LOOKカーボンフレーム 下塗りスモーク

look84 先日フレーム全体にクリアーの下塗りを行なっていたLOOKのカーボンフレームです。未だ下準備の状態ですが、いよいよ上塗り工程に入って来ました。

今回のフレームでは全体を白で承っていますが、ダウンチューブに入れる「LOOK」のロゴはカーボン地を活かした「抜き」でご指定を頂いておりまして、しかもそれをカーボン地そのままでは無く「スモーク」で表現します。

look80先日塗ったクリアーを再度平滑に研ぎ出し、ラグの段差の「山」の部分で見切ってマスキングしています。またアウター受け部分に膜厚が付くのが嫌なので今回もここはマスキングしてあります。

スモーク濃度については、

「カーボンの地の色だと、黄ばんだような色に見えるのがキライなので、スモークは濃いめで、光の当たり方で少しカーボン柄が見える程度が希望です。少し青っぽく見えても素敵かなと思っています。」

といった内容で御希望を承っておりまして、実は一旦はベースコートに「青」も入れてみたのですが、考えてみれば土台のなる色が黒に近いのでここに色相を加えても意味が無い事に気づきました。フレーム自体が透明か、或いはシルバーや白など光を反射する色であればその上に塗る透過性の塗装の意味が出てきますが、そうでなければ何色を塗っても殆ど無意味なのです。私もうっかりしていました(勿論塗る前に気付いています)。

look81と言う訳でベースコートに透明な黒を塗り、クリアーを塗って下塗り完了です。工程自体は本塗りとは変わりありません。

look82 カーボンの所だけを見ても余り変わった事が判りませんが、端のサフェーサーが塗ってあった箇所が白からグレーに変わっているのが判ると思います。

look83現状ではチューブ全体で見えるのでカーボン柄だと判り易いですが、最終的にこれが残るのは「LOOK」のロゴ部分だけなので、パッと見は単なる黒に、そこがカーボン地になっているなんて殆ど判らなくなると思います。

これでようやく下地がある程度出来て来ました。次は再度全体を研磨して足付け処理を行い、各ロゴのマスキングシートの準備、内容の再確認を行ないます。

本塗りはまた少し先になると思いますがどうぞもう暫くお待ち下さいませ!

LOOKカーボンフレーム クリアー下塗り

look74 先日サフェ研ぎを行っていたLOOKのカーボンフレームです。今回はダウンチューブのカーボン素地部分に二度目のクリアー下塗りを行なうのですが、どうせならと言うことでフレーム全体に下塗りクリアーを塗る事にしました。

look73 ダウンチューブを養生しているのは再びアルミ素地が露出した箇所にプライマーを塗る為です。先日もこれは行なっていますが、サフェ研ぎの際にペーパーが当たって各部でアルミ素地が露出しているので再度スポット的に塗っておきます。

look75 ここもサフェーサーを塗る前にプライマーを塗っていますが、激しいサフェ研ぎではどうしても角にペーパーが当たって素地が露出してしまうので再塗装は必要です。

look76 この辺のアルミパーツも角は下地が露出していたりするのでスポット的にプライマーを塗っておきます。

look77 そしてダウンチューブのマスキングを剥がし、全体にクリアーを塗って下塗り完了です。

ちなみに下塗りと言っても工程は本塗りを変わりは無く、単にベースコートを塗っていないだけの事です。艶が出る事で研ぎ難かった箇所の確認も出来ますし、また少し粗いペーパー目(新品の耐水#800)も埋まってくれるので本塗りの仕上がりも向上します。

ただシャープさが損なわれるのは嫌だったので、チューブ部分はクリアーを3コート、それ以外の箇所は1コートのみとしています。

look78 最初に塗ったクリアーはかなり研ぎ付けたのでラインは良い感じになりました。

ワイヤーガイド(受け)はクリアーが乗り過ぎるのが嫌だったのでマスキングしています。

look79艶が出た事で細かい箇所の確認も出来、心配していたラグ周りも研ぎスジなどは無く綺麗に研げていました。

この後クリアーが完全硬化したらダウンチューブ部分にスモークを塗り、再度クリアーを塗ります。このクリアーはダウンチューブ両端のラグの切れ目(山の部分)で見切るのでフレーム全体には塗りません。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

LOOKカーボンフレーム&フォーク サフェ研ぎ

look63 先日サフェーサーを塗布していたLOOKのカーボンフレーム(とフォーク)です。サフェーサーが完全硬化後、全体を研いで平滑にします。

look66まずは研ぎ易いチューブ部分を、当て板を使って#320で平滑なラインにします。硬い当て板を使うとカクカクとしたラインになりますが最初はそれでOKです。

look68 ラグがグレーっぽくなっているのはフレーム全体に黒をパラパラと塗った為で、これを目安に研ぎ作業を行っていきます。所謂「ガイドコート」です。

ちなみにラインを出す為のサフェ研ぎでは素手そのままでペーパー掛けをする事は無く、何かしら硬い物を当てて研ぎ出します。画像はヘラを使っていますが最初は木片を使って研いでいて、ただラグ周りは角度が付いているので板が入らず、最後の(ライン出しの)仕上げにヘラの薄い部分を使って奥までペーパーを当てています。

