サーモス(ティファニーブルー) 本塗り

 先日デカール作製等の下準備を行っておいたサーモスのステンレス真空ボトルです。

全体を#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で足付け処理し、底にマスキングシートを二重に貼っておきました。一枚は元々貼ってあるプレートと同じ径で、その上に少しだけ大き目のシートを貼ってあります。フチにクリアーが溜まらないようにする為の方法ですね。

 ポッチもアシレックスレモンで足付け処理し、さらにガスプライマーを使って火炎処理を行っておきます。

 今回の色はそのままだと隠蔽がし難いので、最初に適当な白を1コートだけ塗り、さらにBUGATTIのTIFFANY GREEN(カラーコード:V603)の配合データで作った色を下塗りとし、最後に見本の箱に合わせて作った色を塗っています。

良く乾燥させたら場所を二階に移します。

 細かいマスキングやデカール作業は気を遣うので、主に工場二階の明るいスペースで作業を行っています。ブース内も明るくて清潔ではあるのですが、立ってやらないといけない事(最近首が辛いのでして…)、また凄く電気量を使うので(蛍光灯が40ワット×40本くらい)、二階で作業をした方が色々と効率的なのです。

 予め作っておいたデカールから一番良い物を選び、カットして水に浸します(画像はヤラセで、これは没になった物です)。

 デカールはサイズが大きいと水が抜け難くなるデメリットがあるので、猫と文字はそれぞれを別けた状態で貼っています。

その後はよく乾燥させます。今回はデカールのサイズが大きいので一晩寝かしておきました。

後ろのマイクは本件とは関係は無く、同じくデカール作業があるので並行して作業をしている物です。

 再び場所を工場一階に移し、エアーブローや除電ガン、タッククロスを使って良くホコリを飛ばします。

そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

尚、左にある色板は見本用で、こちらはBUGATTIのTIFFANY GREEN(カラーコード:V603)配合データそのままとなります。今後何かの役に立つかと思い色見本を作っておく事にしました。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

 デカールはある程度の厚みがある為にそこで段差が出来ますから、完全硬化後に#1500~で研いで均し、磨き作業を行って目立たないように仕上げます。研いで下地(デカール)が露出すると悲惨な状態になるので(多分最初からやり直しかと)、デカール周りはクリアーを4コート塗っています。

蓋のロック部に着くポッチも同色で塗っていて、ちょっとした事ですが、こういうのが結構効くと思います。

この後は一晩以上自然乾燥させ、後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。大抵の場合でこれ単品で熱を入れる事は無いので、他の被塗物とタイミングを合わせつつ、窯(恒温機)に入れっぱなしにするので、60℃~50℃で3時間くらいは熱を入れるようにしています。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

SHURE SM58マイク&サーモス 本塗り

 先日色の作製とデカールを作製しておいたSHUREのマイクとサーモスです。

マイクとサーモス本体は元々塗装が施されているので#800で足付け処理をし、サーモスの蓋はプラスチック素地の為、足付け処理後にガスプライマーを使った火炎処理を行ってからプラスチックプライマーを塗布しています。

 ベースコートを塗布し、十分乾燥させます。

 場所を工場二階に移し、デカールの貼り付けを行います。

サーモスボトルの方は円柱形なのでロゴはストレートですが、マイクは円錐形なのでロゴのデータをカーブさせ、貼った後にストレートに見えるようにしています。

その後は十分に乾燥させておきます。

場所を工場一階に戻し、よくエアーブロー&タッククロス(粘着物質が付着した不織布で塗装の際に使う副資材)を使って埃を取り除きます。

 最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 画像だと青く見えますが、落ち着いた感じのグリーンとなります。

 ロゴはゴールドのデカール仕様となります。

 サーモスも同じ仕様となります。

 こちらのロゴサイズはマイクと同じで、ただストレート形状となっています。

サーモス蓋の上部に着くキャップもボディと同色にしました。ボトル上部のプラスチック部分はクリーム色で、今回の色味と良く似合うと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

