自作塗装ブース① 躯体編

factory-45少し前に自作の塗装ブースについてコメントを頂いたので、改めて作り方(?)を紹介しようと思います。

あまりにも長いので、「躯体編」「天井フィルター編」「制御編」の3回に分けて紹介しますね。

doma_2ちなみに今の工場に移る前は知人の自動車板金塗装工場に間借りをしていて、営業しながら移転の準備をしていたのである程度の資材は安い中古品を買い揃えておきました。ネットオークションは本当にとても便利です。

doma蛍光灯ユニットなども普通に買うと高いのですが、ネットオークションだと産業廃棄物扱いでタダみたいな金額で売っていたりします。上記の照明器具は一まともに買うと一個30万円くらいする物ですが、何と数百円で入手していたりします(非常灯としてのバックアップバッテリー搭載で、病院等公共機関向けの物かと)。

factory38 今回借りた工場は二階に比べると一階の面積が小さく、なので一階の殆どは塗装ブースにしてしまう!と言う構想でした。青くなった範囲が塗装ブースにしてスペースとなります。

factory_12契約した工場は「現状渡し」と言う事で、最初は床一面にベニヤ板が敷き詰められた状態でした。12ミリ厚のコンパネの上に6ミリのベニヤを重ねてあって、多分以前借りていた会社が荷物置き場として使っていた為だと思います。

当初はこれが非常に厄介だと思っていたのですが、実はそれらの板を全て塗装ブースの壁として利用出来たので本当に助かりました。

上の画像に写っているのは友人で、以前電気工事の仕事などをしていたので今回の塗装ブースの製作も手伝って貰っています。

factoty工場の壁には天井の梁を支える為の筋交いが斜めに飛び出ているので、今回はそれをそのまま利用して照明のパネル兼、吸気側エアーの通り道としました。

factory_43ブースの壁に木目が残るは凄く嫌だったので、今回はこのような砥の粉みたいな物を使っています。壁紙を貼る前に隙間やネジ穴を埋めたりするパテみたいな物ですかね。

factory_19今回の塗装ブースの壁は全て木製の合板を使っているので、この木目を消すべく先ほどのパテを使って壁全面にヘラで塗り研ぐと言う離れ業を行ないました。何かの罰ゲームかと思う程の大変な作業なので全くお勧めは出来ません・・・(疲)。

factory_14隙間を埋めるのには発泡ウレタンを使っています。わざわざその形に板を切って貼るよりは断然楽ですね。その他最後に仕上げには隙間と言う隙間全てに変性シリコンシーラーを塗っています。

factory_22壁は水性塗料をローラーで塗りましたが、一応それらしいのを期待して「艶有り」を選びました。と言っても求めていたような艶は殆ど出なかったのですが(笑。ちゃんと下地をやらないと駄目ですね)。

factory_21 と言う訳である程度両方の壁が出来上がりました。これはブースの奥から振り返ってみた光景です。

factory_23そしてこちらが排気浄化装置です。今回の塗装ブースでは給気側(供給されるクリーンなエアー)は自分で作りますが、排気についてはこのユニットを据え付けてもらう事にしました。ただしこれが結構高く、安いベンツが新車で買えるくらいするのです。

factory (1 - 1)-22ちょっと他によい画像が無かったので判り難いのですが、塗装ブースの奥の両脇に給気用のユニットを作ってあります。ここの躯体は鋼材で作っているので溶接工をやっている兄に手伝って貰いました。

factory (1 - 1)-23スペースがギリギリだったので給気ファンは左右に一個ずつ分けるような形にして、ここからブースの天井に空気を送り込む構造になっています。

周りに貼ったネットに1次フィルターを貼り付けて、ここで最初にある程度のホコリを取り除きます。

factory_45 そしてそこに壁を貼りました。方法は同じくベニヤ板を貼り、全面にパテを塗って研いでます(大変でした…)。

factory_42順番が逆ですが、こんな感じに徐々に躯体が出来上がって来ました。

factory_48そして奥の壁も色を塗って完成です。

ちなみにアルミ製のドアは思ったよりも安くて、たしか2万円もしなかったと思います。取り付けは思ったよりも簡単で、一緒にくっ付いて来た枠をビスで壁に打ち込むだけです。

factory_54排気装置は所謂水洗式のタイプで、ただこの排気装置が凄いところは浄化機能も併せ持っていると言うところです。

詳しくはこちらでレビューしていますが、これが無ければ今の住宅街で塗装の仕事は出来なかったと思います。

factory_55と言う訳で、次回は塗装ブースの要である天井フィルターの設置を紹介したいと思います。恐らく塗装ブースはこここそが肝で、これを自作で設置するのはかなり大変なのですが、これさえしっかりしておけば本ブースに匹敵する仕上がりに出来たりするのです。

近いうちに続きを紹介しますね。

出来ました!→自作塗装ブース② 天井フィルター編