ゼンハイザーEW500ワイヤレスマイク 本塗り

 先日お預かりしておりましたSENNHEISER ( ゼンハイザー ) EW 500 G4-965-JB ワイヤレスマイクのボディ部分です。#800~#1300相当の布状研磨副資材で足付け処理をしています。

まずは下色となる白=VW社のキャンディホワイト(カラーコード:LB9A)を塗布します。この時点で下地の黒は完全隠蔽しておきます。

今回は「蛍光ホワイト」で承っていまして、参考までのこの状態=普通の白でブラックライトを当ててみると、さほど大きな変化はありません。

続けて蛍光ホワイトのパウダー顔料を、10%程ベースコート用樹脂(STANDOX MIX599)に混ぜた物を塗ります。

蛍光灯で見る限りでは殆ど変化は判りませんが、

ブラックライトを当てると激しく発光します。

ちなみに蛍光色が鮮やかに発色して見える仕組みとしては、紫外線など目に見えない光を吸収し、それを「肉眼で見える光」として放出している為です。蛍光顔料はこの「蛍光物質」が含まれた(またはそのもの)という訳ですね。ただしそれ単体では殆ど隠ぺい力が無いので、これを塗装で使うには下色を使った3コート塗装となります。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

ただ蛍光顔料のデメリットとしては「艶引け」が起こる事で、これは磨き処理で対応する事も可能ですが、

それよりも二度塗りをした方が作業的には楽な場合があるので、今回は完全硬化後に再び全体を研磨し、もう一度クリアーだけを塗る事にしました。

また今回グリルは別色で承っていますので、その時にマイク本体の2回目のクリアーを一緒に塗る事で効率をよくしています。

グリルはペーパー等では細部に当たらないので、ナイロンブラシと液状研磨剤=ウォッシュコンパウンドを使って足付け処理をしてあります。

途中画像を撮り忘れてしまったのですが、こちらは下色に粒子が細かくフリップフロップ性(コントラスト)の高いシルバーメタリック=STANDOX JLM-906を塗り、その上に透過性のピンクゴールドを重ね、最後にクリアーをコートしています。レッドキャンディーやゴールドキャンディーカラーのようなキャンディーカラー特有の鮮やかさはありませんが、こちらも3コートキャンディーカラーの一つとなります。

クリアーを塗るタイミングになったら先ほどの足付け処理をしたマイク本体を合流させ、

こちらは2度塗り目のクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めてご連絡を差し上げます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!