S-WORKSステム 本塗り

 先日下準備をしていたS-WORKSのアルミ製ステムです。

 表面を軽く研磨し、よく脱脂清掃したら本塗り開始です。

 まずはカラーベースの白を塗ります。白は隠ぺい力が弱いので、しっかりウェットに4コート程塗りました。今回ご指定頂いた色はトヨタ ホワイトパールクリスタルシャインパール(カラーコード:070)となります。

 その後パールベースを塗布します。こちらもドライコートにならないよう注意して、2.5コートで仕上げました(2.5コート=1コート目をウェット塗り終わったらフラッシュオフタイム=乾燥時間を10分程設け、2コート目もウェットに塗って、続けてミッドコートしています)。

 さらにしっかりと乾燥させたら最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

 今回の塗色に使われているホワイトパールは4種類あるうちで一番粗いタイプ(MIX826)となります。昔のホワイトパールのように黄ばみが出にくく、すっきりとした白味が特徴です。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせていただきます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

S-WORKSステム 下準備

 先日お預かりしておりましたS-WORKSのアルミ製ステムです。

現状は黒アルマイト処理が施されていて、このままだと塗装(プライマーも)密着しませんから、まずは足付け処理を行います。

 足付け処理の方法は色々ありますが、今回のような形状だとペーパーがしっかり当てられない箇所があるのでサンドブラスト処理を行います。

ただしサンドブラストだと元々ある凸凹がそのまま残ってしまうので、まず最初にそういった部分を削っておきます。上面にあったS-WORKSのロゴ周りを#120のダブルアクションサンダーで平らにし、目立つ平面部分の梨地を#180で均しました。仕上がった時に艶が出るようにですね。

 ネジ穴にボルトを挿し、フォークが入る穴の内側をマスキングします。

 マスキングテープを貼るだけだとブラストのエアーで飛んでいってしまうかも知れないので、マスキングテープの芯に切れ込みを入れてC型にし、穴に差し込んでいます。

 サンドブラストを行いました。

 酸化アルミニウム被膜が取れて、これでようやく塗装が出来る状態となります。

ボルトが入るフランジ部分(の谷ライン)もしっかり足付け処理が出来ました。

 その後リン酸処理と洗浄を行い、マスキングを行いました。

 そしてプライマーを塗布します。今回は一緒にWRX STIのエンブレムメッキ枠を一緒に塗っています(ただし使っている材料は全く違います)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

S-WORKSステム塗装承ってます

 先日お預かりしておりましたS-WORKSのアルミ製ステムです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 表面は細かい梨地に黒アルマイト処理が施されているので、下地処理にはサンドブラスト処理を行ってからの上塗りとします。

色はこちらのトヨタ ホワイトパールクリスタルシャインパール(カラーコード:070)で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承っています。

同じ様な内容としては以前3Tのステムを塗装していますので、参考までにそちらを紹介させて頂きます。

 こちらも元々は黒アルマイト処理が施されていました。作業内容を纏めて施工例の記事を作製していますので宜しければご参照くださいませ。

3T Aluminum Stems

 一部にはブラインドナットが打ち込まれていますが、こちらも一緒にサンドブラストを当てて塗装します。

 フォークが入る内側は塗らずにこのままにします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

R35 GT-R カーボングリル塗装承ってます

日産スカイラインR35 GT-R用の社外品ウェットカーボン製フロントグリルです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 現状はクリアーゲルコート仕上げで、表面はカーボン繊維の凸凹が出ていますので、まず一旦「研磨→クリアー塗装→完全硬化→研磨」といった工程で下地を作ってから上塗りとします。ご依頼はカーボン地をそのまま活かしたクリアー仕上げなので、サーフェサーの代わりにクリアーを使う方法ですね。

 ゲルコートはポリエステル樹脂の為に耐候性が弱く、紫外線に当たると塗膜を構成する分子が酸化分解などの化学変化を起こします。経年で白くなっているのは(白亜化)、樹脂が劣化してボロボロになってしまっているからです。

 アクリルポリウレタン系の樹脂は耐候性に強いという特徴があり、またその中でも耐候性の良いクリアーを使う事で長期間良い状態を保てるようになります。なので今回もクリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーで承っています。

カーボン製品は型から抜いた後にフチをサンダーでカットしている為に鋭角で、こういった部分もクリアーの二度塗りで自然な感じに仕上げたいと思います。

参考までに以前施工したカーボン製品の塗装事例を紹介します。

DUCATIのアッパーカウルです。今回と同じくウェットカーボン製で、やはりクリアーの二度塗りで仕上げました。

こちらはGIOSの自転車フォークです。素材はドライカーボンですが、元々下地が出来ていた物をGIOSのロゴを削って消してクリアーで仕上げています。またカーボンの接着部分を目立たなくするようスモーク塗装も行っています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

cannondaleカーボンフォーク塗装 完成

 先日本塗りを終えていたキャノンデールのカーボンフォークです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、磨き処理を行って数日寝かしておきました。そして最後の計量も行いました。

最終重量は「289.2g」で、最初の重量が「301.6g」ですから、今回の塗装では12.4g軽くなりました。元々下に塗ってあった黄緑色の分が軽くなったといった感じでしょうか。

 そして完成です。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介しますね。

元々綺麗な状態だったのですが、黒い部分を無くしてフォーク全体をグリーンのパールに、ロゴを改めてcannondaleの黒に入れなおしました。

 フレームの方はこれと同じ色なので、それと変わらないよう剥離する前に調色作業も行っています。

 ロゴの部分は磨き処理をしているので、平滑に仕上がっているかと思います。

 ホイール取り付け部は裏表共に塗装しないようにしています。

 ブレーキ取り付け部も同様に、最初の状態と同じようにしています。

 色の違いが判り易いよう、ストロボでも撮影してみました。

 設定は同じでも環境によって色味が違って見えるのが判ると思います。これは画像を見ているモニターによっても同様で、それについてはこちらの記事が判り易いかと思います。S-WORKSのフレームを塗った時の画像ですね(尚、現在フレームの塗装お受付はしておりません)。

 各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

近くで見ると色々なパールが入っているのが判るかと思います。

 今回は調色作業も行っていて、タッチアップ用(もしくは何かあった場合の補修用)として塗料40グラムもご購入頂いております。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!