look67 ブラインドナット周りは黒っぽくガイドコートが残っている部分が低い箇所で、無理にそこを研ぐようなやり方では無く、全体の(高い箇所)を削ってラインを平滑にしていきます。ただ構造上ここはある程度の歪みは残ってしまうので(ブラインドナットは打ち込んでそれ自体を広げて固定してある為に周りにかなりの力が生じます)、違和感の無い緩やかなラインにするような感じですかね。

look69こんな感じでまずはチューブ部分の研ぎが完了です。と言ってもこの時点ではまだライン出しなので#320で、これを段階的に番手を細かくしていき、最終的には#1200くらいの目に均していきます。

look72空研ぎ#800までの作業が完了したら、細部のラインを水研ぎで整えつつ、さらにペーパー目を均します。水研ぎ#800~#1200で、緩やかな谷のラインなどは角の立たない布製の研磨副資材(アシレックス)を使います。

look71ペーパーの入り難いワイヤーガイド(アウター)などはナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで、ペーパー掛けの代わりとして細かい傷を付けておきます(足付け処理の事です)。

今回のようにラグがあるとこのサフェ研ぎ作業が実に厄介で、手間もそうですが神経もかなり使います。さらに今回はアウター受けやブラインドナットも付けた状態なので(中に落ちた破片が回収出来ないので仕方ないのです)とにかく時間が掛かりました。

ただこれでもちょっと不安なところがありますので、今回はさらに少し作業を追加する予定です。ここまでやっておけば大丈夫だと思うのですが、まあ任意保険みたいな感じですかね。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

LOOKカーボンフレーム&フォーク サフェ入れ

look58 先日ダウンチューブに塗っておいた下塗りクリアーを#320→#400で研ぎ、続けて他の部分にサフェーサーを塗布します。

look59 今度は前回の逆に、ダウンチューブ部をマスキングしてその他の部分にサフェーサーを塗ります。

look60 フォークは全面カーボンになりましたが、一応ホイールナット(って言わ無いかも知れませんが)が着く箇所は最初と同じように塗装はしないようにします。

look61 サフェーサーの前に、金属(アルミ)部分にプライマーを塗っておきます。

look62 プライマーは金属以外の部分、フレーム全体に塗ってしまっても構わないのですが、これは金属用の物なので余り意味は無く普通はしません。かといって金属部分以外に掛かっても害はありませんので、こんな感じ適当塗って大丈夫です。ただし塗り過ぎたりドライコートにするとその後の密着性が悪くなるので、余計な事はせず薄く丁寧に塗ればOKです。

look63 その後全体にウレタンサフェーサーを5コートくらい塗ってサフェ入れ完了です。5コートも!と思うかも知れませんが、後に殆ど削り落としてしまうので気にされなくて大丈夫です。

look64 LOOKのロゴをスモーククリアー抜きにするダウンチューブにはとりあえずサフェーサーは塗らないようにしていますが、継ぎ目周りが気になったのでそこだけ最後にサフェーサーが掛かるようにしておきました。

ちなみにダウンチューブに塗った下塗りのクリアーを研いでみた感じでは、そのままスモークを塗るのはちょっと不安だったので(取り切れない巣穴が何個かありました)、もう一度下塗りのクリアーを塗る予定です。またはちょっとだけスモークも入れてみるかも知れませんが、何にしてもいきなりスモークは塗らない方向で考えています。

look65この後熱を掛けて完全硬化させて数日寝かし、その間にテールランプ関係の作業を進める予定です。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

LOOKカーボンフレーム 下塗り

look51先日旧塗膜の剥離を終えていたLOOKのカーボンフレームです。素地調整を終えたので、ダウンチューブのクリアー下塗りを行いました。

look21ダウンチューブに入れる「LOOK」のロゴは黒では無くカーボン地を活かしたスモーク仕上げなので、この部分にはサフェーサーを入れられませんから、今回はまずダウンチューブのみをクリアーで下塗りを行います。本当はここでスモークが出来れば1工程省けるのですが、やはりと言うかそうしないでよかったです。

look52ちなみにダウンチューブには今回外せないアウターとブラインドナット(ボトルゲージを固定するボルトの固定穴)の二箇所が残っていて、それらの素材はアルミで、旧塗膜はサンドブラストで剥がされていますので、まずはこちらにプライマーを塗っておきます。

look53こちらがブラインドナットですね。ピッタリマスキングする必要も無かったのですが、まあその方が気持ち良いかと思いまして。

look54まずはこんな感じでプライマーを塗布します。

look55その後ダウンチューブに貼ってあったマスキングを剥がします。

look56そしてクリアーを塗布します。先ほどプライマーを塗ったアウターも一緒に塗ってしまいます。見た目的に何か違和感がありますが全く問題ありませんのでご安心下さいませ。

look57やはりと言うか全体的に巣穴があったので画像のようにハジキのような箇所が100個くらいあります。ただ根まで貫通しているのは30箇所くらいなので、それらはクリアーを筆指して埋めておき、次に塗るスモーク塗装でもそれが下塗りになるので大丈夫だと思います。ダウンチューブに関しては「クリアー塗装→完全硬化」の工程は都合3回行うことになりますので、中々手間と時間(と費用)が掛かってしまいます。どうか御理解下さいませ。

次の工程としては、ダウンチューブ以外の箇所にサフェーサーを塗布する予定です。クリアーを完全硬化させて寝かしてからとなりますので少し時間が空くかも知れませんが(早いとチヂレる可能性がありますので・・・)どうぞもう少々お待ち下さいませ!