だったのですがさすがにそのままでは何も出来ませんので分解して各々作業しています。ここまで分解出来ればセオリー通りにサフェーサーを使って下地処理ができます。ただしコストは上がりますけどね・・・(と言うかこちらは梨地が粗いのでサフェーサーで下地を造らないとどうにもなりませんので)。

prius51 ベースコートの黒を塗ってクリアーを塗ったら本塗り完了です。元の状態から比べるともう全然違う部品ですね。

prius52 ワイパーアームは全てプラスチックで構成されています。バネは内部に収納されていて今回はそちらはついたまま一緒に塗っています。さすがにこれの根元を分解したら元に戻せる自信はありませんので・・・(そういえば昔PTクルーザーのドアミラーを分解して大変な思いをしました・・・)。

prius53 下地はサフェーサーでは無いのでやはり若干素地の肌が残っている感じはします。これだけならサフェーサーで下地も出来ましたがカウルトップパネルと違う仕上がりになったら変ですしね。

prius54そして今回メインのカウルトップパネルです。部品自体はもっと大きいのですがさすがに全部塗るのは現実的ではありませんので(養生紙に隠れている部分はもっと複雑な形をしています・・・)、車体に装着して見える部分のみ塗装しています。この角度からだと見えませんが反対側は隙間から見える分を含めて頂点から3センチくらい下側で塗装を見切っています。良い感じで艶々になっていますのでご安心下さいませ。

完全硬化して少し寝かしたら外したゴムモール等を取り付けて完成となります。あと一週間くらいですかね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

プリウスカウルトップパネル&リヤワイパー 下準備

prius42プリウスのカウルトップパネル&リヤワイパーもお待たせしました。作業進行しておりますのでご安心下さい。

画像は下塗りとして塗ったクリアーで、素地の梨地がそのまま残ってしまっているのが判ると思います。これを軽く研磨した後に改めて本塗を行えば艶のある仕上がりになります。本来はサフェーサーを使う所を、コストを落とす為にクリアーで代用した感じですね(対応出来ない場合もあります)。

prius43 こちらはカウルトップパネルの両端に付くフタで、やはり梨地の影響で変な仕上がりになっています。これでもいつもより多めにクリアーを塗っているのですが(3コート)余り意味が無いのが判ると思います。塗装は下地が重要なのです。

prius44 そしてこちらはリヤワイパーです。稼動する部分を確認する為に一旦組み付けてみました。こちらはいつも通りサフェーサーで下地を作っています。やはりと言うか組んだ状態になると完成のイメージが湧き易いですね。

prius45 リヤワイパーは稼動部分で且つ見えない箇所はマスキングし、それぞれ本塗りの時に持って塗れるようにステー(と言うか単なる段ボールの棒)を固定しておきます。

prius46 カウルトップパネルは全体を軽く研いでマスキングをします。本塗りは来週を予定していますのでとりあえずはその為の準備ですね。ちなみにこのカウルトップパネルは裏側に色々(取れない)付属品が付いているので結構マスキングは複雑且つ大変です。これがサフェーサーを使えなかった理由でもありますかね。

prius47下塗りの時点では塗ったのは頂点のプレスラインまででしたが、ボンネットの隙間から側面部が少し見えるとの事ですので本塗りはそこから3センチくらい下側にある谷のプレスラインで見切るようにします。

本塗りは大抵幾つかの案件を同時に塗るようにしていて、ただ余りにも内容の違う物は一緒に塗れませんので、大体似たような種類の物を同時に塗るようにして効率を良くしています。大まかに分けますと・・・

【色物】・・・今回のような色が付く塗装で主に「艶有り仕上げ」となります。毎週定期的に業者さんからの依頼品があってそれと同時に行いますから毎週一回はこれを行うサイクルになっています。

【レンズ系】・・・スモーク塗装やレッドキャンディー塗装などで、主にテールランプの塗装を行います。準備から強制乾燥まで含めて大体3日間の時間を要しますから二週間に一回くらいのペースが限界です。

【結晶塗装】・・・御依頼頂く件数はそんなに多くありませんから、大体三週間に一度くらいのペースで塗っています。二個くらいだと採算が合いませんのでせめて3個以上溜まったら同時に塗るようにしています。

【小品塗装】・・・他の物と一緒には塗れないような神経を使う塗装や、或いはそれ単体で塗った方が早かったり楽だったりする場合です。最近で言うとG-shockで、ちょっと前には神器とかも塗りました・・・。あと眼鏡などもそれ単品で塗る場合が多いです。普通に塗ったら埋まってしまうような細かい物は小口径のスプレーガンを使うので大きな物とは分けて塗った方が楽なのです。事前に準備しておいて手が空いた時に塗ってしまいます。

