”2.5D”

tasnanika 4月からPRO_Fit second floor_LAB(今日勝手に命名)の一員になったJIROちゃんですが、少し前まではよく革をレーザーカットしていたのですが最近は二次元からさらに進化した「2.5次元」(2Dと3Dの間みたいな感じ)の世界に没頭している模様です。うーん、そこは一旦入ると中々出て来れないので危ないんですけどね(勿論楽し過ぎてです)。

tasnanika-2彼が楽しんでいる「2.5次元」の概要としては、まず2次元のデータ(Illustrator)からMDF板をレーザーカットし、それを「型枠」として溶かした金属を流し込んで作るのですが、そこで出来た物は立体物ではあっても「Z軸」については曖昧な部分もあるので敢えてここでは3次元とは呼ばず少し遠慮して「2.5次元」と呼んでいます。CNCなどでz軸を半手動で行うような場合もこう呼んだりしますかね。ただもうここまで来ると2.5次元どころか2.9次元くらいまで行っているんじゃと・・・(本人談)。

tasnanika-6使う金属は比較的融点の低い錫(スズ)で、上の画像ではバンドソーでカットしていますがちょっと丈夫なハサミならこれくらいの厚さでも切れちゃったりするような柔らかい金属です。あり得無い曲げ方をしても折れたりしないのが特徴ですかね。凄く不思議で超面白い金属です。

tasnanika-3 で、出来上がったのがこちらです。鋳造自体はここでやった訳では無くJIROちゃんが自宅でやって来た物ですが、使うのは一般的な家庭用ガスコンロだったり、100円ショップで売っているようなアイテムで出来るので鋳造作業自体はそんなに難しい事では無いのですが、それよりも何を作るか、またはどうやって作るかを考えるアイデアの方が重要で、例えば上の桜の指輪は「指に固定するバンド部分」と「桜のアクセサリー部分」それぞれ全く違う彫りをした二枚の型板を合わして金属を流し込むことによってひとつの指輪が出来たりします。うーん、やるなぁ、と(悔)。

ちなみに鋳造についての作業はJIROちゃんが運営するフェイスブックページで紹介していますので、どうしても見たいと言う方はまあ見て貰っても良いかな、と思います(敢えて投げやり的な感じで。笑)。→タスナニカ

tasnanika-4 ちなみに先ほどまでのは少し前の画像で、ここからが本日の作業風景となります。彼がタスナニカのJIROちゃんで、現在PRO_Fitの工場二階ワークスペースに間借り人として時々来てはこんな感じに作業をしていたりします。今日はボール盤で穴開け加工をしているのかと思いきやYAMAHA音叉マークを催した指輪の研磨に勤しんでいました。ただ残念ながらそちらはその後失敗作という結果になったみたいですが・・・(しかしまた溶かせば何度でも再利用は可能で、経験はちゃんと蓄積されていくから無駄はありません)。

tasnanika-5これらはまだ試作品の段階で、とりあえず今はまだ「レーザー加工機を使ってどんな事が出来るのか」という事を模索している状況です。基本的にはオーダーメイドな感じで毎回一品物を造るような事になるようですが(さりげなくプレッシャーを。笑)、今回のような錫の鋳造ワークショップみたいなのも考えているみたいなのでもし実現するようでしたら改めてこちらでも紹介したいと思います。「型に流して作る」と言う作業を一度経験したらマイガスコンロとか絶対欲しくなってしまいますよ(遺伝子に組み込まれているんじゃないかと思うくらい楽しくてヤバイです)。