BMW X5 M “50d”→”40e”エンブレム 製作①MDFレーザーカット

bmw113こちらは塗装の仕事でご依頼頂いているBMW X5の純正エンブレムで、これをこれから納車予定のxDrive 40eなるプラグインハイブリッド車に貼るべく、「40e」のロゴを新たに作成&塗装で承っています。

ただロゴの製作については基本的に仕事外の(塗装では無い)作業なので、いつもの日記の方では無く、こちらの「仕事とは関係の無い」社外記の方で紹介致します。

bmw481 新たに作製するロゴの形は、オーナー様自らイラストとして作製してくれていましたので、私はそれをスキャナーで読み込み、ベクトルデータが扱えるソフト(adobe Illustrator)でトレースしたら実際のサイズに合わせて微調整を行います。

bmw482 出来上がったベクトルデータを使って型となる物をレーザーでカットするのですが、レーザー加工機は切る部分を焼き切ってしまいますから、予めその消失分を考えてオフセットしたデータも作成しておきます。

bmw107 そしてレーザー加工機を使って6mm厚のMDF板をカットします。

これくらいの厚みの物を切る場合、レーザーの出力は50%、移動速度は秒速7mmの設定で切れますから、全快にすれば指くらいは簡単に切れてしまうのでは・・・と思う次第です(ただし金属は切れません)。

bmw108 と言う訳で、先ほど作ったデータからこんな感じの切り文字が出来ました。手前の紙はテストカットした物です。

ちなみに素材となるMDF板は強度は殆ど無いので(水に濡れたらお終いです)、これ自体をエンブレムに使う訳では無く、これを使ってマスター型を作り、シリコンで型を取ってそこからポリエステル樹脂を流し込んで作ろうと考えています。

bmw109 現状は単なる6mm厚の板なので、ここから表面にアールを付けて本物と同じ様な形に削って仕上げていきます。

bmw112ちなみにアールの断面は上と下で形が変わっているので、これもその通りに合わせて作ります。厚みのある右側が上で、左側の下部分が薄くなっています。多分こうなっていると格好良く見えるのでしょうね。ちっ、と(笑)

bmw110 と言う訳ですが、ジャジャーンと!ようやく使う出番がやって来ました「トレースゲージ」(型取りゲージ)です。これは自動車の板金作業やエアロパーツの作製などで重宝する工具で、昔は結構高かったイメージがありますが、今ではなんと¥1,000でお釣がくるような値段で買えたりします。

ちなみにbremboのロゴは「捨てるくらいなら」と言う事で貼ってしまった物ですが、写真に写るなら辞めておくべきだったと凄く後悔しています(かといって剥がす為の気力はもう持ち合わせていませんでして・・・)。

bmw111こんな感じでエンブレムの曲面の型が取れました。さらにこれもデータ化して型枠をレーザーで切り出すか、または普通にカーボン紙で板に転写するか何かして、ヤスリで削って作ってしまうかも知れません。なんにしても目測でやるよりも基準となる型があった方が早いのでどちらかの方法で一つ作製しておこうと思います。果たしてどちらが楽しいですかね~(そこなのか、と。笑)。

透明注型用樹脂入荷させました

darth11以前から欲しかった注型用の透明な樹脂を購入しました。一斗缶で数万円でしたからさすがにそこまでの費用を捻出するのは・・・と思っていたところ、ネットで小売している業者さんを見つけたのです。どうせ送料は変わらないとの事なので折角ですから4キロ買っておきました。

darth4 早速注ぎ込んでやるぜ!と思いきや、そう言えば先日キャンディーゴールドを塗った時に余ったクリアーでダースベイダーを作っていたのを忘れていました。

まずはこれを出さないですね。

darth10 で、抜いてみたのですが、想像以上に良い感じでちょっと感動してしまいました。発色の良い天然ゴムというか、新鮮なタクワンのようです(何だそれって感じですが)。

darth12 と言う事で型が空きましたので、改めて透明注型用樹脂を準備します。ちなみにこんな量を使うのでは無く、これはいちいち缶から出していたら注ぎ口が汚れるので予め小分けしておく為の作業中です。

darth13硬化剤は専用の物かと思って一応一緒に買っておいたのですが、届いたのはいつものパーメックNでした。ポリエステル系の硬化剤(MEKPO)はどれも共通で良いみたいですね。今回は1.5%混合させてみました。

darth20 と言う訳で早速型から外してみました。使ってみた感じとしては、樹脂がノンパラの為かシリコン型から少々外し難い事、表面がベタベタしている事、また一部で型から外れてしまった為か表面に変な模様が出来てしまっているなどがありますが、いつも使っていた塗装用の余ったクリアーに比べると収縮は殆どしなさそうなので十分楽しめそうです。

darth21透明感としては塗装用のクリアーに比べると若干白く濁ったような感じもありますが、ポリエステルにしてみれば十分だと思います。ちなみに本日クリアーを塗る機会があったので早速一緒に塗らせて頂きました。

これでレンズ系などに透過性の塗装(キャンディーカラー)を塗った場合の色見本も作れるので、今後の色の再現性とか、作業効率もアップするかと思います。と言うのは後付けで、実際の所は単に楽しんでいるだけなんですけどね(笑)。