と言う感じで塗装ブースの順番はグルグル回っています。

今行っている塗装は基本的には以前行っていた自動車補修塗装と変わりは無く、ただそれを小物塗装で続けるにはちょっと無理がありますから、上記したような感じで効率的に作業を行う事によって健全な経営(苦笑)が出来るようにしています。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

プリウスカウルトップパネル 下塗り

prius37紹介が遅れましたがプリウスのカウルトップパネルは先日行った別案件の本塗りと一緒に下塗りを行っています。上の画像は足付け処理~マスキングを終えて下塗りを行う前の状態です。

prius38 ある程度の付属品は外せたのですがこのフィンの裏側に貼ってある網戸のようなネットだけは外せませんでした。単に溶着で付いているだけなので外す事自体は簡単なのですが再利用は難しいと言う事ですかね(バラバラになってしまいます・・・)。

青い布状の物は足付け作業専用の研磨材で、通常のペーパーは「紙」(油紙?)に研磨粒子を塗布した物なのでコシが強く角が強く入ってしまい無用に深い傷を付けたりしましたが、近年ではこういった布状の物に研磨材が塗布された物が一般的だったりします。これのお陰で細かい箇所の足付け処理は断然楽になりました。

prius39 こちらは両サイドの蓋です。

prius40 これは本塗りでは無く「下塗り」で、今回は御依頼頂いている色が黒で、素地の色も黒なので単にクリアーを塗るだけとしました。勿論プラスチック用プライマーは塗布してあります。

prius41素地が梨地だったのでクリアーを塗ってもこのように綺麗には仕上がりません。ところどころに「毛羽」も生じていて「これなら塗らない方が良かった」と言う程の状態になっています。塗った直後でこれですから硬化した後はさらに素地の凸凹が出ていて艶も消えますし・・・。

ただこれで一旦下地が出来ましたから、完全硬化後に表面を軽く研いでもう一度塗れば今度は艶々の黒に仕上がる、と言う訳です。本来であればクリアーでは無くサフェーサーを使うのがセオリーですが、先ほど紹介したような非常に研ぎ難い箇所があったり、研ぎ汁が裏に回りこむと厄介な箇所があるので今回は簡易的な方法を取っています。メリットとしては前者のように作業を簡略化してコストを下げられる事で、デメリットとしてはラインの整形が出来ないので成型時の細かい歪みはそのまま残ってしまいシャープさには欠ける、という所ですかね。ただ今回の部品はワイパーの付け根のパネルですから、艶があって樹脂が白っぽく劣化しなければそれで良いと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

プリウスカウルトップパネル&ワイパーアーム 塗装承ってます

prius34先日到着しておりますプリウスのカウルトップパネルです。ボンネットとフロントガラスの間、ワイパーアームの根元のパネルですね。この度もご贔屓頂きありがとう御座います!

色は艶ありブラックで、クリアーは「クリスタルクリアー」への変更で承っています。それにしてもこんなのまで来るようになりましたか(笑)。

prius35 さすがにこのパーツを全部塗ると言う訳では無く、装着して見える箇所のみで塗装を承っています。またこちらは素地がザラザラとした梨地なのでそのまま塗っても汚い仕上がりになりますから、本来であれば「研磨→2液ウレタンサフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理が必要ですが今回はこのような複雑な形状な事と、比較的梨地の目が細かいのでサフェーサーでは無く簡易的な方法の「二度塗り」で対応するようにします。アテンザのフロントグリルで行っている方法ですね。

prius36リヤワイパーについてはちょっと特殊で、通常ならばスチール製のアームに樹脂カバーが付いているのが主流ですがこちらは全てプラスチックで出来ています。構造が判らないので早速分解してみまして、塗装するのは部品4点となります。こちらはカウルトップパネルに比べて梨地が粗いので二度塗りでは対応が出来ませんから(仕上がりが汚いです)、いつも通りサフェーサーで下地を作ります。ちなみに樹脂素材は自動車外装部品としては珍しいPETです。

ちなみにこちらのオーナー様は以前同車のテールランプの塗装をご依頼頂いた方で、今回は満を期してのご依頼だったのでは、と思う次第です。普通カウルトップを新品で買って用意している人なんて居ませんよ(笑)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。この度もありがとう御座います!