サーモス塗装 下準備

先日お預りしておりましたサーモスのステンレス真空ボトルです。

オーナー様から頂いたロゴデータを基に、ドライプリンターを使ってデカールを作製します。

ドライプリンターを使ったデカールの作製については以下の記事が判り易いかと思いますので、宜しければご参照くださいませ。

1/43ポルシェミニカー用 デカール作成

各ロゴの色は黒となります。同じ物を何種類か作っておき、一番仕上りの良い物を使います。

 そして今回ご指定を頂いている”ティファニーブルー”なる色なのですが、最初の記事を見た知り合いの塗装屋さんから、

「日記のティファニーブルーの調色ですが、以前に塗装した事がありました。ブガッティにティファニーとコラボした ヴェイロン ティファニーエディションがありまして、配合が出てきます。スタンドウィンで メーカー名 BUGATTI カラー名 TIFFANY GREEN で検索できると思います。」

とのメールを頂きまして、調べてみると確かに配合データがありました!カラーコードは「V603」で、実際に配合データから作った色が上の画像の物となります。わざわざご連絡頂き有難う御座いました!

尚、該当の車両については以下の記事が判り易いかと思います。3億円の車って・・・(恐)。

ブガッティ「ヴェイロン」とティファニーが夢のコラボ!世界に一台のワンオフモデル

 と言う訳で、配合データから作った色と、オーナー様からお預りしたサンプル(アクセサリーの箱)と見比べてみたところ、箱の方が青味が強いので、

多少調整して箱の色に近くしておきました。左奥が配合データから作ったままの色となります。

ただ元の色はそれはそれで今後の参考にしたいので、今回色見本として塗装して残しておこうと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

SHURE SM58マイク&サーモス 下準備

先日お預りしておりましたSHURE SM58ボーカルマイクです。今回はロゴ入れと、またそれと同じ仕様でサーモスの塗装も承っております。

 御用意頂いたロゴデータをマイクの円錐に合わせて修正し、ドライプリンターを使ってデカールを作製します。

 色はゴールドで、サーモス用のストレートのままのロゴも作っておきました。使うのは一つずつですが、一番良い物を選んで使えるよう余分に印刷しています。

 色は当店Web色見本から「S615 A-5」の近似色で承っていますので、画像を見ながら色を作っていきます。彩度の低いインダストリアルな感じのグリーンといった感じでしょうか

使った原色は白、黒、オーカー、かッパー(ブラウン)、グリーン、ブルーといった感じです。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

スターバックスタンブラー塗装承ってます

 先日到着しておりました、スターバックスのサクラタンブラーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 製品は新品で、今回は色(ベースコート)は塗らず、クリアーだけの塗装で承っています。またクリアー高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様でも承っております。

 こちらのタンブラーを使った事のある方なら判るかと思いますが、この柄はデカール状の物を塗装面に貼っただけなので、使っている内に剥がれて来てしまいます。

 今回のオーナー様も実はこれが3個目で、「スタバの期間限定のタンブラーでとても気に入って購入しましたが、剥がれるのが怖くて使用せずに保管しておりました。」「そんな時に以前サクラタンブラーの塗装をされているサイトを見つけて今回依頼させていただきました。」との事で今回御依頼頂ける事となりました。

以前同じ内容で施工した案件がありますのでそちらも紹介をさせて頂きますね。

STARBUCKS Tumblers

尚、上記の案件から二年が経った頃に、同じ様にサクラタンブラーの塗装をご検討されている方からお問い合わせがありまして、その後の経過をオーナー様に伺いまして、以下のようなやりとりがありました。


Q. 「現在、スターバックスのタンブラーの塗装をご検討されている方がいらっしゃいまして、その方が旧塗膜の剥離をされるかどうか悩んでいらっしゃいます。そこで、前回施工したタンブラーの塗膜の状態が現在どうなっているのかお伺いをしたく連絡させて頂いた次第です。その後御変わりはありましたでしょうか?

A.「すごくきれいですよ。ぜひその方におすすめしたいですっといっていたと言ってください(笑) 限定タンブラーなので、ほんとここまでもって嬉しいです。前見せましたが、もう一個はあられもない姿になってますからね。本体買うより金額ははるので悩ましいですが、その時しかないもんだったら、一生もの的な感じになりますよね!」


といったご回答を頂いておりました。お手数を頂き有難う御座いました!

またこれは仕方のない事なのですが、元々の塗装はかなり薄く、それ自体の耐久性も弱い所があります(塗料の乗り難い角部分が透けてしまっています)。

当店でサーモスを塗られた方(特にワークショップ)から頂いた報告では、塗装後はかなり耐久性がアップしているとの事ですので、そちらにも期待をして頂ければと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!